先輩に手を引かれるまま学校を出た 。
まだまわりに数人生徒がいるけど、ひとまず人混みを抜けれてホッとする。
正門を出て、2人で並んで歩く。
桃
赤
赤
桃
俺が指を指したほうを見て、頷く先輩。
赤
桃
桃
桃
う……その聞き方、ずるい。
送って貰うのは申し訳ないけど、先輩との約束をすっぽかそうとした俺に断る権利なんかない。
赤
桃
俺の返事に、先輩は嬉しそうに笑った。
桃
桃
さっきの話っていうのは、俺が先輩の誘いを冗談だって言ったことかな?
赤
赤
桃
赤
赤
先輩は一瞬驚いたような顔をして、そのあとくすっと笑った。
お、俺、変なこと言った?
桃
冗談交じりに言って、おかしそうに笑う先輩。
赤
桃
その言葉に、心臓がドキリと音を立てる。
赤
言いかけて、言葉を飲み込む。
でも………信じきれていないから、放課後の約束も、勝手に冗談だと決めつけちゃったんだ。
俺、先輩のこと傷つけちゃった?
赤
申し訳なくて謝ることしかできなかった。
そんな俺に、先輩は優しく微笑みかけてくれる。
桃
桃
優しい言葉に、緊張が解れていくようだった
ちゃんと、聞いてみよう……。
赤
意を決して聞くと、先輩は歩きながらゆっくり話し始めた。
桃
見た目?
そんなこと言われなくても、もちろん分かっている。
見た目で好きになる所なんて、俺には1つもないもん
桃
桃
……っ、可愛い?!?!
な、何を言ってるんだろう。
そんなわけ、ないのに。
言われ慣れていないそんな言葉に、不覚にも少しときめいてしまった。
あたふたする俺をよそに、先輩は話を続ける。
桃
赤
桃
俺が、先輩の手当て?
えっと………
赤
記憶を巡らせても、身に覚えがなかった。
週に3日、放課後は保健委員としてけが人の手当てをしているけど……
毎日何人もくるから、その時に先輩と話してたのかな?
それにしても、覚えてないって失礼だよね、
桃
赤
『好きだから』
思いがけない言葉に、また心臓が跳ねる。
そんなさらっと………好き、なんて………っ
どう返事していいか分からず、ただじっと先輩の言葉に耳を傾ける。
桃
黄くんが言ってた…
赤
桃
先輩の表情から、本当に苦手なんだというのが伝わってくる。
桃
………私が?
桃
桃
赤
桃
赤
人に優しくするのは大切だと家族に教えて貰ったから、みんなそうなんだと思ってた。
それが当たり前なんだと思ってた…
桃
桃
そんな風に言われると照れてしまう
桃
相づちを打つのも恥ずかしくて、ただ先輩をずっと見つめる。
桃
桃
先輩の声は、真剣そのものだった。
まっすぐな眼差しを向けられ、鼓動が速くなる。
桃
桃
ああ、どうしよう、
俺、今絶対…顔真っ赤だ
だって、こんなにもまっすぐ思われたことなんて…ない。
瞳で、声で、言葉で伝えてくれる先輩に、どうしようもなく胸が高鳴った。
桃
桃
桃
理由を聞いてもまだ、どうしてこんなに好きになってくれたのかは分からないけど…
赤
気持ちが痛いほど伝わってきて、頷くしかなかった。
先輩が、そんな俺を見てふっと笑う。
そのまま距離を詰めてきた先輩は、俺をじっと見たまま綺麗な形をした唇を開いた。
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