ゆっくり意識が現実に戻ってくる なんだか心地よい感覚
目を開けると慣れないベッドの上に寝ていた
周りを見渡すと、誰かの部屋のようだった
ここはどこだろう...
今まで何してたんだっけ...
まだ覚醒しきっていない頭で考えても何も思い出せない
とりあえず部屋を出ようと思って立ち上がろうとしたら、手と足、それと首に引っ張られる感覚があった。
違和感の元を知りたくて、自分の足を見ると太い鎖で繋がれていた
武道
思わず声が出てしまったけど、喉が枯れていたのかうまく声が出せない
鎖を辿っていくと自分が今まで寝ていたベッドと繋がれていた
鎖はベッドの足にぐるぐると巻き付けてあり、その上に解けないように南京錠がかけられている
手にも手錠がかかっており、今の自分ではこの手錠と鎖を解くことは不可能だと悟った
鏡がないので見えないが、首にもなにか巻かれているらしく、それも鎖が巻かれているベッドの足と繋がっている
つまり、この部屋からは出れない 少なくとも自分の意思では...
あれからどれほど時間が経ったのだろう
意識もはっきりとしてきて、今自分がどれだけ危ない状況なのかが分かってきた
俺の名前は花垣武道。
誰かに呼び出されて、待ち合わせ場所に向かおうとしていたときに、いきなり意識を失った
部屋に見覚えはなく、一体どこまで移動したのか分からない
どうして俺が狙われて襲われたのか、監禁されているのか、誰が監禁したのかなど全く分からない
何度も逃げようとしたけど、身体の自由が効かない以上やはり自力で逃げ出すことは無理だ
武道
身代金目的とかならまだいいけど、最悪殺され...
そんなことを考えていると、部屋のドアが静かに開いた
ずっと届かなかった部屋のドア
心拍数が上がっていくのを感じる
嫌な汗が背中をつたう。
身体が震え、息がうまくできない。
武道
そう思った
だが、そこから入ってきたのは
武道
???
優しくふわりと笑う目の前の人のことを、俺は知っている
武道
主
主
主
主
主
主
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