TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

BTS妄想「君だけは無理」テテグクBL

一覧ページ

「BTS妄想「君だけは無理」テテグクBL」のメインビジュアル

BTS妄想「君だけは無理」テテグクBL

17 - BTS妄想「君だけは無理」17話テテグク

♥

2,501

2019年08月18日

シェアするシェアする
報告する

JUNGKOOK

少しだけっ…話したいことが…あります…!

JUNGKOOK

(…テヒョニヒョンは本当に僕が、嫌い?)

JUNGKOOK

(…どうしても…僕は…無理?)

V

僕はないから。

V

グクに付き合ってる時間もない。

V

わかったら出ていって。

これほど冷たくするくせに、 どうしていつも助けてくれるの?

僕のために…動いてくれていたの?

JUNGKOOK

待って、ください…あの…

V

早く出ていってって言ってるよね?

話をしたいのに、 話どころではない様子。

テヒョニヒョンは心底鬱陶しそうにそう叫び、 僕を睨みつけた。

すると、 間に入り、 テヒョニヒョンを止めるジミン先輩。

JIMIN

…おいおい、お前どうしたんだよ…?

ジミン先輩の前のテヒョニヒョンと、 僕の前のテヒョニヒョンはそれほど態度が違うのか、 テヒョニヒョンを見つめるジミン先輩の目は、

まるで 『お前は誰だ?』 と訴えていた。

どうすれば… テヒョニヒョンは聞いて、 くれるの?

話ができないなら… 僕、 どうしたらいい?

JUNGKOOK

(聞きたいことがいっぱいあるのに、分からないことだらけなのに…)

JUNGKOOK

(…テヒョニヒョンのこと…全部、知りたいのに…っ)

JIMIN

とりあえず、グク今日は教室戻りな。

JIMIN

入学したばっかりで道がわかんなかったら、俺が案内しよーか?

僕の背中に手を添え、 心配そうに顔を覗き込んできたジミン先輩。

その優しさにお礼を言いたいのに、 大丈夫ですって言いたいのに、 今にも泣きそうな顔をあげられなかった。

V

ジミン、教室くらいわかってると思う。

V

だから、ジミンはグクを送るんじゃなくて仕事して。

どこまでも僕に冷たい、 テヒョニヒョンの言葉。

JIMIN

あー…はいはい、グク大丈夫?

JUNGKOOK

は、い…ありがとうございます

そういうのが精いっぱいで、 僕は下唇をギュッと噛みしめドアに向かって足を進める。

JIMIN

じゃあね、グク

ドアを閉め、 生徒会室を出る直前に聞こえたのは、 ジミン先輩の声。

そして、 バタン…と言う音を立てて、 閉まる扉。

JUNGKOOK

(…僕、ここに何しに来たんだっけ…?)

JUNGKOOK

(テヒョニヒョンと…話に来たんじゃ…なかったっけ…?)

JUNGKOOK

……

JUNGKOOK

やっぱり…嫌われてるだけ、だよね…

少しでも、 期待した僕が馬鹿だった。

もしかしたらテヒョニヒョンはまだ心のどこかで、 僕のことを弟みたいに思ってくれているんじゃ…って、

淡い光を追いかけようとした僕は……。

JUNGKOOK

…好きな、だけなのに…っ

ただ、 それだけなのに。

少しの期待にすがりたいほど、 ただただテヒョニヒョンが好き。

ほら、 好きって言うだけで、 こんなにも胸が痛い。

心臓が潰れちゃうんじゃないかってくらい。

JUNGKOOK

(テヒョニヒョンは…こんなふうに、誰かを想ったことはあるのかな…?)

将来、 いつかこんなふうに、 テヒョニヒョンは誰かを想うのだろうか。

その隣が… 僕の可能性は…?

JUNGKOOK

…っ…ありえない、か……笑

掠れた笑いとともに、 零れた透明の雫。

そう、 僕はどこかで気づいている。

高校までテヒョニヒョンを追いかけてきながら、 薄々この恋の結末に気づいているんだ。

諦めない…なんて言いながら、 テヒョニヒョンが僕を好きになってくれる可能性を考えると、 "無" 以外に浮かばない。

つまり__。

この恋に、 ハッピーエンドはありえない。

【ゆかりside】

これは、 今日の朝の出来事だった。

__ほんの出来心だった。

同じクラスに、 驚くほどの美男子がいたから…。

名前は、 チョン・ジョングク。

見た目はすごくイケメンで、 でもよく見るとまるでうさぎみたいで、 可愛いという言葉がぴったり似合う人。

私は一目見て、 体に電流が走ったみたいになった。

好きなのかはわからないけど、 付き合いたいって思う。

こんな人が彼氏だったら自慢だろうなぁ…って思うし。

私は、 中学の頃からモテていた。

学年でもずっと、 誰よりも男の人たちに騒がれていたと思う。

だから、 今まで落とせなかった男の人はいないし、 今回も大丈夫だろうって…。

だから、 わざとぶつかって、 口実を作って保健室に連れ込んで、 押し倒してみた。

その人は私を必死に拒んで、 しかも泣き出すもんだから、 まあそりゃ傷ついたよね。

でも、 拒否されると逆に燃えちゃって…。

最後までやってしまおうか、 とすら考えていた時、 保健室の扉が開き、 1人の男の人が入ってきた。

その人はずいぶん整った綺麗な顔をしていて、 最初は落ちついた様子で私に話しかけてきた。

でも、 それは一変した。

ものすごい形相で私を睨みつけ、 罵声を浴びせてきた。

生徒会長だなんて脅すみたいに権力を振りかざして、 生徒を守るのが当然みたいなこと言いながら。

でも、 私は気づいてしまったんだ。

私を睨むその瞳に、 "嫉妬" が交じっていたことを__。

_________

女子生徒(ゆかりさん)

失礼します

そして四日間の謹慎(きんしん)期間が明け、 学校に行った朝。

まずは生徒指導室に呼び出され、 教師達に怒られた。

次に校長室に行って、 校長の長い話を聞かされた。

そして最後に、 生徒会室に足を向けた。

ノックもせず、 中に入る。

女子生徒(ゆかりさん)

(…なんで生徒会なんて来なきゃ行けないわけ?)

女子生徒(ゆかりさん)

(同じ生徒でしょ?)

女子生徒(ゆかりさん)

(会長様はこういう事件があるたび、首突っ込んでるんですか?)

心の中でそんなことを思いながら、 …だけど口には出せるわけもなく。

V

謹慎(きんしん)明け、おめでとう。

胡散くさすぎる笑顔にそう言ったのは、 ご立派なソファーに座ったままの生徒会長様。

女子生徒(ゆかりさん)

(『おめでとう』なんて思ってないでしょ…そんな顔しちゃってさ…。)

女子生徒(ゆかりさん)

…なんの用ですか?

ダルそうにそう言えば、 相変わらずニコッと作り物みたいな笑顔で笑う目の前のイケメンさん。

V

ジョングクさんのことで、忠告しとこうと思ってね

女子生徒(ゆかりさん)

あはは、会長、グゥちゃんのことでも好きなんですか?

女子生徒(ゆかりさん)

それは悪いことしちゃったなぁー、未遂とはいえ、ごめんなさいね?

この胡散くさい笑顔を崩したい。

そう思った。

そんな挑発的な私の態度にも、 変わらない笑顔。

V

本当、頭が悪い人の考えは読めないね。

V

どう考えたらそんな結論に至るんだろ

女子生徒(ゆかりさん)

…っ!

V

ほんと、単純。

V

…ははっ、おかしいね

本当におかしそうに笑う会長に、 頭にきて手を出そうとした。

でも、 そんなのすぐにやめた。

いや、違う… やめたんじゃない… 動けなかったんだ。

笑っているのに笑ってないこの人の目が、 あまりにも恐ろしくて。

女子生徒(ゆかりさん)

(…なに、この人…ムカつく…っ…)

女子生徒(ゆかりさん)

違うんならいいんですよ。

女子生徒(ゆかりさん)

心置きなく狙えるんで。

女子生徒(ゆかりさん)

グゥちゃん可愛いし、付き合えることになったら報告しますね

挑発半分、本気半分。

あんなにかっこよくて可愛い人は他にはいないから、 もちろんこれからもアタックする。

…他にはいないと言ったけど、 会長もかっこよくて可愛い… だけど私のタイプじゃない。

だから私はグゥちゃんを狙っている。

V

あー、そうそう。

V

その事で呼び出したんだ、君をね。

会長はやっぱり表情一つ変えず、 歩み寄ってきた。

女子生徒(ゆかりさん)

(な、なに…)

笑顔の奥に黒い影が潜んでいるような気がして、 自然とあとずさる。

なぜか会長からは威圧するような雰囲気が垂れ流されていて、 遂に背後が壁になった。

ピタッと壁にくっついた背中。

ひんやりと冷たいはずの壁が、 なぜかそれほど冷たく感じなかったのは、 きっと私の体温自体が低くなっていたからかもしれない。

それは、 一瞬だった。

抵抗する暇も与えてくれず、 普通の女子なら1度は憧れる壁ドンというものをされる。

その会長の行動に驚き、 呆気なく地べたにペタンと座った私は、 顔を歪めながら会長を見上げた。

私を見下ろしている会長の顔は、 今までに見たものの中で、 1番と言っても過言ではないほど恐怖をあおる表情で…。

V

今後いっさい、チョン・ジョングクには関わらないで

その表情から放たれた声は、 保健室で聞いた声よりも低かった。

女子生徒(ゆかりさん)

……っ…

私は思わず、 唾を飲み込む。

会長は私に、 ゴミでも見るような視線を向けてくる。

V

本当は、退学にしてやろうと思ったんだよ。

V

でもね、ジョングクさんは優しいから、それはやめてって言ってきた。

女子生徒(ゆかりさん)

(……なんで、私、襲おうとしたのに…?)

彼は、 お人好しなんだろうか。

そう思った瞬間突然、 罪悪感に襲われる。

V

君がこの高校にこれからも通えるのは、ジョングクさんのお陰だから。

V

それは忘れないで覚えててね

確かに、 会長の言うことは一理ある。

現に私は停学4日で済んだし、 クラスメートから心配のメールが届いたが、 グゥちゃんとのことを知ってる人は一人もいないようだった。

普通、 男子も女子もそういう話題が大好きだから、 みんなに知れているもんだと覚悟していたのに…。

彼には、 感謝しなきゃいけない。

でも……。

女子生徒(ゆかりさん)

あははっ、あんたにそんなこと言われる筋合いないし…

女子生徒(ゆかりさん)

(なんで、どうしてあんたなんかに言われなきゃいけないの…っ…!)

腹が立ってそう言えば、 会長の表情が代わる。

まさに、 鬼の形相だった。

V

……もう1回言ってみろよ

会長が突然しゃがみこみ、 至近距離にある会長の顔。

今にも殺されるんじゃないかとさえ思えて、 私は恐怖に身を震わせた。

なんなの、この人は。

女子生徒(ゆかりさん)

(私…そこまで怒ること言った…?)

女子生徒(ゆかりさん)

(ていうか、この人グゥちゃんのなんなの…?)

…グゥちゃんはこの人と恋人なの? "男同士だからありえない"なんてみんなは思うかもしれない。

だけど、 そうじゃないとここまでしない。

…でも、 そんな雰囲気じゃなさそうだし…。

でも、 一つだけ言いきれることがある。

V

僕はいつでも、君を退学にできる。

V

今度、ジョングクさんになにかしてみろ…。

V

高校はもちろん、この街から追い出してやるから。

__この人は、 グゥちゃんが好きなんだ。

それも、相当。

重症な惚れ具合。

だって… 好きでもなんでもない人に普通ここまでしない。

女子生徒(ゆかりさん)

(なによ…追い出すなんて…)

…なんでそこまでできるの…?

ほんと、 理解ができない。

私にはそこまでできる感情なんて、 わからない。

女子生徒(ゆかりさん)

なんなのあんた…生徒会長だからって、一生徒ごときが生徒を退学になんて…

V

できるよ

脅し…? と思ったけど、 どうやらこの人は相当イカれているしい。

V

アイツに何かするやつがいれば、生徒だろうが教師だろうが、僕が追い出す。

女子生徒(ゆかりさん)

(…本気、なんだ…。)

どうやら私は、 危ない人に手を出してしまったらしい。

loading

この作品はいかがでしたか?

2,501

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚