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私はエレナ
幼い頃 ある組織のボスに拾われて 今スパイとして生きている
ボスからの指令で ある事件に関与してる人物として 極悪組織の"ヤツ"の名が挙がる
調査のためエレナ一人で 彼の自宅へ忍び込んだが ある問題で早く帰宅してしまった ヤツに見つかった
マスクを外された瞬間、迎えていたのは
"死"ではなく━━━━━?
忍び込んだ屋敷は、あまりにも静かで、息を潜める自分の鼓動だけがやけに響いていた。 ここが...彼の部屋
予定では、彼が戻るまでに証拠を探し出すはずだった。だが、玄関の開く音は思ったよりも早く、冷たい革靴の足音がこちらへと近づいてくる。
慌てて身を翻したエレナは、つまずき、 床に倒れこんでしまった。
反射的に体を隠そうとした瞬間、重みと力で体が強く押さえつけられる。彼の体が跨り、両手首を片手で掴まれてしまったのだ。
黒崎 レオ
低く落ち着いた声が間近で響き、吐息が肌に触れそうな距離
彼ににマスクを外された瞬間、お互いの視線が真正面で変わる。 目の奥を覗き込むその瞳から、ただの敵意以上の ものを感じる━━━
エレナのマスクを奪うと、言葉を失う
黒崎 レオ
黒崎 レオ
目の前にいるエレナを見た瞬間、胸の奥がギュッと締め付けられる。 冷酷に徹してきた俺の心が、あっさりと掴まれてしまった。
耳が熱くなって、ほんのり赤く染まっているのを 自分でも感じる。 こんな感情、これまで抱いたことがない。
黒崎 レオ
目の前の侵入者一 いや、自分の心を奪った存在を... 絶対に離さない。
床に押さえつけたまま、レオはエレナの目をじっと見つめる。 距離は近いのに、どうしていいか分からす、手の力を少し強めたり緩めたりを繰り返す。
黒崎 レオ
エレナ
エレナのかすかな息遣いが伝わってきて、 レオの心臓がトクンと跳ねる。 その反応がたまらなく愛おしく感じられて、無意識に口元が援みそうになるのを必死でこらえた。
黒崎 レオ
彼は静かに呟くと、掴んでいたエレナの片手を ゆっくりと離し、その指先で彼女の頬に触れる。 冷たいスパイの装束とは裏腹の、柔らかく温かい 肌の感触に、レオ自身の指が微かに震えた。
黒崎 レオ
憎まれ口を叩きながらも、声には全く棘がない。 むしろ、甘やかすような響きさえ含んでいる。 彼は、もう片方の手も解放してやろうかと一瞬 考え、しかし、この手を離してしまうのが名残 惜しいような気がして、結局そのままにしていた。
黒崎 レオ
エレナ
「離せ」という、怯えと抵抗が混じった声。 それは本来、レオの逆鱗に触れるべき言葉の はずだった。 だが、今の彼にとっては、ただの可愛い猫が威嚇 しているようにしか聞こえなかった。
黒崎 レオ
きっぱりとした、しかしどこか楽しげな声色で 返す。 レオはエレナを押さえつける力を少しも緩めない まま、逆にその体にさらに密着させた。
黒崎 レオ
黒崎 レオ
エレナ
その言葉を聞いて、レオの口角が面白そうに 釣りあがった
彼はクックっと喉の奥で笑い声を漏らす。 恐怖に震えながらも自分を睨みつけてくるその 気概が、逆に彼の庇護欲を強く刺激した。
黒崎 レオ
エレナ
黒崎 レオ
馬鹿にするような口調だが、瞳の奥には熱が こもっている。 彼はエレナを見下ろしたまま、わざとらしく ため息をついた。
黒崎 レオ
意味深な言葉と共に、彼は空いている方の手で エレナの髪をそっと撫でる。 乱れた髪の間から現れた、形の良い耳に視線を 落とした。
黒崎 レオ
エレナ
レオがそう言い終わるか終わらないかのうちに、 彼の顔がぐっと近づいてきた。 抵抗する間もなく、柔らかい唇がエレナの唇に強く押し付けられる。 それは挨拶代わりのような、しかし明確な所有欲を示す口づけだった。 酒と微かな煙草の匂いが混じった彼の香りが、 エレナの思考を麻させていく。
しばらくの間、深くその感触を味わった後、 ゆっくりと唇を離す。 二人の間には、銀色の糸が一本、きらりと光って 引いた。 レオはそれを名残惜しそうに舌で舐め取ると、至近距離からエレナを見つめ、満足そうに目を細めた。
黒崎 レオ