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9日目
入団における最後の試験が始まる
時刻は13時
私達は会議室に集まり、条件の手がかりを探すため、探索についての相談をする
神谷 健斗
神谷 健斗
清本 祐穂
狂月 悠羅
鏡狂 悠斗
悠斗が恐る恐る意見を述べる
鏡狂 悠斗
清本 祐穂
狂月 悠羅
神谷 健斗
鏡狂 悠斗
私達は手分けをしながらビルの探索を始めることになった
他の3人が会議室を出ていく中、私は会議室に残っていた
狂月 悠羅
手掛かりを求めて会議室中を歩き回る
ホワイトボード
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
悠羅は次の手掛かりを求めて足を進める
ざっと30人ほどが座れそうな数の椅子と長机を見渡す
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
会議室の中で、机が置かれていないスペースがある
最初に試験についての説明を受けたり、由乃や舞婪が殺された──フリをした場所
狂月 悠羅
床を眺めていると、赤いものがこびり付いていた
狂月 悠羅
カリカリ
爪で削ってみると、赤色の粉が爪の間に入る
狂月 悠羅
狂月 悠羅
違和感の正体を突き止めようと、赤色の粉をじっと見つめていると、背後から声を掛けられる
雨葉 由乃
狂月 悠羅
突然声をかけられ、心臓がバクバクと脈打つ
狂月 悠羅
胸を抑えながら問いかける私に、由乃は目を見開いて謝る
雨葉 由乃
雨葉 由乃
雨葉 由乃
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
雨葉 由乃
由乃は赤いものがこびりついた床を撫でながら言う
雨葉 由乃
雨葉 由乃
雨葉 由乃
雨葉 由乃
由乃は呆然と由乃を眺めていることしかできない私の目の前まで近寄る
雨葉 由乃
雨葉 由乃
雨葉 由乃
私に向かって微笑んだ由乃はそのままどこかへ去ってしまった
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
由乃が去ってようやく思考が動きだし、意味を理解した
狂月 悠羅
狂月 悠羅
私は再び床の赤い物体を削り取る
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
しばらく考えた後、私はすくっと立ち上がる
狂月 悠羅
次に向かったのは、会議室の隅に丁寧に積まれていたダンボール
狂月 悠羅
私は1つずつ開けて中身を確認していく
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
そこには、戦闘シーンで使うような刀や剣のような武器だったり、役者が舞台上で持つのか、カバンだったりも入っていた
狂月 悠羅
段ボールを漁っていると、何やらブヨッとした感触を感じる
狂月 悠羅
不思議な感触のしたそれを箱から出してみると、それは10センチ平方の袋に入った赤い液体だった
しかも、それは段ボールに何個も入っていた
おそらく、使い捨てなのだろう
狂月 悠羅
透明感さえ感じる鮮やかなその血は、逆に偽物の様に見えた
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
体がブルッと震えた
この劇団の狂気を改めて実感し、その狂気から生まれる演技に感動を覚えた
直後胸を占めるのは私もこんな演技をしたいという、憧れの感情だった
狂月 悠羅
狂月 悠羅
――こんなにも惹かれてしまうのはどうしてだろうか
私はもう、狂った試験を経て生まれる演技たちに魅入ってしまったのだろうか
食虫植物の甘い匂いに誘われて虫が寄っていくように
夜の闇に灯る炎へ、無防備に吸い寄せられる蛾のように
私もきっと、この劇団の魅惑的な演技に魅了されてしまったのだろう
コツコツコツ
足音が聞こえてきた
3人のうちの誰かが帰ってきたのだろうか――
ちらりと時計に目をやると、針はもうすでに5時を指していた
狂月 悠羅
私は、広げていた小物を段ボールに仕舞い始める
狂月 悠羅
間違えて仕舞わないよう、血糊とおもちゃのナイフを1つずつポケットに入れた
鏡狂 悠斗
悠斗が戻り、会議室には4人全員が揃っていた
清本 祐穂
清本 祐穂
神谷 健斗
清本 祐穂
清本 祐穂
鏡狂 悠斗
狂月 悠羅
鏡狂 悠斗
鏡狂 悠斗
神谷 健斗
清本 祐穂
狂月 悠羅
狂月 悠羅
清本 祐穂
清本 祐穂
祐穂の問いかけに、健斗が手を挙げた
神谷 健斗
健斗は箱を見せる
神谷 健斗
その箱には見覚えがあった
そう、団員が最初、みんなを信じ込ませるために使った、あのナイフだ
狂月 悠羅
鏡狂 悠斗
神谷 健斗
清本 祐穂
神谷 健斗
祐穂は健斗から箱を受け取ると中のナイフを取り出し、観察する
キラッ
祐穂がナイフを動かすと照明を反射し、刃先が輝く
狂月 悠羅
私は、その輝き方に違和感を覚えた
狂月 悠羅
清本 祐穂
私は祐穂からナイフを受け取り、刃の部分をまじまじ眺めた
そこには、まるで鏡のように私の顔を映した
狂月 悠羅
私のその呟きに、悠斗が反応する
鏡狂 悠斗
鏡狂 悠斗
神谷 健斗
清本 祐穂
祐穂がポツリと発す
清本 祐穂
清本 祐穂
神谷 健斗
鏡狂 悠斗
狂月 悠羅
狂月 悠羅
少しの間沈黙が続いた
清本 祐穂
祐穂が絞り出すように言った
私はポケットに仕舞ったものを取り出しながら言う
狂月 悠羅
鏡狂 悠斗
神谷 健斗
狂月 悠羅
狂月 悠羅
狂月 悠羅
清本 祐穂
清本 祐穂
清本 祐穂
祐穂が尋ねると、悠斗は一枚の紙を取り出す
神谷 健斗
狂月 悠羅
狂月 悠羅
鏡狂 悠斗
清本 祐穂
狂月 悠羅
神谷 健斗
鏡狂 悠斗
私達が方針を決めていると、悠穂団長が声を出す
吹雨希 悠穂
神谷 健斗
その言葉を最後に、私達は解散することにした