美月
映像から乖離すると、A世界の人間はその映像を見ている間のみの記憶しか残らない。
※この物語ではパラレルワールドという設定なので、基本的に現実とは違う設定になっております。
「さて、そろそろ本題に入ろうか」
俺の言葉を聞いてみんなは真剣な表情になる。
ここは池袋にあるレストランバーだ。
店内には落ち着いたジャズが流れていて、テーブル席の他にカウンターもあり、大人の雰囲気を出している。
そして俺は今、そのカウンター席に座っている。
なぜこんなところに来ているかというと、それはここにいるメンバーのせいだ。
「えっと……」
俺は辺りを見回した。
そこには俺以外のクラスメイト全員がいたのだ。しかも全員女だった。
そして今更ながら気づいたことがある。
ここはどこだろうか? そういえば、今日って何日だっけ? というかそもそも今は西暦何年だ? この前スマホを確認したときは2037年とかそんな感じだったが。
もしかしてあれから十年以上経ってるのか!? ということはまさかここは未来の世界なのか! いやまあ冷静になって考えてみればあり得ない話ではない
