陽菜
ねぇまだ?
陽菜
遅いよ〜
陽菜
早く来て!
希
もう来てるの!?
希
早いなぁ
陽菜
だって、この秘密基地
陽菜
10年振りに来るんだよ!?
陽菜
ドキドキするじゃん
希
確かに
希
もう少しで着くから
希
ちょっと待ってて!
陽菜
仕方ないなぁ
陽菜
もうちょっとだけ待ってあげようではないか
希
流石陽菜様
希
ありがとね☺️
陽菜
いーえ!
陽菜
暇だし、ちょっと散策してくる
希
りょーかい
陽菜
懐かしいなぁ
陽菜
2人だけの秘密基地だったもんね
希
ね、ほんとに
希
絶対もう廃れてるよ、その神社
陽菜
だねぇ
陽菜
陽菜
ん?
陽菜
なんか、へんなにおいがする
陽菜
本堂の方から?
希
え
希
迂闊に近寄らない方がいいんじゃない?
希
私が行くまで待っててよ
陽菜
でも気になる!
陽菜
見て来てもいいかな…
希
ちょっと
希
待ってってば
希
ねえ
希
お願い
希
陽菜
本堂にて
陽菜
ごめん!入っちゃった
陽菜
うわ、やっぱ廃れてるなぁ
陽菜
陽菜
……え?
陽菜
何これ
陽菜
ち
陽菜
血が
陽菜
ねぇ希
陽菜
死骸が、いっぱいある…
陽菜
どうしよう
陽菜
犬とか猫とか
陽菜
……あれ?
陽菜
うそ
陽菜
人が、いる
陽菜
え
陽菜
絵梨花じゃん
陽菜
悠斗も愛理も紗奈も
陽菜
みんな、死んでる
希
希
見ちゃったんだ
希
なら仕方ないね
陽菜
陽菜
え?
陽菜
希が、全部殺したの?
希
だから待ってって言ったのに
希
なんで聞かなかったかな
陽菜
ねぇ、なんで?
希
無視するんだ
希
いいよ
希
教えてあげる
希
絵梨花、陽菜のこといじめてたじゃん
希
あと、悠斗は陽菜のことが好きだった
希
愛梨や紗奈たちは陽菜と距離が近かったから
希
犬や猫は、人間を殺すための練習台
陽菜
私の、せい?
希
違う
希
陽菜と私の為だよ
希
私たちに必要なこと
陽菜
そんなことしなくても
陽菜
ずっと一緒にいるよ?
陽菜
私
希
でも
希
そんなこと言ったって
希
希
邪魔だったから
希
私、陽菜以外何も要らないのに
陽菜
だからって…
希
わかってないよ
希
陽菜は、何も分かってない
私と陽菜は、ずっと一緒なの
陽菜
…え
陽菜
あ
陽菜
のぞ、み
希
陽菜
陽菜
いた
陽菜
い
希
これで
希
陽菜は私の
希
わたしだけのものだね
陽菜
希
ずっと一緒にいようね
希
私たちの『楽園』で
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コメント
2件
伸びろ!もっと伸びろぉ! こちらの作品も拝読致しました! やはり、とても面白かったです🙌 きっと、希にとってはこの秘密基地には陽菜との想い出、育んだ愛が沢山あった... だから、一緒になるならココだったんでしょうか 文章の構成や、展開の運び方、勝手ながら学ばせていただきました!
二人が元々ここを目的地にしていた時点で、希は陽菜をここから出さないつもりだったんですね でも陽菜以外がたくさんいるこの場は「私たちの楽園」と呼ぶには騒がしすぎるので、このあとどこか少し離れた場所などに移動するんでしょうね…… 色々と想像の膨らむ結末でした! 読ませていただきありがとうございます!