ちゃばしら.
ちゃばしら.
イソップ
トレイシー
ちゃばしら.
左手には招待状、背中には重たい棺を担ぎ、独りで森の中の獣道を歩く男の名はイソップ・カール。
イソップ
彼はとある目的の為に荘園という名のゲームに足を運んでいた。
イソップ
車一つでさえ持っていなかった彼は、此処まで己の力だけで歩いていた。 既に、身体は悲鳴すら枯れて小さな呻き声しか上げていない。 自宅から出た時には見えていた太陽は沈み、その代わりにもならない月だけが唯一の光源となっている。
イソップ
イソップ
その時見えた、希望の光。 明らかに月でも星でも無い、人工的に作られた強力な光の出所は、森の中に悠々と聳え立つ大きな家であった。
イソップ
イソップ
トレイシー
建物に入ったイソップが真っ先に目にしたのは、己の方へ真っ先に駆けてくる一人の少女の姿であった。
イソップ
トレイシー
短い金髪、オレンジ色のツナギ、ほのかに香る油の香り。 “ああ、苦手だーー” 彼が一瞬にしてそう思ったのは言うまででもあるまい。
イソップ
トレイシー
イソップ
トレイシー
イソップ
トレイシー
その時、トレイシーの背後から麦わら帽子を被った少女が現れた。 先刻まで外で作業をしていた所為なのか、顔や服には目新しい土汚れが付着している。
⁇
トレイシー
エマ
イソップ
トレイシー
エマ
⁇?
またも、新しい声。今度は大人びた女性の様であった。 その声一つ聴くと、エマはあからさまな歓喜を暴露して背後を振り返った。
エマ
エミリー
肉体的にも精神的にも憔悴し、これ以上喋りたくなかったイソップ。しかしせめても礼儀は守ろうと、彼はその場で軽く頭を下げる。
エミリー
エマ
エミリー
トレイシー
エミリー
トレイシー
イソップ
エミリー
エミリー
イソップ
エミリー
エマ
××××年 12月20日
今日から荘園で生活することになる。 初日に出会ったのは三人の女性。 麦わら帽子を被ったエマ・ウッズ 医師だと言うエミリー・ダイアー この二人はまだ良い。まだ大丈夫だ、きっと。 だけど、あの金髪の人。確か トレイシー・レズニックだと名乗った。 あの人だけは例え天と地がひっくり返っても好きになれない。 あの天真爛漫さ、人懐っこさ、全てが受け付けない。 あの人とは関わらない様にしよう。 レズニックの様な人が他にも居ないことを祈って今日は寝る。 足がもう棒になってしまった、暫くは筋肉痛に苦しめられそうだ。
コメント
9件
構いません、フォロー有難う御座います! 私もフォロー失礼致します。
遅れてしまい申し訳ございませんでした💦 このアカが本アカです!フォロー失礼します。
ありがとうございます! 勝手ながらフォロー失礼致しました<(*_ _)>