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辰哉side

辰哉

ハッ

いつの間にか寝てしまっていたらしい

辰哉

あれ?

周りに誰もいない

辰哉

今日移動教室あったっけ?

いや、この教室にいないと言うより 学校内に人の気配がしない

辰哉

もう放課後か?

思ったより寝すぎてたみたいw

俺は荷物をまとめて学校を出る

辰哉

なんか今日人少ないな〜

学校内にも外にも人が全然いない

辰哉

なんでだろ?

帰り道を歩いても歩いても人がいない

辰哉

いや、さすがにおかしくね?

辰哉

学校からここまで人がいない…

いつも公園で遊んでる小さい子もいない

交番の警察官もいない

辰哉

誰もいないってどういうことだよ…

辰哉

誰もいない?………

あいつ以外みんないらない

辰哉

さっき俺が願ったせい?

辰哉

いやそんなわけ……

辰哉

でも実際誰もいないし……

ただただ自問自答を繰り返す

辰哉

まてよ……

辰哉

俺は『あいつ以外みんないらない』って願ったよな

辰哉

ってことはあいつだけはいるってこと?

辰哉

あいつに会いたい……

辰哉

あいつを…探さなきゃ!

辰哉

…どこに行けば?……

辰哉

ていうか…

あいつって誰だっけ

あいつのこと覚えてるはずなのに なにも分からない

名前も… 顔も… 思い出も…

好きだった所も……

辰哉

え、あれ?

辰哉

あいつは…あいつで……

辰哉

誰……だ…?

よく考えようとすればするほど 混乱してくる

いつからあいつの事を 忘れてしまったのだろうか

ていうかこっちに引っ越してくる前の ことはあいつが引っ越したこと ぐらいしか覚えてない気がする

辰哉

もう、俺はどうすればいいんだ……

この世界には誰もいない

唯一いるかもしれないやつのことは 覚えてない…

俺はこれから何も目的のない この無のような世界に1人なのかな…

辰哉

ん?
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