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今まで通り、彼を支える副級長になるために、良い旧友になるために、 桜との親睦を深める事にした。 教室に差し込む暖かい陽の光は、 自分の席に座り静かに頬ずえを着く彼の頬を優しくてらした。

蘇枋

ねぇ桜くん。

なぁ楡井

蘇枋が話し掛けると同時に、 桜は席を立ち、 柘浦の筋トレを見つめている楡井の元へと行ってしまった。

蘇枋

やっぱりダメかぁ...

親睦を深める、と言っても、 桜自身が蘇枋を無意識的にか避けている。近ずこうにも以前の彼よりも回避能力が高いのか、上手いこと避けられてしまう。 今の桜にとって、蘇枋は知らない人間だ。見ず知らずの人間に急に話しかけられては、反応しずらいだろう。 蘇枋を避けているということも相まって、中々桜との接点を見つけられない。

楡井

あ、あの、桜さん、蘇枋さんが呼んでましたよ...?

あ~...

桜は罰が悪そうに頭をガシガシ乱雑に掻きむしった。 楡井の顔は終始心配そうで、 蘇枋と桜の顔を交互に見比べている。 クラスメイト達も、皆状況を把握しているので、口には出さないものの、 心配そうに蘇枋と桜の様子を伺っている。

蘇枋

えっと、桜君。俺達親睦会をしない?

蘇枋

ほら、これでも級長、副級長だし、俺達の空気がギスギスしてると周りも気にしちゃうでしょ?

蘇枋はもう一度桜に近づいて負けじと声をかけた。 それっぽい言葉を放ち、 桜をいいくるめてしまおうと。 それでも今の桜は、蘇枋に対して警戒度はMAX。 本能が、蘇枋を嫌がっているのだろう。記憶を思い出したくないと。

桜は稀に頭を抑え苦しげな表情をする。それは蘇枋が、桜に踏み込みすぎた時だ。脳に刺激を与えすぎてしまえば、返って逆効果になってしまう。 これも蘇枋が桜に無闇に近ずけない理由の一つだ。

いっ...

あぁ、今回もまた近づき過ぎてしまった様だ。桜は眉間に皺を寄せ、 自身の頭を強く押さえつけた。 その白銀の様な白い髪に、黒曜石の様に深い黒色。二色で別れた綺麗な髪が傷んでしまいそうだ。

蘇枋

ごめんね。気にしないで。

蘇枋はそっと桜から距離をとった。 どうすれば彼に近ずけるのだろうか。 どうすれば、自分という存在をもう一度認識してもらえるだろうか。

桐生

すおちゃん今回もダメだったね~...

桐生

ねぇ、本当、桜ちゃんに何したの?

最初こそ柔らかく蘇枋に話していた桐生だが、目を鋭く光らせ、蘇枋を見た。 桜の様子から、何も無かった。で片付けるのは無理があると、薄々気づいていたのだろう。他級友達も、言葉にはしなかったものの、何かは察してくれていただろう。

蘇枋

...本当に何も無いよ。

蘇枋は保身に走った。 あれほど嘘が得意な蘇枋でも、直ぐにバレてしまうような、雑な嘘。 でもこう意外に、誤魔化す方法なんて何も思い浮かばなくて、 本当のことを言うには、 自分が最低な人間すぎて。 いつもぺらぺらと回る口は、ここぞと言う時に少しも動いてくれなかった。

優しい級友は、 それ以上のことは何も聞かなかった。それでも顔は、まだ何か言い足りないと。嘘だろう?と、物語っていた。

楡井

さ、桜さん、大丈夫ですか...?

ちょっと、保健室行ってくる...

眉間を抑えたまま、桜は扉の方へよろりと足をふらつかせ歩いた。 楡井が支えようと走っていったが、桜に断られたのか、心配そうな顔のまま、 教室の中へと戻ってきた。

普段の桜なら、頑なに保健室には行きたからないだろう。 それでもフラフラな体で保健室まで歩みを進めたのは、相当辛かったのか、 蘇枋がいるこの空間から、一刻も早く逃げたかったのか。 はたまたその両方か。

楡井

あの、蘇枋さん、言いにくいとは思うんですけど...

その時、校内のチャイムが鳴り響いた。 まるでタイミングを見計らったかの様に。

蘇枋

にれ君。もう授業が始まるよ。

ニッコリと笑みを貼り付けて、 蘇枋は上手い事逃げた。 楡井はその背中を、ずっと心配そうに見つめ、何も出来ない自分の無力感からか、その拳を固く握りこんでいた。

お前ら!!集まるまでにどんだけ時間かけてんだ!!さっさと動け!!

校庭に大きな声が響き渡った。 この場に集まった多聞集生に聞こえる様、腹の底から大きな声を出した。 右から左へと通り抜ける風が制服や、髪を揺らす。

見上げた先にある空は、 晴天と言っていい程雲ひとつ浮かんでいない。浮かぶのは、てらてらと光り輝く太陽のみだ。 運動場の砂が、風で舞い上がり、 靴の中に少量入り込んできた。

あ?桜はどうしたお前ら

一段と賑やかさを放つ1年1組に、1番注目されていると言っても過言ではない桜の姿が見えない。 それを不審に思った柊が、首を傾げながらも、箱に入った薬を取りだし、プチプチ音を立てて薬を出した。

楡井

あっ、桜さんは...

蘇枋

体調が悪いみたいなんです。ね?にれくん。

楡井

あ、はい、そうです!

楡井の言葉を遮り、蘇枋がにっこりと貼り付けた笑みを浮かべ、柊へ報告した。

大丈夫かよ。あいつ...

楡井

顔色も悪かったので心配なんですよね...

蘇枋

一度も教室へ帰ってきてなかったしね。心配だよね...。

楡井の肩にぽんと手を起き、 蘇枋は眉をひそめた。 その表情は、嘘偽りがないもので、本気で桜を心配している様だ。

お前ら桜の様子でも見てきてやれよ。

心配なんだよ?

蘇枋

いえ、確かに心配ですけど、級長と副級長2人が抜けるのは...

今回は俺や2年の奴らが着いてる。それにアイツらだってヤワじゃない。

お前ら3人くらい抜けても大丈夫だ。

柊の申し出に、 楡井は頭を下げて喜んだ。

自分はどうしようか。 蘇枋は頭を悩ませた。

桜に会いにいく? 「様子を見に行く。」 「見回へ行く。」

1.幸せのコマンドを。 番号をみて。 最高な結末を。 初期からの違和感を。

幸せのコマンドを見つけましょう。

廻る世界で君と愛を育めたなら。

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コメント

14

ユーザー

今回も素敵なお話ありがとうございます🙇‍♀ 以前、5月2日に投稿すると言っていたので心配だったのですが、体調不良だったのですね😟 体調不良の間大丈夫でしたか?💦 ひとまず、ご回復されたようなら何よりです。 一方私は違和感に気づけず、まさか桜君第三者に入れ替わり事件⁉なんてばからしいことを考えております笑 最近気温の変化も激しいので、今後も無理せずご自愛ください。 これからも応援してます💕

ユーザー

ゑ、! 大丈夫なの?!無理しちゃ駄目だからね??最近温度差が酷いからね……ゆっくり休んでね💊🍵 1番くじは店舗を探すところから始まってます(()) 25回でさくすお出すのは引きが良すぎでは。ちょっと運分けて貰ってm(((( あ、やっぱり俺が変わりに見回り行ってこようかな…🤔

ユーザー

本当は5月2日に投稿する予定だったのですが、急に体調を崩し、少し投稿が遅くなり申し訳ございません🙇🏻‍♀️‪‪ 一日中苦しんだ末、少しずつ良くなり、投稿まで至りました笑 皆様一番くじは引かれましたか?私は25回引いて、同時に蘇枋くんと桜君のフィギュアが来てくれてどこまでも一緒にいるんだね...なんて思ってしまいました笑 さて、今まで通り下に選択肢を書いておきます。

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