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第一章-6

俺はなんでもないように

笑ってみせる。

だって

泣いてるし

おかしいよ。

そんなの

この世に幽霊が存在するなら

それを助ける高校生が居ても不思議じゃないだろ

俺の軽口に

少年は

なにそれ

と吹き出した。

ってことで

これからよろしくな

...絶対に

後悔するよ?

確かめるように少年が頷く。

ここで見捨てる方が後悔するのだが

真正面から伝えるのは少し恥ずかしかった。

俺は頬を掻き

あすまでも軽薄を装う。

なんとかなんでしょ

だって夏だし

少年は目を丸くした後

堪えきれないといった様子で破顔した。

変な人~

本当に

そう言いながらも

ドス‪︎‪︎黒いオーラはいつの間にか霧散している。

自他共に確かめる馬鹿と

幽霊になった美少年。

この世には

八百万の神々とともに様々な縁が存在する。

俺たちがどのような奇怪な縁で結ばれたかは

神のみぞ知るところだ。

それでも俺は

胸の高鳴りを感じていた。

俺たちは気分転換を兼ねて

夜の街を散歩していた。

時刻は十二時前。

梅雨真っ只中の京都だが

今夜は比較的涼しく

ふらふらするにはちょうどいい。

仕事帰りのサラリーマンとすれ違ったタイミングで

豚骨スープの蠱惑的な香りがふわりと漂ってきた。

俺が居を構える一乗寺付近は

ラーメン屋がとにかく多いのだ。

なあ

ラーメンについてどう思う?

えっ

何?

いきなり過ぎない?

まぁ、

好きだけど、

どちらかと言うと...

うどんが好きかな~

お。

俺の実家は香川だぞ。

うどんの国だ

そうなの?

聖地じゃん!

小麦トークで目を輝かせる幽霊少年は

名を 古部田 桃 と言うらしい。

桃の姿は俺にしか見えていない様子なので

ハンズフリーで通話しているふりをして誤魔化す。

香川の人って

やっぱり毎日うどん食べるの?

次回作❤×420

さよなら僕のドッペルゲンガー

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