露日🇷🇺×🇯🇵

長い間温かく待っていてくださった方々、本当にありがとうございます

午前7時30分頃、いつものメンバーはぞろぞろと出社していた。

やや険悪な雰囲気だったけれど、そこへ日本がトコトコとやってきて、ロシア達は思わず頬を緩める。

隈とか無かったハズだけど、と狼狽えるロシアに、日本ははみかみながら、

そう答えると、日本もロシアも少し赤面して黙りこくる。

どこまでもよく似た親子である。

なんやかんやありつつ、日本たちは職場に着いて、各々仕事を始めた。

そして、現在の時刻は12時半頃――昼休憩の時間である。

イギリスが他部署に呼ばれていた隙に、アメリカは日本を昼食に連れ出した。

その頃、日本とアメリカは食器ののったトレーを持って、食堂の席に腰を下ろしていた。

心なしか人が少ない。

仔犬のようにじゃれついてくるアメリカがなんだか可愛らしく思えて、日本は照れながらも甘んじて受け入れている。

あっけらかんとしているアメリカをちょっぴり恨めしく思いながら、ちみちみと味噌汁を啜る。

いつもなら鰹出汁の香りにホッとするのに、今は心臓がうるさくてそれどころではなかった。

さらっと好意を伝えられて、胸の鼓動が余計に高くなる。

食堂のモニターからは気象予報士が天気予報を解説する声が響いている。

今日の夕方ごろ雨が降り始めるだの、秋雨前線がどうのと、人のいない食堂でこだまするが、やはり日本には聞こえない。

昼休憩が終わる頃、二人はそれぞれデスクに戻って仕事を再開していた。

しゅんとするロシアの姿は大型犬を思わせる。

そう言って、ロシアはそのまま日本の肩に頭をうずめる。

寝惚けているのか、幸せそうな表情を満面に浮かべている。

ロシアが日本に甘えている様子は完全に大型犬と飼い主のそれである。

そんなこんなで定時が来た。

仕事のきりが着いた日本はいそいそと帰り支度を始める。

――遡ること1時間ほど前――

もぐもぐ咀嚼するロシアをアテに呑んでいた日本は、すっかりできあがってしまっていた。

そして現在に至る。

可愛すぎてイラついたので、 日本に軽くデコピンしてやる。

悶々としながら、日本と電車を待っていた。