コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
第一章-6
俺はなんでもないように
笑ってみせる。
紫
紫
紫
紫
俺の軽口に
少年は
と吹き出した。
紫
紫
確かめるように少年が頷く。
ここで見捨てる方が後悔するのだが
真正面から伝えるのは少し恥ずかしかった。
俺は頬を掻き
あすまでも軽薄を装う。
紫
紫
少年は目を丸くした後
堪えきれないといった様子で破顔した。
そう言いながらも
ドス︎︎黒いオーラはいつの間にか霧散している。
自他共に確かめる馬鹿と
幽霊になった美少年。
この世には
八百万の神々とともに様々な縁が存在する。
俺たちがどのような奇怪な縁で結ばれたかは
神のみぞ知るところだ。
それでも俺は
胸の高鳴りを感じていた。
俺たちは気分転換を兼ねて
夜の街を散歩していた。
時刻は十二時前。
梅雨真っ只中の京都だが
今夜は比較的涼しく
ふらふらするにはちょうどいい。
仕事帰りのサラリーマンとすれ違ったタイミングで
豚骨スープの蠱惑的な香りがふわりと漂ってきた。
俺が居を構える一乗寺付近は
ラーメン屋がとにかく多いのだ。
紫
紫
紫
紫
紫
小麦トークで目を輝かせる幽霊少年は
名を 古部田 桃 と言うらしい。
桃の姿は俺にしか見えていない様子なので
ハンズフリーで通話しているふりをして誤魔化す。
次回作❤×420