memoire文化祭編

1話 約束

昼休み 屋上

ロングストレートの彼女が、白銀の髪を屋上の風に揺らす彼に話しかける。

奏の後ろにいる白い肌に青い瞳を持つ少年が呆れるようにため息をつく。

奏は、長い黒髪を耳にかけ、自分の耳に付けてある補聴器を触る。

あの火事からつけるようになった補聴器をー

ガチャッ

眼鏡をかけ、きちっと制服を着こなす優等生が眉間に皺を寄せ、 律ににじり寄る。

メガネをかけてもやしのような細い体型のやつが 颯(イケメン)の後ろに隠れる。

金髪に、エメラルドグリーンの瞳を持つ帰国子女が篠原を庇うように 手を広げる。

数日前

僕には、出席番号が近いという理由で話すようになった女子がいたんです。

今まで…いや、今もなんですけど、 交流のなかった僕が彼女を気にならないはずもなく…

そして、彼女が入院してからは 毎日見舞いに行く様になったんです。

テレビ音 『今週のCD売上ナンバーワンは、バンドのーーです！』

この前「友達いっぱい出来た。」 という見栄を張った嘘が 功を奏して受け入れられてしまった。

こうして、文化祭への出場が決まった

登場人物紹介

memoire：律が立ち上げた高校生バンド。 思い出に残る演奏をモットーにしている。表現力が高い。