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9 - きんときvsペンギン(knsh)

♥

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2023年06月13日

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全員集合!

の連絡を受け

きりやんのラボへやって来た俺達5人は

揃いも揃って目を丸くした。

きんとき

え?何でペンギン?

ラボの中を自由に歩き回る

コウテイペンギン。

きりやん

いやそれがさ、居場所入れ替わりスイッチが完成したから試しに石と花を入れ替えようとしたの

きりやん

そしたら石が消えて代わりにこの子が現れたってわけ

スマイル

つまりこのペンギンと石が入れ替わったと

きりやん

そう

きりやん

この子を帰してやりたいんだけど何処から来たのかも分からないから困っちゃって

きりやん

だから調べる間誰か面倒見ててくんね?

Nakamu

それは別に構わないけど

改めて皆の目がペンギンに向けられる。

マイペースに散歩していたペンギンは

漸く俺達の存在に気がついたのか

ペタペタと走り寄ってきた。

そして

ペンギン

プープー!

シャークん

わっ…え?

シャークんの足に頭突きしたかと思えば

トランペットのような声を出し

スリスリと頭を擦り付け始めた。

Broooock

シャークんもう懐かれてるじゃん!

Nakamu

え、可愛い!

シャークん

これ懐かれてるのか?

スマイル

離れたら着いて来るんじゃない?

きんとき

シャケちょっと歩いてみて!

言われるがままシャークんが歩く。

すると両手をバタバタさせてペンギンもその後を追った。

シャークん

着いてきたw

Nakamu

シャケいいなー

きんとき

なかなか見る目がありますねぇ

きりやん

君の彼女ペンギンに取られてるけどいいの?w

きんとき

いや別に取られてないから!!

Broooock

必死すぎぃw

ペンギン

プパァーパパパー!

Nakamu

めっちゃ鳴くじゃんw

ペンギン

パーパープップパーパー!

Broooock

なんか歌ってるみたい!

スマイル

歌?

きりやん

あ、お辞儀したw

ペンギン

プァー!

ペンギンは歌うように鳴いた後

首が胸に着くくらい頭を下げ

シャークんにお辞儀した。

スマイル

あれこれもしかして…

きりやん

何?

スマイル

いやなんか…

スマイル

コウテイペンギンの求愛行動ってこんな感じじゃなかったっけ?

きんとき

おいこらシャケから離れろ!!

ペンギン

パァーー!!

きんとき

痛っ!

いくら相手がペンギンとはいえ

人の彼女に手を出すなんて許せない。

とペンギンを抱き上げようとしたら

嘴で突つかれた。

Broooock

大丈夫?w

Nakamu

落ち着けって相手はペンギンだぞ!

きんとき

ペンギンでも求愛はダメだろ!

きりやん

ってきんときは言ってるけどどうなの?

シャークん

えーっと…w

シャークん

取り敢えず突つかれた所見せて?

きんとき

シャケー!

ペンギン

パパパー!

シャークん

ちょっと待っててね

ペンギン

プーパパパパ!

シャークん

わかったわかった

シャークん

ごめんきんとき誰か他の人に診てもらって

きんとき

え!?なんで!!

ペンギン

プープー!

シャークん

ちょ…ちょっと落ち着いて…

Broooock

シャークんモテモテーw

シャークん

見てないで助けて!

きりやん

ほらきんとき手見せろ

きんとき

あっちょっと!

きりやん

赤くなってるだけじゃん

きんとき

だけじゃないよシャケ取られてんだよ!

きりやん

さっき取られてないって言ったの誰だよ

スマイル

君も一旦シャークんから離れようか

ペンギン

プパー!

Nakamu

ねぇ面白過ぎるのやめてw

既に痛みも引いている手はきりやんに握られ

ペンギンもスマイルによって移動させられた。

そんな俺等を見てNakamuは爆笑しているけれど

全然笑えない。

早くきりやんにペンギンの故郷を見つけ出して貰わないと。

Broooock

でどうするの?

Nakamu

取り敢えずペンギンのお世話はシャケにしてもらうとして

きんとき

ダメに決まってんだろ!

シャークん

俺は別に良いけど

きんとき

シャケ!!!

きりやん

じゃあ2人で見れば?

きんとき

いや他のメンバーでやれば良くない?

きんとき

何でシャケ?

Nakamu

だって好かれてるみたいだからw

ペンギン

パーパパパッ

きんとき

君は黙っててくれるかなぁ!?

Broooock

もうきんさん面倒くさーいw

きんとき

こっちは彼女取られかけてんだよ!

スマイル

シャークん、あいつを黙らせられるのはお前だけだ

スマイル

どうにかしてくれ

シャークん

えぇそんな事言われても…

シャークん

きんとき落ち着いて?

シャークん

一緒にお世話しよ?

きんとき

シャケもアイツの方がいいの…?

シャークん

そういう訳じゃないけどさ

シャークん

なんか子供が出来たみたいでいいじゃん?

きんとき

子供!?

なんだよそれ…

俺とシャケの子供…?

それは…

良すぎる!

きんとき

グハッ!

Nakamu

おぉっときんとき!爆弾投下により撃沈!

きりやん

シャークん強すぎるw

シャークん

え?あれ、きんとき?

Nakamu

なお爆弾を投下した本人は無自覚な様子!

スマイル

マジかよw

Broooock

天然って人殺せるんだぁw

きりやん

えーと…

きりやん

きんときとシャークんがお世話係決定ね

スマイル

まぁ俺達もサポートすればいいでしょ

Nakamu

俺きりやん手伝うよ

きりやん

お!助かるー

Nakamu

Broooockとスマイルは餌の調達をお願い

Broooock

おっけーい

スマイル

わかった

きりやん

じゃあシャークん

きりやん

ペンギンときんときを宜しくね

シャークん

お、おぅ

冷房でキンキンに冷やされたリビングへ移動し

シャークんと子育て…

では無くペンギンの世話をする事になった。

シャークん

名前どうしようか

きんとき

え、付けるの?

シャークん

だって呼ぶ時困るじゃん

きんとき

あーそうか

ペンギンは新しい場所に興味津々な様子で

テーブルの下を潜り

棚を見上げ

ソファに座る俺達の足元へやって来た。

シャークん

うーん

きんとき

決めた?

シャークん

うん決めた

シャークん

きんときに似てるからペントキ!

きんとき

えぇ!?

きんとき

似てる?似てないでしょ!

シャークん

似てるよ

シャークん

ラブソング歌ってくれる所とかw

きんとき

やめて!告白した時の話はしないで!

シャークん

ペントキでいいよねー?

ペンギン

パー!

シャークん

ほらいいって

きんとき

いやなんて言ってるか分からないでしょ

ペンギン、改めペントキは

シャークんと俺を交互に見た後

ソファに向かってピョンピョン跳ねてパーパー鳴いた。

シャークん

んん?ソファ乗りたいの?

ペンギン

プパー!

シャークん

ほらおいで?

ペンギン

パッ!

俺の時は突ついてきたくせに

シャークん相手なら大人しく抱っこされ

俺達の間に下ろされる。

シャークん

ペンギンって結構硬いんだね

シャークん

もっと柔らかいんだと思ってた

きんとき

知らないよ俺触らせてもらえないもん

シャークん

もう拗ねんなよ

シャークん

娘に嫌われたお父さんみたい

きんとき

こいつオスでしょ

シャークん

じゃあ息子

きんとき

いやそういう事じゃなくて!

ペンギン

パパーパパパッ!

きんとき

うわ何!

シャークん

きんときが怒ったと思ったんじゃない?

シャークん

俺の事守ろうとしてくれたんだよねー?

ペンギン

プー

きんとき

怒ってないし

きんとき

てかどちらかと言うと俺が苛められてる側だし

シャークん

ごめんごめんw

きんとき

きんとき

んねぇ

シャークん

ん?

きんとき

試しにさ

きんとき

旦那様って呼んでみてくれない?

シャークん

はぁ?

シャークん

何の試しだよ嫌だよ

きんとき

お願い今度発売するゲーム買ってあげるから!

シャークん

えぇ…

シャークん

うーん…

シャークん

1回だけ…なら

きんとき

やった!

シャークん

…だ…旦那…さま…?

きんとき

ん゙ん゙ん゙っ!

シャークん

き、きんとき?

Broooock

お熱いねーお二人さん!

スマイル

何してんのw

シャークん

げっBroooockとスマイル、いつから居たんだよ

Broooock

んー?シャークんの旦那様♡から

シャークん

ハート付けてない!

スマイル

おいきんとき生きてるか?

きんとき

はぁ…俺の嫁尊い…

スマイル

駄目みたい

Broooock

きんときは放っておいて、ペンギン君のご飯買ってきたよ!

シャークん

ペントキね

スマイル

ぺんとき?

シャークん

そう、きんときに似てるからペントキ

Broooock

あははっおもろーw

スマイル

確かにwシャークん取り合ってる時は似てたかもw

Broooock

じゃあペントキ君、ご飯だよー

ペンギン

パァー!

Broooockが持っていた青いバケツを下ろす。

中には魚が10匹程入っていた。

シャークん

多くね?

スマイル

魚屋の店主が持ってけってバケツごとくれたんだよ

きんとき

あそこのおじさん気前いいよね

Broooock

きんさんおはよー

きんとき

おはよー

ペンギン

パッパパーパ!

シャークん

食べるならソファから下りてね

ペントキは自力で登ることは出来ないが下りることは出来るみたいで

ソファから両足でジャンプしバケツに近づいて行った。

Broooockがトングで魚を掴み

上を向いて開けた口の中にゆっくり入れていく。

きんとき

なんか動物園の飼育員さんみたいだねw

Broooock

エプロン必要だったかもしれんw

シャークん

ペントキどう?美味しい?

ペンギン

プァー

シャークん

よかったねー

スマイル

シャークんはいつの間にペンギン語を習得したの?

と皆で食べる様子を見ていると

シャークん

ちょっとトイレ行ってくる

シャークんがソファから立ち上がり出て行こうとした。

するとペントキが食べるのを止めその後を着いて行こうとする。

シャークん

ペントキはご飯食べてな?

ペンギン

プパープープー

シャークん

すぐ戻ってくるから

ペンギン

パパーパパパー

幾らシャークんが背中を押して戻そうとしても

両手をバタバタさせて諦めない。

Broooock

ペントキ魚あるよー!

スマイル

暴れるなって危ないから!

ペンギン

プァープァー!

Broooockが魚で釣ろうとしても

スマイルが抑え込もうとしても

案外力の強いペンギンは手強く。

仕方がないなと立ち上がる。

きんとき

ペントキ!

ペンギン

パーパー

きんとき

好きな人を困らせるんじゃない!

ペンギン

プゥ…

俺が怒るとビックリしたのか此方を見て

しょんぼりした様に頭を下げた。

きんとき

シャケ今のうちに行ってきな

シャークん

あ、うん!ありがとう!

シャークんが出て行ってしまうと先程までの元気を無くし

ペタペタと俺の足元まで歩いて戻って来た。

Broooock

流石お父さん強いねぇ

スマイル

お前が怒る所久しぶりに見た

きんとき

これで無視されたら滅茶苦茶ダサかったけどねw

Broooock

それはそれで見たかったなぁ

きんとき

やめてー

スマイル

すっかり大人しくなっちゃったな

Broooock

魚もういいの?

ペンギン

……

スマイル

要らないみたい

Broooock

ちょっと可哀想になってきたかも

きんとき

いやいや、今からそんなんじゃ帰る時もっと大変でしょ

Broooock

それもそうだねぇ

スマイル

じゃあ俺きりやん達の方手伝いに行ってくるから後よろしく

Broooock

あ、僕も!

きんとき

はいよー

2人も出て行ってしまい

一瞬にして静寂に包まれる。

きんとき

ペンギン

きんとき

さっきは怒ってごめんね

きんとき

でもね、好きな子に我儘言うのはかっこ悪いよ

きんとき

好きな子には尽くしてあげなきゃ

きんとき

沢山ありがとうって言われる男はカッコイイんだよ

そっと背中を撫でると

ペントキが振り返り

俺をじっと見つめたかと思えば

どこかへ走って行ってしまった。

まぁ出口は閉まっているからこの部屋からは出られないんだけどね。

シャークん

ただいまーって、ペントキは?

入れ違いに戻って来たシャークんは辺りを見回し心配そうに顔を顰める。

そんな彼の手を引いてソファに座らせた。

きんとき

きっと大丈夫だから、待っててあげて

シャークん

え?

困惑した表情を浮かべたシャークんは

それでも俺の言葉を信じ待っていてくれた。

数分後

ペタペタと足音が近付いてくる。

ペンギン

プー

シャークん

あ、ペントキどこに居たの?

ペンギン

プパー

シャークん

え、何?俺にくれるの?

戻って来たペントキの嘴には

一輪の花があった。

何処かの花瓶から抜いてきたのだろうそれを

シャークんに差し出す。

ペンギン

パープー

きんとき

さっきの事謝ってるんじゃない?

シャークん

さっき?

きんとき

トイレに行こうとするシャケを困らせたこと

シャークん

あ…

ペントキは頭を下に向け謝っている様だった。

シャークん

花くれるの?

ペンギン

パッ

シャークん

凄く嬉しいよ!

シャークん

ありがとう!

ペンギン

パッ…パプー!

俺のアドバイスは役に立ったかな?

シャケを渡すつもりは無いけれど

ライバルとは良い戦いをしたいからね。

ペンギン

パーパー

シャークん

ソファ乗る?

シャークん

はい、どうぞ

ペンギン

プァー

シャークん

わっ!

きんとき

おい待てなにシャケの膝に乗ってんだ!

ペンギン

プパパーパパパッ!

きんとき

お前重いからシャケが大変だろ!

シャークん

大丈夫だよきんとき、これくらい…

きんとき

いや良くない!

きんとき

絶対に渡さねーからなぁ!

ペンギン

プパァー!

全く、油断も隙もあったものではない。

3日後、ペントキは無事故郷へと帰された。

シャークんが寂しがっていたから

アイツにそっくりなぬいぐるみを買ってあげて

アイツが残した魚でご馳走を作って

少し恥ずかしいけれど、ラブソングを歌ってあげた。

シャークん

ペントキ元気かな

きんとき

アドバイスをあげたから、きっと今頃モテモテだよ

シャークん

アドバイスって?

きんとき

ん?内緒

シャークん

何だよ教えてよ

きんとき

それよりシャケ、欲しいゲームは決まった?

シャークん

うーん2本までは絞れたんだけどまだ迷ってて

きんとき

いいよ、両方買ってあげる

シャークん

ほんと?ありがとう!

きんとき

どういたしまして

END

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