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あっきぃ
いつかの放課後。
二人きりの教室で、あっきぃがぽつりとつぶやいた。
ぷりっつ
あっきぃ
窓の外には沈みかけた夕陽。
あっきぃの横顔は、妙に静かだった。
あっきぃ
ぷりっつ
あっきぃ
ぷりっつ
あっきぃ
ぷりっつ
あっきぃ
がたっ
あっきぃ
ぷりっつ
その日、あっきぃはいつも通りの笑顔で帰っていった。
でも、何か、何かが欠けていた気がした。
次の日。
あっきぃは、学校に来なかった。
LINEは既読がつかず、電話も鳴るだけ。
胸の奥が妙にざわついていた。
ぷりっつ
そう、その日。俺は何故か、
身近にいた、”大切な人”をなくしてしまった気がした__
時は過ぎ、放課後。
ぷりっつは、あっきぃの家とは反対方向の駅へ向かっていた。
何故かはわからなかった。ただ、
足が勝手に向かっていたのだ。
事件が起きたのは、
駅のホームに着いたときだった。
ぷりっつ
駅に着くとぷりっつは言葉を失った。
遠くから、誰かが叫ぶ声と、電車のブレーキ音。
ぷりっつ
ぷりっつ
ぷりっつは、走った。叫んだ。間に合えと思いながら。
…でも、もう遅かった。
血まみれの線路。見たことがある死体。
ぷりっつは絶望に包まれ、立っていることも辛くなってきた。
ぷりっつ
ぷりっつは膝から崩れ落ち、死体を見つめることしか出来なかった。
涙で前が見えない中、ぷりっつは一つの紙が制服にあるのを見つけた。
それは、遺されたあっきぃからの短冊だった。
見つけてくれてありがとう。 でも、もう少しだけ早ければ、違ったのかな。 じゃあね、ぷーのすけ。笑っててね。ずっと、大好きだったよ。
ぷりっつ
ぷりっつの顔は、涙でぐしゃぐしゃだった。
ぷりっつ
~END~
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