氷雨
あなた、鬼人知ってる?
ヒトガタオオカミ
ソ、ソンナヤツシラナイ。
氷雨
怪異ってみんな嘘つくよね。
ヒトガタオオカミ
ド、ドウイウイミダ。
氷雨
怪異、みーんな鬼人は知ってる。
けどね…
けどね…
ヒトガタオオカミ
ケド…ナンダ?
氷雨
誰も教えてくれない。鬼人を知ってもなお。どうしてか、わかる?
ヒトガタオオカミ
ソ、ソレハ…
氷雨
答えは、「圧力」。大体の怪異は、その「圧力」に負けている。まぁ、上位の怪異の圧力があるからかもしれないけど。
ヒトガタオオカミ
ア、アツリョクナンテナイ!
アノカタハ、イダイダ!
ダカラ、シタガウ!
アノカタハ、イダイダ!
ダカラ、シタガウ!
氷雨
特に鬼人は。でしょ?
ヒトガタオオカミ
ソンナコトナイ!
氷雨
そうだよね。やっぱり否定するよね。鬼人は、怪異の頂点だから。
ヒトガタオオカミ
チ、チガウ!チガウ、チガウ!
氷雨
まぁ、ここまで知ってたらいいんだけどね。
最後まで否定し続けた怪異は、 「チリ」となって消えた。
氷雨
さてと。女の子を探さなきゃ。
あっ、いた、いた!
あっ、いた、いた!
女の子
あっ…
氷雨
大丈夫?怪我はない?
女の子
は、はい!
氷雨
君は学校に行ってね。こっちで処理しとくから。ここでの話しゃべったらダメだよ?
女の子
わ、わかりました。
氷雨
じゃぁねー。
女の子
ありがとうございました。
氷雨
さ、てと。私も行くかな。







