エリカ

僕の地獄は家だけではなかった

小、中学校と腕の傷が気持ち悪いといじめられた

小学生のいじめなんて中学校に比べたら可愛いもの

よくあるような、掃除を押し付けられたり無視されたり、悪口を言われたり

中学校はひどいものだった

無視され、悪口を言われ、ほぼ毎日の放課後殴られ、蹴られる

親に相談するなんてことはもちろんできないし

先生は皆見て見ぬふり

別にいいけどさ

そこからは僕への質問攻め

仲良くなるつもりなんてないから、適当にあしらう

趣味、と言われて、すぐにこれと思い付かない

ゲームなんてする暇はなかったし、本だって読むタイプではない

母親の機嫌を損ねないために、ずっといい成績を取ってきたけれど

別に勉強が好きという訳じゃないし、むしろ嫌いだ

父親がいた頃から、母親を手伝ったり、代わりに作ったりすることもある

コンビニでいいじゃないかともよく思うけど、

料理は嫌いじゃないからまあ良しという感じ

趣味と言っていいのか分からないけれど、これくらいしかない

ずっと無言だったさとみくんが口を開く

冷たい態度や暴言、悪口になんてとっくに慣れっこだ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

男女問わずクラスメイトに囲まれる彼らを見ながら自分の席に向かう

バックをかけて、机に突っ伏す

目立たないようにしていることだが、さっきのジェルくんの言葉を聞く限り 有効らしい

< 一緒に来たあの人誰？

< 知らね

< まあいいでしょ、興味無いわ

< だな

こっちこそ誰にも興味なんて無い

そんなひそひそとした会話を耳に入れながら目を閉じた

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