言葉なんかじゃ伝わらない

　ガチャ

今…ドア開いた…？

誰かこっちに来る…！！

ぎゅっ

なに……？

この気持ちは…？

もしかしておれ…、

ころちゃんが来てくれること

期待してたの…？

ﾁｭｯ

…もうやだ

…もうこんなこと、、

…止めてくれた、、？

君の大きな手がおれの口を塞ぐ

玄関の方が騒がしい

…もしかして、

ころちゃん…？

君の手がおれから離れる

ころんside

また聞こえる

…君の声

どれほど君のその声に

心をえぐられたのだろう

遠くから聞こえる君の声

嫌…がってるの？

助けなきゃ…、

バンッ

嫉妬

僕も自分に素直になって

沢山〝好き〟って言ったら

今、君と笑い合えていたのかな…

莉犬side

ころちゃんから愛を伝えてくれるのは

全くというほど無かった

伝えてくれるのは三ヶ月に一回くらい

本当に愛してるかなんて分からなかった

……あの日だって、

君は仕事のようにこなして

おれはただ喘ぐだけ

そんな夜

でもころちゃんはよく言う

「僕は愛を伝えているのに」

おれには意味が分からなかった

でも今ならその意味

…分かった気がする

君はおれの気付かないところで

伝えてくれていた

白線の内側を歩いているときも

おれが気付かないうちに

車道側に移動してくれていたり、

何気ない会話も

おれは全然覚えていないのに

君は当たり前かのように

　覚えてくれていたり、

　おれが風邪をひけば

一日中看病してくれたり、

…君だって忙しいのに、、

ずっとそばに居てくれた

…分かってた

君が愛を伝えるのが苦手な事も

…だから、

おれに伝えれない分

〝言葉〟じゃなくて

〝行動〟で示してくれた

…今更気付いても

もう遅いよね

続き♡750