輪廻の輪

…ん、やぁ、レオ君

傷心してる所言い難いんだけど

これから……

次のループが始まる

うん、また、君は…

私には止められない、このループは君を愛している人々の数だけ続くんだ。

けれど私も鬼ではないんだ

今回も"救済者"(メメントモリ)を用意させてもらう。

そう、ランダムで決まった"一人"に君を守ってもらう。

一回目の時に説明できなくて申し訳なかった。

……嗚呼、もうすぐ時間だ。

君は救済者を見つけ、共に行動してほしい

そうでないと……

死んでしまうからね

あの日君は死んだ

だからこそ、君には生きてて欲しいんだ

……

今回君には救済者になってもらう

あの子を守ってくれ

████くん。

ﾊﾞｼｬ､

ｶﾞｼｯ

少し視線を落とせば腹部に傷跡が見える。

確実に、雪宮がつけたものだ。

これはループだと夢の中のアイツは言った。

だから、二回目である今の雪宮は何もしていない。

一回目で、俺をレ〇プして殺した雪宮と、 ここの雪宮は違う。

言えば守って貰えるかもしれない。

けれどここの雪宮にとってそれは冤罪で、 今のアイツは何もしていないただの高校生。

閉鎖的空間のここでは噂なんてすぐ広まるだろう。

そうすればきっと雪宮は……。

あの時と同じ、狂ってしまった雪宮と同じ目をしている。

ｷﾞﾁｷﾞﾁと千切に掴まれた腕が悲鳴を上げる。

パッと手を離される。

思わず飛び出て来てしまったが…

大丈夫なんだろうか、？

そういえば、夢の中のアイツは"救済者"を用意する。って言ってたな、

ランダムって言ってたし、はやく見つけないとな。

ﾄﾞﾝｯ

誰かにぶつかる、前見てなかった…転びそうになった体を支えられる。

なんで國神がここに……

脱落、したはずじゃ……

いや、それよりも。

ｶﾞﾁｬｯ

こちらに気づいた玲王はひどく怯えているようで、

庇護欲を掻き立てられる。

俯き気味に玲王はそう言う。

この気持ちが爆発してしまわないように、そう言って玲王の膝へスライディングする。

そう言いながら國神は玲王をバックハグする。

嗚呼、幸せだ

本当に

一生、続けばいい、

誰一人死なないで、

一生、ずっとこの三人で、

アレはきっと悪い夢なのだから

それを聞いた玲王の顔はキラキラと輝いて、同時に、

酷く驚いているようだった。

…

やっぱり全部、夢じゃなかったのか。

こんなに早くメメントモリと会えるなんて！！

予想出来なかった、！

これで、もしかしたら…！！

今回は、國神達と行動しよう、！

それにしても、メメントモリは"二人"もいるのか、

心強い限りだ＿＿

そんなことを話していればいつの間にか瞼は降りてきて

いつの間にか寝てしまっていた。

おいクソ長髪。

チッ、

どうしたもこうしたもねぇよ、しらばっくれやがって……

"救済者"(メメントモリ)は一人だけのはずだろ

なんで二人もいるんだよ

…は？

おい、ちょっと待て、それって…

ちっ、……

嗚呼…嫌でもな、

……わかってる

to be continued…？