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#マフィア
らむらむ
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野々さくら
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「帰りません!」という私の声が 店内に響いて消えた
自分で言っておきながら 心臓がバクバクしている
黒沢 頼
頼さんは呆れたように でも弱々しくため息をついた
いつもなら意地悪く 笑うはずの瞳には
隠しきれない 疲労と戸惑いがある
黒沢 頼
黒沢 頼
黒沢 頼
黒沢 頼
頼さんはそう言って
右腕のガタガタなタトゥーを 自嘲気味に見つめた
黒沢 頼
黒沢 頼
真白 歌音
私は1歩、頼さんの方へ歩み寄った
頼さんの切ない拒絶の気配が 痛いくらいに伝わってくる
真白 歌音
真白 歌音
黒沢 頼
黒沢 頼
真白 歌音
真白 歌音
私は頼さんの前に立って
歪んだ右腕のタトゥーを そっと指先でなぞった
黒沢 頼
頼さんの体が ビクッと微かに強ばる
真白 歌音
真白 歌音
真白 歌音
真白 歌音
黒沢 頼
頼さんは目を見開いたまま じっと私を見つめていた
やがて頼さんは視線を落とすと 張り詰めていた肩の力を抜いた
黒沢 頼
真白 歌音
頼さんの大きな手が 私の後頭部に回される
引き寄せられて私の額が 頼さんの胸元に預けられた
真白 歌音
黒沢 頼
黒沢 頼
頼さんの心臓の音が少し速く 私の耳に伝わってくる
どのくらいそうしていただろう
頼さんはゆっくりと私を離すと
いつもの気だるげな、だけど 少しスッキリした笑顔を見せた
黒沢 頼
黒沢 頼
黒沢 頼
真白 歌音
真白 歌音
真白 歌音
黒沢 頼
黒沢 頼
黒沢 頼
真白 歌音
頼さんはキッチンへ向かいながら 振り返って悪戯っぽく微笑んだ
黒沢 頼
黒沢 頼
頼さんの顔は、風雅さんの 前で見せたものとは全く違う
誇らしげで優しい顔をしていた
真白 歌音
真白 歌音
カバンの中の新しい スケジュール帳は
やっぱり今も空白のまま
だけど私の心は頼さんという 消えない墨で満たされていく
コメント
4件
うわあ、今回もじーんと来ました……。「落ちぶれた」って自分を責める頼さんに、歌音ちゃんが「綺麗だと思う」ってまっすぐ伝えるシーン、すごく良かったです。技術じゃなくて「温かい気持ちになる」って言えるのが歌音ちゃんらしいなあ。そして最後のタトゥーの秘密。「尊敬する彫り師」って誇らしげな顔をする頼さん、ギャップにやられました。不完全なままでいい――このタイトルが心に響く回でした。