俺は幼い頃から
痛みこそが幸せだ、と
教わってきた。
殴ってくれるのは、愛しているから。
苦しいのは、愛されているから。
ねぇ、
違うッ?
物心が付いたころから
殴られて、蹴られて、が当たり前だった
最後には、いつも
「愛してるよ」と言ってくれたんだ。
紫:5歳
ドカッドカッ!!)
紫
ぅ"ッ"
父
あ"ぁ"ッ、!!
父
死ねッッ!
紫
いたいッ"
父
黙れッッ"!
紫
ごめんなさッッ…ポロポロ
母
なんで泣くのよ〜笑
ドカッドカッ!!!)
ベチンッ!!ベチンッ!!)
紫
あ"がッッ"
母
これはっ
母
「愛してるからやってあげてるのよ」
紫
あ……ぃ……?
父
そうだぞ
父
父さんも母さんも、お前のこと大好きなんだよ笑
紫
げほっ…げほっ…
紫
ほん…と?
ベチンッッッ!!ベチンッ!!)
紫
ぁ"ッ"
母
嘘なわけ無いでしょ笑
父
紫?
紫
…は…い…
父
愛してるよ
母
大好きよ
紫
……ん……ニコッ)
紫:12歳
紫
はぁッ、はぁッ…ポロポロ
紫
苦ッ…し……
母
手、出しなさい
紫
はッ……ぃ……ッ…
シューッシュッシュッシュッ…)
ザクザクッ)
ポタポタッ…)
紫
ん"ッ~~ッッ"
紫
やめてッッ"…ポロポロ
父
愛してるからしてるんだ
父
分かるだろッッ!?
ジュウウゥッ)
紫
ぁ"か"ッ
紫
あつ…ぃ……
父
大好きだ、ナデナデ)
紫
……ん、ふ…
紫
……ぱたんっ…)
俺の両親は
車の事故で不幸にも死んでしまった
当時、14歳だった俺は
"孤児院"という場所に預けられた。
孤独だった。
辛かった。
身体に痣や切り傷ばかりの俺は
居ない者のように扱われた
家にいた頃は
「愛してもらえた」のに
紫
………ペラペラ…)
子供
きゃっきゃっ!!
子供
こっちおーいーでっ!
子供
あしおそ〜い!!
子供
なんだと〜!?笑
紫
………うっさ……ボソッ)
紫
……まぁ、いいか…
別に人と関わりたいとも思えず、
1人で、淡々と本を読んでいた
紫
……ペラッ)
子供
きゃっきゃっきゃっっ!!
子供
どんっ…)
紫
いて…
子供
あぅ、?
子供
ごめんnーー
子供
……なんもないかぁ
紫
……
紫
…ペラッ)
紫
……ふ〜っ…
ガタッ)
カチカチッ)
スーッ、ザクザクッ)
ポタポタッ…)
紫
……んっ〜!!///
紫
紫、愛してる…大好きだよ
紫
……んふ、ふ、
時々するリスカは、
苦しいほど幸せで、痛いほど笑顔になれた
魔法みたいだった。
紫
……もっと、!!!
ザクザクッ……ザクザクッ)
ポタポタッ…ポタッ)
……どくんっ…どくん…)
紫
はぁッ…ふぅッ…
紫
ポロポロ…
呼吸が苦しくとも、涙が出ても。
俺の手は止まらなかった。
そうして、孤児院を出た俺は
「配信者」という職業。
初めて、「愛」以外に
興味を持ったことに取り組んだーー