須永の兄貴
こ、小林子……

須永の兄貴
少し俺の話を……聞いてくれないか……

小林の兄貴
ええ、勿論ですわ……

小林の兄貴
どんなお話なんです?

須永の兄貴
俺はもう……この先長くはない……

須永の兄貴
持って後10年……だ……

速水君
ながっ

小林の兄貴
そ、そんなこと言わないでください!

小林の兄貴
あ

小林の兄貴
くださいわ!

須永の兄貴
分かるんだ……俺には……。

須永の兄貴
だから、お前に俺の全財産を託そう……

小林の兄貴
全財産……?

須永の兄貴
うまい棒のコンソメ味……

須永の兄貴
今となっては1億円する昔の駄菓子だ……

須永の兄貴
これを売ってお前には裕福な暮らしをして欲しい……

須永の兄貴
これが俺の最後の願い……だ……

須永の兄貴
……

小林の兄貴
あ……

小林の兄貴
あなたーー

小林の兄貴
ありがとうございますだわ

小林の兄貴
これで賭博でもやってこよー

須永の兄貴
〜fin〜

華太
終わった……!?

速水君
この世の終わりみたいな話でしたね

華太
ツッコミ所多すぎて吐きそう

野田の兄貴
胃もたれどころの話じゃねぇな

速水君
てかこれでこの奇妙な話は終わりなんですか?

和中の兄貴
いざ終わるとなると少し寂しいな

野田の兄貴
俺は嬉しいけどな

須永の兄貴
いーや!

須永の兄貴
実はこれ1期で

須永の兄貴
次は小林の隠し子として和中が出てくるんだぞ〜

和中の兄貴
なんですって

速水君
悲報:和中の兄貴巻き込まれる

野田の兄貴
これは怒ってもいいと思うぞ

華太
本当にこれ、いつ巻き込まれるか分からないですらかね

華太
話が進む度恐怖でした

小林の兄貴
ひどい言われようだなあ

須永の兄貴
俺達は一生懸命ストーリー考えてるのに!

野田の兄貴
その気力を仕事に移せ

須永の兄貴
善処しまぁす

小林の兄貴
ますー

華太
少しでも変わってくれるといいんですが……

華太
あ、そういえば

華太
何故か久我くんと寝てた時のLINE全て送信取り消しになっているんですが

華太
皆さん何か知ってます?

須永の兄貴
知らなーい

小林の兄貴
知らないなあ

和中の兄貴
知らんな

速水君
まっったく知りませんね

野田の兄貴
世の中には知らなくていいものもある

華太
最後のなんですか

華太
まぁ大きな事ではないなら良かったです

速水君
ちなみにあの後久我さん何か言ってましたか?

華太
なんか「さすが天羽組……」とか言ってはいたな

華太
何なんだあれ

須永の兄貴
まあ俺達も京極組の事は認めてるし

須永の兄貴
いつか決着を付けたいなぁ

小林の兄貴
まぁ勝つのは俺達ですけどねー

和中の兄貴
無論、京極組に負けるなんてありえないな

速水君
バチバチになりそうですね……

華太
話に着いて行けねぇ

野田の兄貴
お前は知らなくていい

華太
それが1番怖いんですって

須永の兄貴
てか冷やし中華はまだなの華太くん!

速水君
あ、俺のいちごミルク!

華太
えっ

華太
まだ続いてたんですかそれ

野田の兄貴
まぁあの時なんやかんやで商品全部あの女に上げたしな

小林の兄貴
もしかして華太の事送ったのってこれ目当てだったんじゃね

華太
嘘でしょう

華太
まぁ……、確かに頼まれたもの渡せませんでしたね

華太
それでは今から買ってきます

速水君
いいんですか!?

和中の兄貴
すまないな

小林の兄貴
さすが華太ぉー

小林の兄貴
でも前頼んだの覚えてるん?

華太
勿論です

華太
兄貴達に言われた事は一生忘れませんよ

野田の兄貴
うわ出た

野田の兄貴
その発言死人出るからやめるのだ

華太
え?

速水君
ぐはぁっ

須永の兄貴
ぐふん

和中の兄貴
大丈夫か

野田の兄貴
ほら見ろ

野田の兄貴
お前は喋る度に誰かを苦しませる悪魔なんだよ

小林の兄貴
この小悪魔ぁ

華太
何でですか

華太
ただ当たり前の事を言っただけでしょう

野田の兄貴
おま

須永の兄貴
ぎゃあああっ

速水君
カッコよすぎますうぅ

和中の兄貴
大丈夫

和中の兄貴
ではないか

野田の兄貴
ほら見ろ

野田の兄貴
このままだと天羽組崩壊するぞ

小林の兄貴
もうお前喋るなぁ

小林の兄貴
さっさとコンビニに行けー

華太
そんな理不尽な…

華太
それでは行ってきますね

野田の兄貴
おう

和中の兄貴
口裂け女には気を付けろ

華太
縁起の悪いこと言わないで下さい!

速水君
あー

速水君
本当に危なかったですあれ

須永の兄貴
もう少しで意識が雲の上に行く所だったわぁ

野田の兄貴
戻ったか

小林の兄貴
まぁあれ急に出ますしね

小林の兄貴
対策のしようがないですよ

速水君
本当ですよ!

速水君
なのに兄貴達はよくあれに耐えれますね

須永の兄貴
何か秘訣とかあるの?

小林の兄貴
和菓子爆食いして意識保ってまーす

和中の兄貴
刀の柄を全力で握りしめてます

野田の兄貴
アイスピックで人形ぶっ壊して衝動制御してる

野田の兄貴
もはや怒りが湧いてくるのだ

速水君
皆さん独特すぎて面白い

須永の兄貴
てか野田の兄貴が1番ヤバいじゃん

和中の兄貴
だから先程隣の部屋から野田の兄貴の声が聞こえたのですね

小林の兄貴
あれはもう唸り声でしたわー

小林の兄貴
獣ですよ獣

野田の兄貴
うるさいのだ!

野田の兄貴
華太!明太子おにぎりはまだなのか!

速水君
無茶言わないであげてください

速水君
まだ1分も

速水君
ん?

速水君
あれ何か既視感が……

華太
もう買いましたよ

速水君
はやぁ

速水君
そしてデジャブですねこれ

須永の兄貴
なんか最近デジャブ多いなぁ

華太
あの

華太
すみません

華太
少しいいですか

和中の兄貴
嫌な予感がするな

和中の兄貴
どうした

華太
今あと少しで事務所に着く場所にいるんですが

華太
急に俺の目の前に大きな籠をもったお婆さんが出てきました

小林の兄貴
大きな籠お?

野田の兄貴
もうちょい詳しく伝えろ華太

華太
承知しました

華太
○お婆さん

華太
○おおきな籠(風呂敷)持ってる

華太
○それに沢山の足が入ってる

華太
以上です

速水君
癖つよ

野田の兄貴
そうか

野田の兄貴
ん?

野田の兄貴
足?

須永の兄貴
うわぁ

須永の兄貴
ぜってぇまた変な妖怪引き寄せてるよ華太くん

速水君
最後の一文で全てが変わりましたね

小林の兄貴
あれさえ無ければ荷物持ちますね会話できたのにい

華太
仕方ないじゃないですか真実なんですから

華太
うわなんか近づいてきた

速水君
やばいやばいやばい

和中の兄貴
野田の兄貴、コイツに何か知っている事はないのですか?

須永の兄貴
華太くんを救って下さいぃ!

野田の兄貴
まぁ…簡単にだが知っている

小林の兄貴
流石野田の兄貴ぃ

華太
流石でございます

速水君
やっぱ俺らの兄貴は野田の兄貴だ!

野田の兄貴
うるせぇ

野田の兄貴
取り敢えず華太、ソイツに何を言われたか随時報告しろよ

野田の兄貴
一歩間違えたら死ぬぞ

華太
は、はい……!

速水君
人間だけでなく怪異からも命を狙われる兄貴

須永の兄貴
同情するなぁ

華太
嬉しくないです

華太
えっと……、「足はいらんかね」と聞かれました

華太
どうしましょう

野田の兄貴
やっぱりか

小林の兄貴
もし要らないって言ったら逆上しそうじゃね?

和中の兄貴
だが要ると言っても怪しいものを押し付けられる可能性もある

速水君
一体どうすればいいんだ!

野田の兄貴
仕方ねぇ

野田の兄貴
華太、「自分はいいので、野田一の所へ行って下さい」と言え

華太
えぇ!?

華太
どうしてそんな事

野田の兄貴
いいから早くするのだ!

華太
わ、分かりました!

須永の兄貴
まさかのどっちでもないんだ…

速水君
どうか生き延びてください小峠の兄貴!

華太
うおぉ…

華太
なんかあの通り言ったらすぐに消えましたね

華太
本当に人間じゃなかったのか…

野田の兄貴
成功したか

須永の兄貴
良かったよ華太くんーーー!!

小林の兄貴
にしても野田の兄貴ぃ、どうして自分の名前を言わせたんですか?

速水君
てか何者なんですかこの怪異!

須永の兄貴
野田の兄貴死なないでーーー!

野田の兄貴
落ち着くのだ
この頓痴気共!

野田の兄貴
コイツは足売りババアと言って

野田の兄貴
出会ったら足はいらないか、と尋ねてくるそうなのだ

須永の兄貴
普通に怖くて笑えない

和中の兄貴
出会ったらすぐ切ってしまいそうです

速水君
それはやめて下さい

小林の兄貴
それで要らないって答えたらどうなるんです?

野田の兄貴
自分の足を1本取られる

須永の兄貴
いや怖すぎ

和中の兄貴
出会ったらすぐダルマにしてしまいそうです

速水君
だからやめて下さいって!

小林の兄貴
やばい奴なんですねー

小林の兄貴
じゃあ、要るって言ったらどうなるんです?

野田の兄貴
体のどこかに1本足をぶっ刺される

小林の兄貴
ん?

小林の兄貴
すみません、もう1回お願いします

野田の兄貴
足が三本になる

野田の兄貴
しかも付けられる場所はランダムだからどうなるか分からねぇ

野田の兄貴
ケツにぶっ刺されたって事例もあるらしい

須永の兄貴
怖い怖い怖い!!!!

須永の兄貴
怖いよおおおお!

須永の兄貴
華太くんーーー!

和中の兄貴
出会ったらすぐ……

和中の兄貴
逃げますね

速水君
そうして下さい!!

速水君
いや怖すぎでしょう!?

速水君
てかあと少しで小峠の兄貴の処女が奪われるとこだったんですか!?

速水君
いけないいいいい!!

野田の兄貴
落ち着け

和中の兄貴
そんな恐ろしい存在だったとは……

小林の兄貴
じゃあ、さっき兄貴が華太に取らせた行動は何なんですか?

野田の兄貴
あれが足売りババアから生き残る唯一の行動なのだ

野田の兄貴
自分は良いので○○さんの所へ行って下さい

野田の兄貴
要は誰かを犠牲にするしか方法がないのだ

華太
そ、そんな!

華太
じゃあ野田の兄貴は……!

野田の兄貴
安心しろ、すぐに命を取られるわけじゃねぇ

野田の兄貴
ただ俺がお前と同じ状況になるってだけだ

華太
いやとても危ないじゃないですか!

華太
本当に申し訳ございません!

野田の兄貴
気にするな

野田の兄貴
舎弟を守るのも兄貴の務めなのだ

速水君
うわっ!!!!

速水君
かっこいいです!!!

小林の兄貴
これは惚れますね

須永の兄貴
やっぱ野田の兄貴かっこいいですぅ

和中の兄貴
さすが野田の兄貴

速水君
これは小峠の兄貴惚れたんじゃないんですか!?

華太
ああ

華太
正直ちょっと危なかったな

速水君
え?

速水君
許しませんよ野田の兄貴

速水君
兄貴は渡しません

須永の兄貴
お前もしかして二重人格?

野田の兄貴
さっきの速水を返せ

須永の兄貴
にしてもどうするんです兄貴!

須永の兄貴
さっき言った通りなら野田の兄貴の所にアイツ来るんでしょ!?

小林の兄貴
野田の兄貴の所にアイツが来たら

小林の兄貴
次また誰かを犠牲にするしかなくないですか?

和中の兄貴
確かにそうなるな

速水君
でもこれ以上被害を広げる訳には…

野田の兄貴
もういっその事国生にでも移すか?

華太
落ち着いて下さい最悪死にます

速水君
もう亡くなってる人に移すのは!?

野田の兄貴
対処は生者だけらしい

小林の兄貴
物に移すのはー?

野田の兄貴
記録では成功しなかったらしい

須永の兄貴
一体どうしたらぁ!

華太
あの

華太
成功するか分からないんですが

華太
犠牲にするのを「人」ではなく「概念」にするのはどうでしょう?

野田の兄貴
概念?

速水君
どういう事ですか?

和中の兄貴
ふむ

和中の兄貴
そういう事か

須永の兄貴
どういう事さ和中君!

和中の兄貴
例えるのなら国生さんに移すのではなく

和中の兄貴
京極組という存在に移すという事でしょう

和中の兄貴
一体どうなるかは分からないですが

華太
その通りでございます!

華太
京極組に限ったことでは無いですが…

野田の兄貴
ふーむ

野田の兄貴
確かに試す価値はあるかもなのだ

野田の兄貴
やってみるか

小林の兄貴
でも何を犠牲にするんです?

華太
確かに概念って言われても難しいですよね

華太
一体どうしましょうか

華太
ん…?

須永の兄貴
どうしたの?

華太
あ、実は今久我君から電話がきまして

華太
出てもいいですか?

野田の兄貴
急用だったらまずいからな、早く出ろ

華太
はい、ありがとうございます

久:今から京極組で焼肉行くんすけど、小峠さんもどうかなって
久:だって兄貴達も俺も小峠さんにきて欲しいんですよ〜
いいじゃないっすか〜
小:…そうか、嬉しいお誘いだがすまん。実は今緊急事態で誘いに付き合える状態じゃないんだ
小:だからすまん。落ち着いたら一緒に行かせてもらう
久:待って下さい!その怪異の対処の仕方ってもう決まってるんですか?
久:なら俺らに移して下さいよ!前のシュークリームの償いです!
久:大丈夫ですよ!組には兄貴達全員居ますし、どうにかなります!たまにはカッコつけさせて下さいって!
小:…そうか。分かった、恩に着る。本当にありがとう
華太
らしいです

須永の兄貴
何それめっちゃカッコイイじゃん!

華太
でも本当に大丈夫でしょうか…

華太
もしこれで死人が出てしまったらどうしましょう

速水君
いや冷静に考えてみて下さいよ

速水君
怪異なんかにあの京極組の皆さんがやられると思いますか?

速水君
あそこにはウチに負けない位の狂人がわんさかいるんですよ

須永の兄貴
えいま俺らの事狂人って言った?

小林の兄貴
無意識こわ

華太
いやでも流石に…

華太
……

華太
勝てるか………

和中の兄貴
認めたな

華太
多分皆さんなら余裕ですね

野田の兄貴
大方守若とか六車辺りが斬るだろ

須永の兄貴
いや一条君かもしれない!

速水君
あの人達ちょっとトラウマですやめてください

華太
俺も守若さんちょっと恐怖心抱いてます

小林の兄貴
何でだよ俺とそんな変わんねぇだろぉ

速水君
だからでしょう

小林の兄貴
ん?

速水君
ごめんなさい

野田の兄貴
取り敢えず京極組でいってみるか

野田の兄貴
丁度前にそれらしいヤツ見えてきたし

須永の兄貴
えええ!

華太
遂にですか

和中の兄貴
成功すると良いが

速水君
まぁ失敗しても兄貴なら逆に足もいで怪異にぶっ刺すでしょう

速水君
いつもアイスピック刺してるし

小林の兄貴
俺爆発したアイスピック好きだなあ

須永の兄貴
俺はドローンアイスピック!

和中の兄貴
今までのアイスピック使ったら倒せそうだな

華太
想像できたの悔しいです

野田の兄貴
できるんかい

須永の兄貴
野田の兄貴!!

速水君
もしかして成功したんですか!?

野田の兄貴
おう、成功したのだ

須永の兄貴
やったーー!

華太
失敗しなくて本当に良かったです…

和中の兄貴
あとは京極組か

小林の兄貴
無事に対処出来ればいいんだがなぁ

野田の兄貴
まぁアイツらなら大丈夫だろ

野田の兄貴
いざとなったら加勢するのだ

速水君
そうですね

速水君
あ

速水君
そうえば皆さん今日仕事ありましたよね

速水君
解散しなくていいんですか?

華太
確かに今日全員予定ありましたよね

華太
俺も久我君に電話しねぇと

須永の兄貴
そうだった!

須永の兄貴
じゃあ一旦解散しようかー

野田の兄貴
だな

野田の兄貴
いいかお前ら、絶対にサボるなよ

野田の兄貴
サボったら一日中ラッキーの散歩させるからな

小林の兄貴
はーい

和中の兄貴
はい

須永の兄貴
はぁい

速水君
了解です!

野田の兄貴
初めてちゃんと返事が聞けたのだ

久:はい!もちろんです!
もう野田さんは大丈夫なんですか?
小:ああ、こっちは問題なかったよ。そっちはどうだ?もうあの怪異来たのか?
久:そうですね。実は今丁度その怪異と兄貴達が戦ってまして
???:うわあああ!?!ムリムリムリ!来ないでえええ!!
???:虎徹ぅ、お前誰と電話してんの?あ、もしかして小峠君?やっほー、今度一緒に焼肉行こうねーー
久:まぁ何とかなりそうなんで大丈夫ッスよ!小峠さんは何も心配しないで下さ……、は?!消滅した!?嘘だろ俺まだ戦ってねえよ!
久:まだ近くに居るかもしれねぇ!探すぞ鷹橋!…あ、ではそろそろ切りますね!では!今度焼肉行きましょう!
華太
………強ぇなぁ
