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あれはまだ私が高校生の頃

暇を持て余した私たちは

いつも新しい遊びを探していました。

すると、E(仮名)がある提案をしてきたんです。

それは10年前にイジメを苦に少女が

首を吊って自殺した旧校舎3階の教室で

伝言ゲームをしようというものでした…

伝言ゲーム?

E

ああ

A

そんなの小学生以来やってないけど

A

あれ、高校生がやってもくそつまんねぇだろw

E

違うんだよ

E

ただの伝言ゲームじゃない

B

詳しく聞かせてもらおうか

E

深夜12時、あの教室でやるんだよ

あの教室ってまさか……

E

察しが良いね

E

旧校舎3階の教室だよ

それって、10年前女子生徒が自殺したところしゃないの?

E

そうだ

E

最近、降霊術ってのにハマっててな

こうれいじゅつ?

E

まぁ、幽霊を呼ぶんだよ

E

テレビでもあるだろ、人間に憑依するやつ

A

まじかよ

A

それ本気でやるつもり?

僕は嫌だよ

やっていい悪ふざけとそうじゃないことくらいは分かる

で、それと伝言ゲームがどう関係あるの?

E

今からやる伝言ゲームは

E

幽霊を呼び出すための伝言ゲームなんだ

B

幽霊を呼び出す?伝言ゲームで?

E

ああ

E

まず深夜12時ぴったりに、呼び出したい霊のいる場所で

E

その霊の生徒の名前を唱える

E

そして、伝えたい言葉を話してもらうようにお願いするだけ

E

あとは俺達が普通に伝言ゲームをしていると、

E

霊が途中で言葉を吹き込んでくる

A

ちょっと待って

A

意味がわからない

E

つまり

E

最初と最後で全然言葉が変わってしまうんだよ

E

霊が誰かに言葉を吹き込むと

E

最後の人はその霊の発した言葉を口にすることになる

E

それがこの伝言ゲーム式の降霊術だ

不謹慎すぎるよ

ダメだって

B

ふーん

B

なんか面白そうだな

B

公園でグダグダしているよりかはいい暇つぶしになるかもしれん

E

そうだろ?

E

Bならノッてくれると思った

A

俺は絶対に最後の役はしないぞ笑

E

もちろんそれは俺が引き受ける

B

じゃあ、A→B→C→D→Eの順でどうだ?

B

名簿順

それでいきましょ

B

今何時だ?

E

ちょうど11時30分だ

E

今から学校に行けばちょうどいい

ええー

本当にやるのかよ

こうして、私たちは旧校舎へ向かいました。

A

じゃあ、俺が先頭の席でいいのか?

E

ああ

E

あとは名簿順に縦1列に並ぼう

B

で、その死んだ女の子は何て名前だっけ?

E

ちょっと待って

E

名前調べてる

E

えーと

E

林田美沙子

E

うわあ、俺らとタメで死んでるのか

もうホントやめようよ

怖いよ

B

D、ビビりすぎw

当たり前だろ

みんながおかしいんだって

E

って、早くしないともう12時になるぞ

E

みんな、準備はいい?

A

俺はいいぞー

よくないよー

E

終わったらアイス奢ってやるからグダグダ言うなって

E

これ五人じゃないと出来ないらしいから

もーう

E

じゃあいくぞ

E

ミサコさん、ミサコさん

A

ミサコさん、ミサコさん

B

ミサコさん、ミサコさん

ミサコさん、ミサコさん

ミサコさん…ミサコさん…

E

今あなたがここにいるのなら

E

私たちに伝えたい言葉を話してください

A

これでいいのか?

E

ああ

E

あとはAから適当に伝言ゲーム始めちゃって

E

話す言葉はなんでもいい

A

わかった……

A

いくぞ?

A

「昨日食ったラーメン、にんにく臭すぎ」

B

バカ、いきなりふざけすぎだろw

E

おいおい、何言ったか知らないけど

E

何でもいいんだぞ

B

わかったわかった

B

じゃあ今の伝えるからな?

B

「昨日食ったラーメン、にんにく臭すぎ」

まじ?

B

ああ、Aがそう言った

「昨日食ったラーメン、にんにく臭すぎ」

え?

本当に?

あってるの?

「昨日食ったラーメン、にんにく臭すぎ」

Eに伝えたよ

A

じゃあE、

A

結果を教えて!

E

昨日食ったラーメン、にんにく臭すぎ

A

正解!

A

そのまんま!笑

B

なんだよ、やっぱり幽霊なんていねーじゃん

B

最初、ミサコさんが伝えたかと思ったよw

待って

あの世にはラーメンないんじゃないw

E

ははは

E

うーん、納得いかんから

E

もー1回いいか?

A

へいへい

A

じゃあ行くぞ?

A

「Cの好きな男子は三組の岡本」

B

ぷっ

B

まじ?w

A

まじまじ

A

この間相談されたもん

おーい、何笑ってるのー?

早く回してよー

B

「Cの好きな男子は三組の岡本」

おい!

A、後でビンタね!!

A

すまんすまん!笑

A

ミサコさんが教えてくれたんだよ笑

くっそぉ

「Cの好きな男子は三組の岡本」

え?聞こえなかった?

2回も言わせないで!

「Cの好きな男子は三組の岡本」

ぷっ

もう!

「Cの好きな男子は三組の岡本」

A

じゃあE、

A

結果教えて!笑

E

………

E

まじなのか?

A

まじだよ

A

大マジ!

A

だって、コイツ

A

昨日俺に真剣に相談してきたんだもん笑

B

で、結果は?

E

アイツらが憎い

E

だよな?

A

え?

B

違うぞ

E

だって、Dがそう伝えた

E

ハッキリと

え?

僕も

Cの好きな男子は三組の岡本

って伝えたけど

E

いや、俺には

E

アイツらが憎い……って

嘘っ………

本当なの!?

B

じゃあ、ミサコさんはDに憑いたってこと?

嫌だよ

怖いよ

やめてよ

もうやめようよ、こんなこと

E

すごいことになってきたな

E

もう1回やってみよう

もう僕やんないよ!

無理だよ

E

1回やっちまったんだ。

E

もうミサコさんに帰ってもらうとこまでやらないと

E

憑かれたままになるぞ?

もう……やだ……

A

じゃあもう1回いくぞ?

E

ああ

A

「明日みんなで学校サボろうぜ」

B

「明日みんなで学校サボろうぜ」

「明日みんなで学校サボろうぜ」

「殺ス……呪イ殺ス。オ前タチ、全員呪いコロス」

E

え?

A

何だよ

A

またミサコさんの言葉が聞こえたのか?

B

おいおい

B

そんなに青ざめてどうしたんだよ

そうだよ

やろうっていったんあんたでしょ?

E

待て

E

D、お前なんて?

………

E

おいおい

E

すまなかった

E

さっきのは俺の悪ふざけだ

E

白状するよ

A

まじかよ!

B

やっぱりおかしいと思ったよ

B

幽霊なんているわけねぇんだもん

………

E

なぁD?

E

どうした?

E

嘘だって、さっきの

E

だから、悪ふざけはやめな?

………

あの教室にいた全員が

あの時のDの顔を忘れられませんでした。

白目をむき、ギシギシと歯ぎしりをしているあの顔を。

小さくて聞き取れませんでしたが

ずっと何か、念仏のようなものを唱えているのです。

それから1週間が経ち、Dは死にました。

首を吊って死んだんです

遺書も残さず、突然。

私たちはあの日を今でも後悔しています。

そして、まだ耳元であの言葉を囁かれている気がするんです。

殺ス………呪イ殺ス。オ前タチ、全員呪いコロス

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イイネよろしくです

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