一覧ページ

魔法使いは何を唱う？ー7つの音色ー

第7話 - どの時代でも

170

2023年03月25日

#utit

#srmf

#ursk

#96tk

#nrs

#nmmn

かえで🍁✒️

優

えっ？

天ちゃんがそう言った直後、フッといつもの笑顔が消えて、真剣なような無表情になった

それが見えたのも束の間、即座に瞬間移動でさかたんの背後に回って、光月夜を振りかざす

優

うわっ！？

直前でさかたんが避けて距離を取ったけど、すぐに間を詰められた

キィン！！

さっきよりも大きな金属音と、燃え上がるような火の粉

真冬

（あれ、なんか、急に暑い……？）

火の粉で室温が上がったせいか、少し汗をかいてきたような

優

ぐぅっ……！？

紅陽炎で攻撃を受けてるけど、明らかにさかたんの方が力負けしてる

一方の天ちゃんは、さかたんをしっかり捉えて、逃がそうとしない

……光っているようにも見える、あの赤い眼

すごい……天ちゃん、本当に本気だ

優

……っとわっ！？

突然天ちゃんが消えて、またさかたんの後ろに現れる

ずっと競り合っていた相手が急に消えたせいで、さかたんが前のめりによろけてしまった

けどなんとか後ろを振り向こうとしてる

優

くっ……うわ！？

キィンッ！

優

ちょおっ……！？

紅陽炎が弾かれて、さかたんの手から離れてしまった

まずい、あのままじゃ……！

ドサッ

優

ってぇ……！

優

……──っ！？

背中から床に倒れたさかたんに追い討ちするように、顔のすぐ真横に光月夜を突き立てた天ちゃん

翔太

……ね？　だから言ったでしょ、死んでも知らないよって

いつもの笑顔が戻ってきた天ちゃんが、にっこりと笑ってさかたんにそう言う

優

お、おう……

一方のさかたんは、思いっきり顔が青ざめて、頬が引きつっていた

いや、あの無表情の連撃からの笑顔は怖いって、天ちゃん

流石、ナチュラルサイコパスなだけある……

渉

なんかもう、早すぎて何やってんのか分かんなかったわ……

彼方

史上最強ってマジで規格外なんだな……

真冬

ね、圧巻されちゃいました……

こうして見ると、僕らがまだ足元にも及んでいないのが目に見えて分かる

それに、これからももっと頑張らなくちゃって思うなぁ……

優

ま、マジで殺されるかと思った……

翔太

あはは……ごめん、流石にやりすぎたかも

流石の天ちゃんも、これは “やりすぎ”の範囲に入るんだ

これでやりすぎてないなら、逆に怖いまであるけど……

渉

まさか、AtRもこんな……

真冬

いや、無理無理無理っ！

彼方

まず瞬間移動もできないし……

恐る恐ると言う風に、ちらりとこちらを見てきたうらたさんに、 2人して反論する

ノア

ショウタが今使っていたのは、光月夜と軽い身体強化だけじゃないかな？

ノア

あれはテレポートではなかったよ

真冬

……え？

彼方

は……？

ノアさんの衝撃の言葉に、表情が固まる

彼方

いや、あれってどう見ても瞬間移動じゃ……？

そらるさんも僕と同じく、信じられないと言う風に目を見開いていた

翔太

あ、はい。瞬間移動は使ってませんよ

真冬

え……ほ、ほんとに言ってる？？

翔太

うん。あれくらいの距離なら、強化して頑張れば自力で行ける！

ま、まさかの人力瞬間移動……！？

真冬

（最早これ、人間業じゃないんじゃ……）

ガチャッ

シャノン

あっ、こんなところにいた！

突然空間にある扉が開いて、人が入ってくる

ノア

おや、シャノン？

シャノン

おや？　じゃないですよノア様！　中心部の人達が呼んでます！　仕事が溜まってるからって！

駆け足気味に入ってきたのは、シャノンこと96ちゃんだった

彼方

ちょっと、ノアさん？

ノア

まぁ、今日は2人が来ていたんだしいいじゃないか

ジト目でノアさんを見たそらるさん

だけど、当の本人はのほほんとしていて、相変わらずマイペース

棗

ご、ごめんなみんな！

シャノン

ほらノア様、行きますよ！

ぐいっとノアさんの腕を引っ張って、 96ちゃんが連れて行こうとする

シャノン

……って、ん……？？

途中、ぴたりと止まって、僕らの方を振り返った

棗

……なんでうらさかまでおるん！！？

真冬

あ、今……？

そういえば、うらさかに対して 96ちゃんの反応がないなぁと思ってたけど、気づいてなかったのか……

シャノン

たしかに歌ってる人は魔力を発現しやすいって言うけど、流石に多すぎない……！？

真冬

えっ、そうなの？

気になって、思わず聞いてしまった

歌ってる人は魔力を発現しやすいって、どういうことなんだろう

棗

お、おん。ほら、歌って感情込めて歌う人とかおるやろ？

棗

魔法は魔力もそうやけど、技名を唱えて言霊の力でも発動するから、そういう面で歌と魔法って似とるんよ。

棗

だから、魔法界で3人に会った時は、まぁ歌い手やしって納得したけど……。

棗

いやぁ、まさかこの2人までなるとは……

なるほど、言霊の力か……

僕らは無詠唱でも技を出せるけど、たしかに昔は詠唱有きで出してたっけ

詠唱した方が魔力消費を比較的抑えられるって言うけど、それって言霊の力を使ってたからなんだ

翔太

僕は歌い手になったのはこっちより後だけど……？

棗

え？　あ〜、そういやそうやったな。

棗

まあ、つっきーは最強やし、元からなんかそーゆー素質があったんやろ！

そ、そんなテキトーな……

翔太

……そうなのかな

不意に、天ちゃんの表情が少し暗くなる

真冬

どうかした？

翔太

ううん、何でもないよ。ほら、僕らも訓練の続き……。

翔太

……って……！？

僕の方を向いた天ちゃんが、何故か驚いたような顔をする

翔太

ちょっ、まふ君どうしたの！？

真冬

えっ？　何が……。

真冬

あ、あれ……？

急に体に力が入らなくなって、ヘタリとその場に座り込む

彼方

まふまふ？　……って、おい！？

棗

まふちゃん！？

真冬

な、何これ……って、えぇっ！？

視界に映った両手が、いつもの形ではなく、氷が溶けたように液化し始めていた

ノア

もしかしたら、ユウの紅陽炎の影響かもしれない。

ノア

あれは火魔剣だし、先程も火の粉を出していたからね

真冬

あぁ、そういえば……

たしかに、あの2人が戦ってる時、妙に暑さを感じてたけど……まさか、その火の粉で……？

ノア

とにかく、こちらへおいで。涼しい部屋に移動しよう

魔法使いは何を唱う？ー7つの音色ー

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

170

4件

あまちゃんやばすぎる...てかさかたんよく耐えれた(のか?)よね～最強のやりすぎたの範囲がナチュパスなんよ...(; ´⊙Д⊙) ほへ〜歌い手は使いになりやすいんだ〜確かに歌い手さん感情こめるの上手いもんね～マジ尊敬します... てか両手が液化てさかたん結構強くね...

おおお…あまちゃんの本気こわぁ…… これが史上最強の力…でもあまちゃんの中では『やりすぎた』の範囲なのか…さすがナチュラルサイコパスだねぇw そして人力瞬間まで出来んすねw で、歌い手は魔法使いになりやすいのかまぁ、感情込めて歌ってて私はそれに毎度泣かされたりされてるからそれだけの力がある人ほどなる確率も高いのかな？あまちゃんは素質だろうけど… 続き楽しみにしています！！！！

かえで🍁✒️

プロフィール