stxxx短編集

同性結婚○ という日本になっております

12月24日 23:50

23:59 浜辺到着

そして僕は空に向かって祈る。

12月25日 0:00

彼が来る

どうしてこうなったかというと…

5年前

12月25日

当時付き合っていた桃にクリスマスプレゼントを選んでいた。

突然スマホで桃から着信。

誰…？

僕は電話を切った後急いで病室へ向かった

なんかさっきの先生ダルそうな顔してたな…

なんかまた来た

るぅと用と書かれた小さめの袋

袋の中は小さめの四角い箱がひとつあるだけ

パカッと音を立てて箱を開ける。

それから僕は毎日さとみくんのいる病室に通い続けた。

そしたらいつの間にか…

4人の先生と仲良くなった

それくらい時が経ってもさとみくんは目覚めてくれなくて。

気付いたら3年も経っていた。

僕は桃との思い出の場所へ向かった。

8年前

12月25日

僕は嬉し涙で顔がぐしゃぐしゃになった。

それでも頑張って返事をした

彼は微笑みながらハグしてくれた。

そんな彼の目にも涙があった。

ふとスマホを確認する

なんとなく僕は祈ってみる。

“さとみくんにもう一度会えますように”

そしたら懐かしい声が突然聞こえた。

で今に至る。

これが本当のさとみくんかは分からない。

けど僕は本当の彼だって信じてる。

丁度さとみくんが交通事故にあって 昏睡状態になってしまった日…

謎の女の子の人形

僕は家に戻り、寝る準備をした。

でも僕は毎日恋しくなる。

優しい笑顔を向けてくれるさとみくんが

毎日楽しませてくれたさとみくんが

こんな僕をすきだと言ってくれたさとみくんが

昔から僕と一緒にいたあのさとみくんが。

僕はこれ以上泣いて枕を濡らせたくないから

今日のあの楽しかった時間のことを思い出しながら眠った。

朝。

スマホに着信が。

すぐさま僕とさとみくんはハグをした

お互いに涙を流しながら

プロポーズから１年

12月25日

2度 奇跡が起きたこの日に

もう一度奇跡を。

今日

2人は結婚する。

Fin🕊︎︎︎︎𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍

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