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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第52話『欠片の灯』
朝。
窓から差し込む光は柔らかく、昨日までの雨が嘘のように街を明るく照らしていた。
らんは布団の中で目を開け、深く息を吐く。
胸の奥で、まだ微かに「こさめの笑顔の残像」が光っている。
らん
らん
その思いを抱えながら身を起こすと、鏡の中にもう一人のらんが映った。
視線を合わせると、もう一人は静かに問いかけてきた。
もう一人のらん
らんは一瞬、言葉に詰まる。
心臓が早鐘を打ち、喉が乾く。
だがやがて、震える声で答えた。
らん
らん
もう一人のらんは小さく頷いた。
もう一人のらん
もう一人のらん
もう一人のらん
らん
午前。
部屋の中央に立つと、空気が揺らぐ。
頭の奥に鈍い痛みが走り、視界が一瞬、白くノイズで覆われる。
そして──目の前に、ぼんやりと光の粒が集まり始めた。
それはやがて、断片的な映像を形作る。
こさめ
こさめ
モニターの前で、こさめが笑っている。
コントローラーを両手で掲げ、勝利のポーズを取っている姿。
その隣で、自分──らんが悔しそうに頭を抱えている。
らん
らん
こさめ
こさめ
笑い声が重なり、部屋中に広がる。
その温かさが胸を締めつけた。
痛みと共に映像はノイズに崩れる。
額から汗がにじみ出し、らんは息を荒げる。
らん
膝をつくらんを、もう一人のらんが支える。
もう一人のらん
もう一人のらん
らん
再び光が揺れ、次の断片が現れる。
スタジオの隅。
音楽が流れる中、二人で振りを確認している。
鏡の前に並び、手足を合わせながらステップを踏む。
らん
らん
こさめ
こさめ
笑い合いながら繰り返し練習する姿。
額に汗をにじませ、互いにふざけあい、また真剣な表情に戻る。
その繰り返しが、ただただ楽しかった。
映像が途切れると同時に、頭の奥がずきりと痛む。
らんは机に手をつき、荒い呼吸を繰り返した。
らん
もう一人のらん
もう一人のらん
もう一人のらんの声は、どこか自分を責めるようでもあった。
再び記憶の光が流れ込んでくる。
カメラの前で笑い合いながら、動画の収録をしている。
小さな掛け合いに互いにツッコミを入れ、笑いをこらえきれずにNGを出す。
こさめ
こさめ
らん
みんなの笑い声さえ混じり、空間全体が温かい空気で包まれている。
そこにいる自分は、間違いなく「幸せ」だった。
その瞬間、頭痛が強烈に襲いかかり、らんは思わず目を押さえる。
映像は途切れ、ノイズに飲み込まれて消えていった。
らん
もう一人のらん
もう一人のらんが低く告げる。
もう一人のらん
らんは悔しさで唇を噛む。
だが胸の奥で、確かに温かさが残っている。
それは紛れもなく「こさめと共に過ごした記憶」の一部だった。
夕方。
らんは、ベッドの端に腰を下ろす。
息を整えながら、もう一人のらんを見上げる。
らん
その言葉は自然にこぼれ落ちた。
もう一人のらんは少し驚いたように目を瞬かせ、それから穏やかに微笑んだ。
もう一人のらん
もう一人のらん
らん
らん
胸の奥に、温もりが広がる。
涙が滲みそうになるのを必死にこらえた。
夜。
布団に潜り込み、静かな暗闇を見つめる。
頭痛はまだ残っているが、不思議と安らぎが勝っていた。
らん
らん
まぶたの裏で光が揺れ、笑い声が響いた気がした。
その余韻を抱きしめながら、らんは眠りへと落ちていった。
第52話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡530
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コメント
2件
最高すぎた!