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memoire文化祭編

第2話 - memoire 文化祭編2話

2021年11月13日

#バンド

#オリキャラ

霜月円

嵐山律

おーし。
前回のあらすじから行くぞー

陽乃高奏

なんか適当だね…

黒崎颯

入院中の片思いの相手にに2週間後の文化祭でバンド出場すると嘘をつく依頼人、篠原零。

名瀬隼人

バンド…してる…噂で…文化祭…一緒…出て欲しい…言った。

黒崎颯

生徒会で文化祭運営についていた僕と悠はその依頼を断ろうとしたが…

咲山悠

リーダーが諦め悪そうな顔をしていたので、颯の分まで仕事を引き受けると言いました。

嵐山律

そうして、俺たちは断念していた文化祭のライブに出ることになる。

陽乃高奏

まぁ、…自業自得なんだけどね…

嵐山律

ということで、ライブの話を進める俺たちだが、だんだん悠との距離が遠くなっていく…

黒崎颯

僕の大事な一言を見逃さないでね！

それでは、第2話どうぞ！

第2話好きと嫌い

キンコンカンコーン♪

嵐山律

おーし昼休み♪

黒崎颯

じゃ、屋上行こうか。

篠原零

はい。

嵐山律

悠も行くだろ？

咲山悠

はい。

咲山悠

…すみません。今日は行けそうにありません。

嵐山律

生徒会か？

咲山悠

すみません…。

咲山悠

律、残したら怒りますからね。

悠は、律に弁当を持たせる。

篠原零

ど、どうして悠のカバンから律の弁当が…

黒崎颯

あー…2人は、(義)兄弟だからね。家事は悠がしているんだよ。

嵐山律

悠の弁当はすっげー上手いんだ！

篠原零

そうなんですね。

咲山悠

では、また下校時に。

嵐山律

おう！無理すんなよ。

ライブハウススタジオ

初練習

陽乃高奏

ーーー♪

嵐山律

うん。まぁまぁじゃね？

黒崎颯

3日ぐらいでよくここまで伸ばしたよ

名瀬隼人

…アレンジ…入れてた。

陽乃高奏

そうなの！？
聞きたいなー

名瀬隼人

編集しとく…

陽乃高奏

さっすがー

嵐山律

まだ、悠、生徒会だしちょっとファミレス寄るか。

篠原零

(皆さん、あんなふうに言ってるけど)

篠原零

(満足してない。)

翌日

嵐山律

昨日の練習まじでよかったな

黒崎颯

うん。零君、上達したね

篠原零

は、はい。

咲山悠

(1回の練習でもう空気が出来上がったのですね。)

嵐山律

悠！飯食いに行くぞ！

咲山悠

会計があるのですみません。

咲山悠

(本当は、仕事ないですが、あの中で行くのは申し訳ないですね。)

そのまた翌日

嵐山律

悠！

嵐山律

…ってあれ？いない。

篠原零

さっき急いで教室から出ていきましたよ。

嵐山律

(連れねぇの。)

嵐山律

ふあぁ…

嵐山律

あれから1週間。
昼休みの弁当タイムは断られ続け

嵐山律

帰りも、待っていると8時まで出てこない時が出てきたし…

嵐山律

…あれ、悠の部屋から灯りが

薄い壁の奥からは、カリカリと文字を書く音が漏れている。

咲山悠

ふあぁ…とりあえず、ここまで進めましょう。

嵐山律

(悠の夢は医者…だったな。)

咲山悠

明日の弁当は何を作りましょうか。

咲山悠

最近、仕事の量が増えましたね。

咲山悠

かと言って、自分で言った以上、颯の仕事を後輩に押し付ける訳にもいきませんし。

咲山悠

それよりも…雰囲気が意外と出来上がってて驚きました。

嵐山律

…。

咲山悠

…。
今日もまた、律と弁当を食べられませんでした。

悠は、医者の勉強して、学校の勉強して、生徒会までして。

悠の優先順位はいつも俺なの知ってたのに。

俺は、自分が断ることが出来ないからって悠に甘えて。

嵐山律

(こうなることを知っている癖に)

嵐山律

そんなこと気にしなくていいのに。

胸が苦しい。

この感情の名前は…なんだろうか。

翌日昼休み

嵐山律

最近来ねぇな。

陽乃高奏

…悠は人の助けなんか借りなさそう…

名瀬隼人

結構ですとか…

黒崎颯

悠なら言うね

嵐山律

別に、俺があいつのために何かしたいとかじゃなくて…

黒崎颯

はいはい。

黒崎颯

まぁ、悠の優先度Ｎｏ．1は昔からだからね…。

篠原零

僕のせいですよね…。

篠原零

すみません。

陽乃高奏

まぁ、こうなるだろうとは思ってたけどね

名瀬隼人

うんうん。

黒崎颯

寂しいんだ。

嵐山律

別に、寂しくなんか…

黒崎颯

(律をこんなに陥れるなんて。)

黒崎颯

少し気に食わないかな。

黒崎颯

律、今日の放課後ちょっと遅くなる。

嵐山律

えっ、今日はオーディションの日だろ？

嵐山律

一般祭だから、人前で披露できるものかどうか…

黒崎颯

うん、試すよ。

黒崎颯

それまでには戻る。

嵐山律

…。

嵐山律

(イケメンが真顔で迫ってくる…怖ぇ)

嵐山律

わかったよ。戻れよ、

黒崎颯

うん。

嵐山律

おしっ。

嵐山律

俺たちは、早く戻って一緒に演奏しようぜって思ってやらなきゃな。

陽乃高奏

うん。

名瀬隼人

そうだね

黒崎颯

もちろん

篠原零

御協力します！

放課後生徒会室

咲山悠

(よし、オーディション審査の書類完璧。)

咲山悠

行きますか。

咲山悠

(律たちが毎日練習しているのは指の潰れたマメをみれば分かります。)

咲山悠

(でも、そうなればそうなるほど)

咲山悠

みなさんが…遠く感じます。

咲山悠

(僕の居ない屋上で毎日昼休みを過ごしていると思うと。)

咲山悠

(僕が皆さんとの隣で演奏しているのが僕でないと思うと…)

涙が

止まりません。

カシャッ(シャッター音)

咲山悠

…！？

黒崎颯

へへー。悠の泣き顔GETー

黒崎颯

ざまぁ

咲山悠

颯、あなたでしたか。

黒崎颯

そんなに怒らないでよ。

咲山悠

何しに来たんですか？

黒崎颯

そんなの、

咲山悠

からかいに来たのか、慰めに来たのか…

黒崎颯

怒る為きまってるじゃないか。

彼の目から視線が外せない。

黒崎颯

僕は、君のことをすごいと思う。

黒崎颯

医術学んで、生徒会の仕事して、バンドまでして。

黒崎颯

でも、僕は君が嫌いだ。

黒崎颯

自分の欲しいものを、自分が望むものをわざと遠ざける君が。

黒崎颯

そのせいで、律を…悲しくさせた。

黒崎颯

君は嫌いだけど、戻ってきてもらわないと困る訳。だから、昼休みぐらいは一緒に過ごしてよ。

咲山悠

…。

黒崎颯

じゃないと、この写真ばらまくから。

咲山悠

なっ…。

オーディション会場

嵐山律

おしっ、『memoire＋‪α』いくぞ！

こうして、律達の演奏が始まった。

曲は、静かな曲で、繊細だった。

少し昔に流行った青春ソング。

屋上と真っ青な広い空の下で男女が出会う曲。

自分を鼓舞する弱い心に共感すると言われた知る人ぞ知る名曲。

咲山悠

(まるで、自分が曲の世界に入ったようだ。)

周りにはフェンスとコンクリートの床があって、

冷たくなってきた風を感じながら

『早く、来いよ。』

清々しい空の下で手を伸ばし、彼らに呼ばれた気がした。

咲山悠

(行きます。次はちゃんと断らずに)

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霜月円

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