山崎柳斗
俺は幼い頃から不思議な力を持っていた。俺の住んでいた村は双子が生まれると力をえる伝説があった。だが、本当に起こるとは誰しも思っていなかった。
山崎柳斗
俺は双子の兄、山崎柳斗。妹の山崎楓が誕生した。
山崎柳斗
そう、、、俺さえ生まれなければ、どれほど良かったものか、、、
山崎柳斗
そうすれば楓が大変な思いをせずに済んだのに
山崎柳斗
だが、ようやく俺は楓の為になることができた。
山崎柳斗
神を自称するやつに捕まった時は本当に大変だった。
山崎柳斗
だが、俺は妹、、、楓のためならなんだってできた。
山崎柳斗
そう、、、俺は恋なんてしない
山崎柳斗
俺はなんの因果か転生し、神谷涼という人間の体に無理やり押し込まれた。
山崎柳斗
おそらくやつの仕業だろう
山崎柳斗
そして俺は第2の人生を歩むことになった。
山崎柳斗
欲を言えば神谷涼の体を乗っ取り自由に自分の意思で動かしたかった
山崎柳斗
まぁあいつが気を失えば乗っ取れるが、、、
山崎柳斗
そう簡単にできることではなかった。
雛菊瑞稀
神谷君?
神谷涼
?
神谷涼
あぁ、、、ごめん。ぼーとしてた
雛菊瑞稀
えっと、、、今日の放課後ってその、、、空いてたりする?
神谷涼
あ、、、空いてる!!、、、よ
雛菊瑞稀
その、、、
山崎柳斗
(この2人、、、幼い頃から両思いの癖に中学生になってもこれか、、、)
雛菊瑞稀
今日、、、一緒に、、、来て欲しい所があるの!!
神谷涼
え、、、?
雛菊瑞稀
ごめん、、、迷惑だよね、、、?
神谷涼
いや、、、全然そんな事ないよ。
神谷涼
行こう
山口哲平
ヒュ〜お熱いね〜お二人さん
神谷涼
哲平、、、
山口百花
ちょっと!!2人の邪魔しないの!
山口哲平
は〜い
山崎柳斗
(この山口哲平、、、何を考えているか全く分からないが一つだけわかることは、、、)
山崎柳斗
(神谷涼、、、が好きなようだ。)
山崎柳斗
(多分、、、おそらく、、、)
神谷涼
(やばい、、、どうしよう、、、瑞稀に誘われちゃった、、、ドキドキしてきた)
神谷涼
(まず、こういうのは男である僕がリードしなきゃいけないんだよなぁ?いや、、、でも何処に行くかは瑞稀しかわかんないし、、、て言うか、瑞稀って呼び捨ても彼氏ぽくてダメだ!雛菊さん、、、雛菊、、、あぁ!!緊張する!!落ち着け、、、ふぅ、、、はぁ、、、落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け)
山崎柳斗
(こいつ、、、本当に忙しいやつだな)
雛菊瑞稀
ごめん、、、遅れちゃって。
神谷涼
あ、、、いや、、、ま 待ってないよ
雛菊瑞稀
じゃあ、、、その、、、行きましょう
神谷涼
あ、、、あのさぁ。
神谷涼
今日って何処に行くの?
雛菊瑞稀
行くまでの内緒、、、じゃ駄目かな?
神谷涼
、、、全然!!大丈夫
山崎柳斗
(こいつらの会話ってドキマギしてて見てらんねぇな)
山崎柳斗
(幼なじみの会話じゃねぇなこりゃあ。全く、、、中学生になってもこれなら大人になったらどうなるんだか)
長らく歩いていた2人は懐かしのあそこへと足を運んで行った
そこは人気がなく
神谷涼
うわあああ
神谷涼
懐かしい、、、
雛菊瑞稀
小さい頃よくここに来たよね
夕日が町とともに沈む様子が見られる絶好のスポット
そして2人にとってここは思い出深い場所
変哲もない会話。悩み相談。時には黙って眺めている時もあった。
2人にとってここはそういう場所だ。
雛菊瑞稀
あのね、、、今日ここに来たのはね、、、その、、、
雛菊瑞稀
神谷君に言いたいことがあって、、、
神谷涼
悩み事?
雛菊瑞稀
、、、ううん。
雛菊瑞稀
あのね、、、神谷君、、、
?
おいおい💢俺らの縄張りで何してんだよゴラァ
山崎柳斗
(おお、、、この時代にもこういう奴らはいるもんだな。)
神谷涼
ここはあなた方だけのものではありません。
?
シバくぞゴラァ!!
?
お?!兄貴!!女が居ますよ!しかも結構美人
?
男は打ちのめせ。女は連れてこい
神谷涼
瑞稀!!逃げよう!!
雛菊瑞稀
う、、、うん
?
おっと、そうはいかねぇよ
山崎柳斗
(はぁ、、、案の定囲まれてんじゃねぇか)
?
さっさと女を渡しな
ガシッ
雛菊瑞稀
キャ、、、
神谷涼
瑞稀を離せ!!
?
よ〜し。お前ら、こいつ打ちのめしとけ
雛菊瑞稀
神谷君!!
神谷涼
クッ、、、
山崎柳斗
はぁ、、、
山崎柳斗
カワレ
神谷涼
!!
バタン
?
なんだこいつ?急に倒れたぞ?!
山崎柳斗
全く、、、俺の器なんだからしっかりしてくれよ。
?
な、、、なんなんだ!!こいつ!!
山崎柳斗
(おっと、、、全部声に出しちまってたか。久しぶりの自分の体だからな。慣れないな)
?
こいつをさっさとやれ!!
?
でも、、、
?
俺の命令が聞けねぇのか?!
?
う、、、うおおおおぉ!!
山崎柳斗
お前らの茶番に付き合っている暇はない。さっさと死ね
?
かハッ
?
い、、、息、、、が、、、あぁ
?
、、、た、、、たす、、、け
雛菊瑞稀
もうやめて!
山崎柳斗
、、、
雛菊瑞稀
この人達が死んじゃう!!
山崎柳斗
、、、知ったことか。
雛菊瑞稀
お願い!!
?
かハッ ゴホゴホ
?
なんなんだこいつ!!
?
に、、、逃げるぞ!!
山崎柳斗
、、、
山崎柳斗
(さて、、、さっさと涼に返すか。)
雛菊瑞稀
待って!
山崎柳斗
、、、なんだ
雛菊瑞稀
、、、貴方は、、、誰なの?
山崎柳斗
、、、それを知った所でお前にはとうてい理解できない。それに知ってどうする?
雛菊瑞稀
いつも助けてくれる貴方にお礼がしたいの!
雛菊瑞稀
名前だけでも教えてくれませんか?
山崎柳斗
、、、山崎、、、柳斗
雛菊瑞稀
山崎さん、、、助けてくれてありがとう
兄さん!!ありがとう
山崎柳斗
!?
山崎柳斗
(何故今楓のことを思い出したんだ?全く似てない女を楓と勘違いしたのか?どうして、、、こいつのことを愛おしく思うんだ)
山崎柳斗
(勘違いだ、、、俺がこの世で1番大切なのは)
山崎柳斗
(楓だ。)
雛菊瑞稀
山崎、、、さん?
山崎柳斗
、、、
山崎柳斗
今度は変なのに絡まれるなよ
雛菊瑞稀
はい!
山崎柳斗
(そろそろ交代だ。)
バタン
雛菊瑞稀
涼くん?
神谷涼
う、、、
神谷涼
!?
神谷涼
瑞稀無事か?!
雛菊瑞稀
う、、、うん
雛菊瑞稀
大丈夫、、、だよ
神谷涼
よかった〜
雛菊瑞稀
ふふふ
神谷涼
どうかしたの?
雛菊瑞稀
実はね、今日呼んだのは、、、その
雛菊瑞稀
私、神谷君と同じ学校に受験しようと思うの
雛菊瑞稀
それで、、、その、、、もし、一緒の高校に合格出来たら
雛菊瑞稀
私と、、、つ、、、付き合ってくれませんか?
神谷涼
!?
2人の顔は赤面する
それと同時に1名、モヤモヤする者も