神柴健三
では、読みますね。

恵美まどか
お願い。

神柴健三
はい、えっと、今回の依頼は殺人犯と誘拐犯をみつけることのようです。詳s

踏分誠一
ちょっと待て、誘拐殺人やなかったんか?

神柴健三
はぁ〜、今からちゃんと説明するので遮らないでください。その口縫い付けますよ。

踏分誠一
遮ったのはすまんが、最後のは要らんやろ!!

神柴健三
では気を取り直して、今回の事件は誘拐殺人と言いきれないそうでして、殺人犯がいるのは明白なのですが、被害者が誘拐されたのか自ら消息をたったのかわかっていないそうです。

神柴健三
被害者の名前は、秋本音萌さん23歳女性、都内の大学に通う学生です。地元は秋田県、大学入学を機に状況してきたそうです。因みに発見場所は〇〇駅のホームだそうで、スーツケースから血が滴っていたため、鉄道警察が中を確認したところ被害者を発見したそうです。発見された時間は昨夜の22時頃だそうです。

恵美まどか
発見された時の写真はある?

神柴健三
はい、こちらです。

健三が見せた写真にはスーツケースの中で血塗れになって変わり果てた女性が写っていた
東雲薫
葵、見ちゃダメよ。

望月雪翔
葵、見るな!!

薫と雪翔はそう言いながら葵の目を手で塞ぎ、見せないようにした
雪城葵
2人とも、写真を見ないとどうなってるかわかんないから手を退けて。それに今までも殺人事件で血塗れの被害者見たことあるから大丈夫だよ。それにね、私はスパロウメモリーの名探偵だから事件を解決する義務があると思うの。

東雲薫
ウッそれはそうなんだけど……

望月雪翔
確かに僕らの名探偵は葵だけどこんな残酷な写真見せたくないんだ。だって葵はまだ16歳なんだよ。本来なら守られるべき年齢の子供じゃないか。こんなの大人でもトラウマになりかねない写真なのに…

雪城葵
薫さん、雪翔くん、これは仕事です。子供だとか大人だとか言ってる場合じゃないんですよ。お二人共に、私は神様みたいになんでもわかるわけではないんです。何も知らないで事件解決なんてできないんですよ。心配してくれるのはありがとうございます。ですが、写真を見て犯人を割り出さないと被害者が増えるかもしれません。それと、合同捜査なのでスワロウテイルの皆さんにも迷惑をかけてしまいますよ。それでも止めると言うなら私にも考えがあります。

東雲薫
葵…ごめんなさい。そうよね。今は仕事だったわね。私達が悪かったわ。今、手を退けるけど、無理はしないでね。とても見られるようなものではないから。それとさっきまでの事謝るわ。反省もする、だから敬語はやめて欲しいわ。

望月雪翔
葵…ごめんね。怒ってるよね。手をどけるから敬語はやめて、お願い。もう、葵が怒ることはしないからいつもみたいに話して…僕葵に嫌われたら生きていけないよ。

雪城葵
…わかってくれたならいいよ。こっちこそ怒ってごめんね。でも、仕事はちゃんとしようね。

東雲薫
はい。

望月雪翔
はい。

踏分誠一
まだ大学生やのにこんな狭い所に閉じ込められた挙句殺されるやなんて苦しかったやろな〜。

恵美まどか
このスーツケース何処かで見た気がする。僕ちょっと記憶に潜ってくるから…最近見たからそんなに時間はかからないと思う。

神柴健三
わかりましたまどかさん。では何かありましたらお呼びください。

踏分誠一
恵美、無理せんようにな。

恵美まどか
わかってるよ。じゃあまた後でね。

葵、雪翔、薫が無事和解し、葵は神柴さんに写真を見せて貰いに行った。
雪城葵
すみません、神柴さん、写真を見せていただけますか?それと先程はすみませんでした。

神柴健三
はい、こちらです。お気になさらなくて大丈夫ですよ。確かに私達でも見るのに勇気のいる写真ですから、お二人の判断は間違っていないとも思えますし。

雪城葵
ありがとうございます。(う~んやっぱり写真だと分からないな〜)

東雲薫
写真じゃ分からないって顔ね。

雪城葵
うん、そうなんだよね。って薫お姉ちゃんよくわかったね。(気づくの早いな。やっぱ薫お姉ちゃんも何か異能でもあるんじゃ…)

望月雪翔
ねぇ、葵、それならスーツケース見に行こうよ。今なら多分警察署にあるだろうし、粗方調べたりも終わってると思うから行くなら連絡するけど?

雪城葵
いいの?

東雲薫
いいも何も私達は葵のやり方を尊重するわよ。それにまどかにはまどかの葵には葵のやり方があるんだから遠慮しなくていいのよ。

雪城葵
うん、スーツケース見に行けば何かわかると思う。それと出来れば最初に発見した人達にも話を聞きたい。

望月雪翔
よし、わかった。じゃあ僕は警察署と○○駅に連絡しておくよ。薫、その間にスワロウテイルの方達に僕らが別行動する事話しておいて。

東雲薫
えぇ、わかったわ。

望月雪翔
葵、もう少し待っててね。

雪城葵
2人とも、ありがとう。

薫は健三雪翔は警察署に連絡し始めたのを確認してから、健三と誠一に声をかけた。
東雲薫
誠一、神柴さん、私達はこれから警察署と○○駅に行ってきます。何かあった時と、終わったら連絡しますが大丈夫でしょうか?

踏分誠一
俺は構わんで。健三、いいよな?

神柴健三
誠一くんと同じと言うのは癪に障りますが私も構いませんよ。まどかさんには、後で私から説明しておきますので…こちらも新しい情報があればお知らせします。

東雲薫
ありがとうございます。こちらへの連絡は私にお願いします。誠一なら知ってるのでお手数ですが誠一から私に連絡お願いします。私も誠一に連絡しますので。それではまた後程ご連絡しますね。

望月雪翔
葵、どっちも許可は取れたよ。○○駅の人は1人を除いて今日も出勤してるみたい。一応住所と連絡先は聞いておいたから行くなら行けるよ。薫呼んできてくれる?

雪城葵
ありがとう、雪翔お兄ちゃん。今日出勤じゃない人の所にも多分行くことにはなると思うよ。

望月雪翔
どういうこと?

雪城葵
後でわかる事だよ。……薫お姉ちゃん、雪翔お兄ちゃんが連絡終わったって。

東雲薫
私も丁度話し終わったところよ。じゃあ行きましょうか?話なら道中で聞くから急ぎましょう。

雪城葵
そうだね。

望月雪翔
よし、じゃあ葵、手を繋ごうか。ここに来た時みたいにね。

雪城葵
どうしても手を繋がなきゃダメ?

東雲薫
お願い葵、今日は雪翔と手を繋いでて。今日の雪翔ちょっと機嫌損ねたら大変な事になりそうだからお願い。

雪城葵
仕方ないな。
雪翔お兄ちゃん、はい、手。

望月雪翔
わーい葵自ら手を差し出してくれたよ。今日は良い日だな。

東雲薫
それじゃあ行こうか?

雪城葵
うん。

望月雪翔
そうだね。

踏分誠一
気ぃつけてな。

東雲薫
わかってるわ。それじゃあまた後でね。

葵達はスワロウテイルの事務所を出て、先ずは警察署に向かった。