?
愛川さん、
?
ちょっといい…?
みなみ
…え、あ、
みなみ
はい?
みなみ
…良いですけど、
みなみ
こんにゃくくん…、
風雅
ん、
風雅
ええよ
ある日の昼休み。
いつも通り拓哉とみなみと話していたところ、
容赦なく割り込んできたのはクラスの男子。
…なんやねん、
割かしかっこええやん、
いつもは気にしないところに目を付ける中、
"話があるから違うところでいいかな"
なんてみなみの腕を引いた男子。
バランスを崩しながらてくてく着いていくみなみは、
後ろからでも分かる可愛さで。
それと同時に、
それをまじかで見ているあいつが羨ましくなった。
風雅
…なんやねん、
もやもやする。
物凄く。
ぐしゃぐしゃ、と乱暴に髪の毛をいじり、
食べかけのパンにかじりついた。
西村拓哉
珍しい、
西村拓哉
ふぅが嫉妬なんて。
隣から聞こえてきたのは聞き捨てならない言葉。
は?、と怒りながら向くと、
ニヤニヤしながらチョコパンを咥えてる拓哉が居た。
風雅
珍しいってなんやねん。
風雅
珍しいって。
西村拓哉
え、
西村拓哉
そのまんまの意味やん。
西村拓哉
こんにゃくやから別にどうでもええ〜
西村拓哉
って感じかと。
風雅
…こんにゃく舐めんな、
"どういう事?"
なんて頭を傾げる拓哉も、
後々理解して、
"ふふ、可愛ええなぁ〜ふぅ。"
なんてからかうように頭を撫でた。
風雅
…はぁ
こんにゃくこんにゃく、
無気力無気力、
なんて言われるけど、
好きな子に対して嫉妬せんわけが無い。
なんなら嫉妬だらけやと思う。
少しでも拓哉と仲良くしてる姿が見えたら嫌やし、
なんならさっき、
無防備に腕掴まれてるし。
俺以外の人が触ってる、
とか尚更嫌や。
いつから、
…いつからこんなみなみの事好きになったんやろ、
風雅
みなみが好きすぎて辛い
西村拓哉
それは解決できん悩みやな〜
風雅
みなみ〜〜〜
風雅
好き〜〜〜〜〜
西村拓哉
本人に言うてあげ、
西村拓哉
きっと喜ぶで。
風雅
絶対言えへん、
風雅
恥ずかしくて死ぬ
西村拓哉
案外照れ屋やな
風雅
ニヤケながら言うな、
風雅
うざい
*NEXT*