クッキー🍪
...だるまさんが

霧矢
ころんだ

霧矢
…それは、嵐のように突如として現れ僕を指差して言った

クッキー🍪
「さあ遊びましょ、あなたの宝物は預かっているわ」

霧矢
わけのわからぬ事をとまわりをみれば、正気の沙汰なし

クッキー🍪
「あたしが鬼ね」

霧矢
と言う奴を余所目に、袋小路

霧矢
待て、仲間を手に掛けるなんて「どういう了見だ!」

霧矢
どこかに打開策があるはずさあ、思考を巡らすのだ…

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
つられて僕も転んだ

霧矢
そのまま地面に伏せた、名前は呼ばれなかった

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
彼女が微かによろけた

霧矢
ゆらりそちらを見やった、名前呼ばれ彼女は捕まった

霧矢
…それは、居るだけで汗の流れ落ちる暑い夏の日であった

クッキー🍪
目の前の面白い子は豆鉄砲食らった鳩のよう

クッキー🍪
動かぬ口の代わりに目で訴える「正気の沙汰なし」

クッキー🍪
でもそんな雑念に囚われていては、袋小路

クッキー🍪
ああ、仲間を手に掛けるなんて「とっても上々ね!」

クッキー🍪
更に荒唐な表情を見せとくれ

霧矢
さあ、思考を巡らすのだ…

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
つられて僕も転んだ

霧矢
そのまま地面に伏せた、名前は呼ばれなかった

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
彼が僅かにふらついた

霧矢
ゆらりそちらを見やった、名前呼ばれて彼は捕まった

だるまさんがころんだ、はやくしなおと連れてっちゃうよ
だるまさんがころんだ、はやくしないと指切っちゃうよ
だるまさんがころんだ、はやくしないと冷めきっちゃうよ
霧矢
真剣勝負と言うには不条理なこの直線距離だけどうにか縮めたい

クッキー🍪
酸いも甘いも飲み込んで

霧矢
さあ、思考を巡らすのだ……

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
全速力で賭けた

霧矢
先の傷は痛くなかった、痛みすら思考の外だった

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
奴の背中に触れた

霧矢
彼等は意識を戻した、一斉に折り返せ!

クッキー🍪
だるまさんがころんだ、

霧矢
全速力で賭けた

霧矢
先の傷は痛くなかった、痛みすら思考の外だった

クッキー🍪
「止まれ!」

霧矢
と手を挙げて叫んだ、身体が動かなくなった

霧矢
奴は真っ直ぐ近づいた、僕の前でぴたりと停止した

クッキー🍪
「日が暮れるからもう帰ろ」
