夜になった。
みんな部屋に戻って、
もう寝ているはず。
俺はキッチンで1人、
ナイフが何本か入った引き出しを開けた。
さて、
誰を殺そうか。
そう考えていると、
トコッ……トコッ……トコ…
1人が俺の方へ歩いてきた。
俺の仲間。
ラウール
こんばんは。
ラウール
……、
ラウール
松倉くん。
松倉
……。
ラウール
遅いですよ。
ラウール
俺結構待ってたのに。
松倉
……ほんとに…
松倉
…やんのかよ。
ラウール
当たり前でしょ。
ラウール
やらないと、俺ら死にますよ。
松倉
……でも…、
松倉
俺……
松倉
メンバーのこと殺せねぇよ………、
ラウール
……はぁ…、、
ラウール
じゃあ俺がやりますよ。
ラウール
で、
ラウール
誰殺ります?
松倉
お前……!
松倉
なんでそんなこと言えんだよ……
ラウール
……。
ラウール
俺、
ラウール
病気らしいんですよね。
松倉
……何の話だよ。
ラウール
精神病質っていうらしくて。
松倉
…なんだそれ、
ラウール
サイコパシーってやつですよ。
ラウール
人を殺したい。
ラウール
そう思っちゃうんですよね。
松倉
っ……!
ラウール
ま、とりあえず行きましょうか。
俺はナイフを手に取り、
部屋の方へ歩き出した。
ラウール
誰にします…?
松倉
……勝手にしろよ。
ラウール
じゃあ……
ラウール
吉澤くんとかにしますか。
松倉
…なんで。
ラウール
最初は適当でいいんですよ。
ラウール
誰が占い師とか、
ラウール
霊媒師とか、
ラウール
まだ、なんにも分かんないんですから。
松倉
くっそ……、
ラウール
大丈夫ですって。
ラウール
後ろで見てるだけでいいですよ。
ラウール
俺がやるんで。
ガチャ……
吉澤
えっ……?
ラウール
こんばんは……
吉澤
まさか…。
ラウール
そうです。
ラウール
俺と松倉くんが人狼です。
吉澤
……。
ラウール
ごめんなさい。
ラウール
吉澤くん。
ラウール
俺たちは自分を守るために
ラウール
あなたを殺す……。
グサッ……
俺は吉澤くんの腹に、
ナイフを1突きした。
松倉
……!!
吉澤
ゔっ……ぁ…、
吉澤
まつく……たすけっ…て……、
松倉
……閑也…。
松倉
ごめん…………、
グサッ……グサッ……、
吉澤
…ぁ……。
バタンっ……
そして吉澤くんは、
息をしなくなった。