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あの日から数年。
ダイヤモンドは中学一年生になっていた。
今の名前は——
潔 世一。
新しい家族。
新しい家。
新しい人生。
もちろん最初は戸惑ったさ。
でもな、
かあさん
かあさん
そんな声を毎日聞くうちに、 少しずつ笑えるようになった。 優しい家族だった。 本当に。 だからこそ。
苦しくなる。
放課後。 世一はサッカー部のグラウンドにいた。
友達
友達
友達
仲間たちの声が響く。 ボールを追いかける。 ゴールを決める。 サッカーは楽しかった。 何も考えなくて済むから。
夜。 部屋の電気を消す。 家族はもう寝ている。 世一は机の引き出しを開けた。 奥にしまってある写真。
母・愛麗。
アメジスト。
アレキサンドライト。
サファイア。
アクアマリン。
レピドライト。
フローライト。
ルビー。
エメラルド。
九人で撮った最後の写真。
潔世一
でも、俺なら大丈夫だ。
指が震える。
昼間は平気。
夜になると駄目だ。
会いたい。
会えない。
声を聴きたい
声を聴けない。
今どうしてるのかな?
元気かな。
大丈夫かな。
そんなことばかり考えてしまう。
コンコン。 突然ドアが鳴った。
かあさん
かあさん
潔世一
慌てて写真を隠す。 でも。 母さんは気づいていた。
かあさん
かあさん
優しい声だった。 だから。 少しだけ本音がこぼれる。
潔世一
潔世一
潔世一
潔世一
言葉が詰まる。 母さんは静かに隣へ座った。
かあさん
潔世一
かあさん
かあさん
かあさん
世一は目を見開いた。
そんな考え方があったのか…
忘れなきゃいけないと思っていた。
前へ進むために。
でも違った。
かあさん
かあさん
かあさん
その言葉に。 胸の奥が温かくなった。
夜空を見る。 遠く。 どこかで。 兄弟たちも同じ空を見ているかもしれない。 会えなくても。 離れていても。 家族であることは変わらない。 世一はそっと呟いた。
潔世一
潔世一
そして。 小さく笑った。
コメント
1件
おお、第15話……読んだわ。 新しい家族・潔家の温かさがひしひしと伝わってくる回だったね。 「愛は増えることはあっても、なくならない」って言葉、沁みたわ。 母さん優しすぎるでしょ……。夜に一人で写真見てるところ、胸が締め付けられるけど、サッカーで笑える世一の強さも感じたよ。 離れても家族は変わらない——その温度がじんわり来た。 続きも気になるわ!🔥