大橋和也
…………え
桃乃さん
あーいや。なんでもない
桃乃さん
冗談冗談🤭
桃乃さん
騙されてやーんの
桃乃さん
(笑)
桃乃さん
(笑)…………
桃乃さん
……………
大橋和也
………
桃乃さん
……ごめん。帰る
大橋和也
あ、ちょっ!
桃乃さん
じゃあね。
桃乃さん
[さよなら]
時が止まったかのような、
一瞬のことで。
光よりも速いんじゃないかと疑うほどの
時間だった。
"好き"と、いう気持ちを、自分は
"忘れていた"
大橋和也
おはよう
桃乃さん
…………
大橋和也
………あっ、
大橋和也
[おはよう]
桃乃さん
…………
桃乃さん
おはよう
桃乃さん
◯◯ー!!
◯◯
なんだーお嬢様
桃乃さん
ちょっと来い
◯◯
了解でーす。
◯◯
あれ、大橋じゃん
大橋和也
……大橋、だけど?
◯◯
………大橋
◯◯
くま酷いぞ?
◯◯
一回睡眠して何もかも忘れなよー
大橋和也
…………そうする
何もかも忘れるか……
何もかも忘れても、
過去に戻ることなんて出来ない。
◯◯
んで、なに?
今日は二人がおかしかった。
いつもは馬鹿みたいに笑顔なのに
その笑顔が、今日は見えなかった
愛梨
告った。大橋に
◯◯
へー。で?
愛梨
気まずくなりました。
愛梨
◯◯ならどうする?
◯◯
そんな経験がありません。
愛梨
私地雷踏みました。
◯◯
お好きにどうぞ。
◯◯
まぁ、そっか。
◯◯
告ったんだ。
愛梨
うん
◯◯
でもこのまま避けてる感じだと何もなんないよ。
◯◯
何も得れないし、前あった距離感を無くすだけ。
◯◯
いつも通りを意識してみたら?
愛梨
…………
愛梨
アドバイスありがとうございます。
愛梨
参考にしてみようと思います
◯◯
では戻りましょう
◯◯
もう授業始まってるので
愛梨
は?
愛梨
マジ?
◯◯
マジ
愛梨
早く行くぞ◯◯!!
なんだ。そんな悩みか
そんな私の心情とは裏腹に
愛梨は楽しそうだった。
………怒りと驚きでそう見えるだけかもしれないけど。
うん。間違いない。
二人は大丈夫だ。
こんな私がいなくても、二人なら……
どんな時でも、大丈夫だ。
私は要らない。
この二人に、私は要らない。
私は二人が何か些細な悩みで迷っていたら
話を聞くことしか出来ない。
ここに、
私の居場所は無かった。