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2018年08月24日

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お父さんはカメラマンだ。

だから、スゴく大きなカメラを持っている。

運動会の時はそのカメラで僕らを撮ってくれる。

それがめちゃくちゃよく写っているんだ。

五年生の時だった。

運動会が終わったあと、皆に配るようにとお父さんが写真をくれた。

誰か

あっ。なんだよ、これ…

教室で写真を見ているとき、誰かが大声をあげた。

友達の写っている写真の隅っこに、半透明の顔がうかんでいた。

ぼやけていて、誰なのか分からない小さな顔がこちらをむいている。

同じような写真は、他にもいっぱいあった。

顔だけではなく、腰から上がはいっていることもあった。

右手に何かを持っているみたいだった。

そいつは、写真の中の友達を睨みつけていた。

教室で大騒ぎになって、先生がやって来た。

先生の顔が青くなった。

先生

この写真は預かっておきます

没収されてしまった。

家に帰ってお父さんに相談した。

お父さんは言った。

お父さん

そういう写真って、何か理由があるんだよ。

お父さん

落ち着いて考えればな、なーんだ、ってことばかりさ

お父さん

ほら、レンズにゴミがついているとかさ…

お父さんがバッグからカメラを取り出した。

でも、ゴミはついていなかった。

僕も覗きこんだ。

レンズのむこう側から、小さな白い顔がのぞいていた。

わっ!

ビックリしてお父さんに飛びついた。

お父さん

そんなもの、ないじゃないか

お父さんには見えないようだった。

翌週から、クラスメートが事故にあったり、死んだりした。

それは、あの写真で〈睨まれていた〉人ばかりだった。

また、お父さんに相談したけど、笑うだけだった。

そして、仕事に出かけていった。

今日は殺人現場の撮影だといって。

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