それから数日、
硝子と悟は傑に会ったそうだ。
よく4人で星空を眺めた丘で、
ひとり月を眺める。
ここにいれば、また傑が来てくれると思ったから。
夏油傑
やあ
世来〇〇
傑……
ほらね。
夏油傑
そんな悲しい顔をしないでくれ
夏油傑
…いや、私のせいだな
夏油傑
すまない
世来〇〇
…私こそごめんね、気付けなくて
夏油傑
謝らないでくれ
夏油傑
〇〇が珍しく夜ご飯に誘ってくれたあの日、
夏油傑
気にかけて、根気強く問うてくれたろ?
夏油傑
それだけで私の心は救われたよ
世来〇〇
それだけじゃダメなんだよ
世来〇〇
もっと、傑について知ろうとするべきだった
世来〇〇
結局傑のことなんも知らない
世来〇〇
分かってあげれてない
世来〇〇
この3年間、ずっと一緒だったのに
視界が歪んで声が震える。
世来〇〇
傑…
夏油傑
…すまない、もう行かないと
世来〇〇
傑!
世来〇〇
…また会えるよね?
夏油傑
……あぁ
きっと。
そう微笑んで傑は姿を消した。
玉折編 終
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