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【昼休み・秀尽学園/教室】
昼休みの教室はいつもより騒がしい。 夢主は自分の席に座ったまま、なんとなく前の方を見ていた。 夢主は見なければよかった、と少し思う。
蓮が杏と話していた。 笑いながら、身振りを交えて。 自然で、楽しそうで――距離が近い。 夢主は胸の奥がきゅっと縮む。
「ただ話してるだけ」 そう分かってるのに、視線を逸らせなかった。
【放課後・秀尽学園/教室】
チャイムが鳴ってクラスメイトが次々と帰っていく。 夢主は鞄を閉じるタイミングを逃してまだ席に座っていた。
雨宮 蓮
顔を上げると蓮が立っていた。 昼と同じ穏やかな表情。
夢主
雨宮 蓮
夢主
即答だった。 でも蓮は納得しない。
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
【秀尽学園・屋上】
屋上の扉を開けると少し冷たい風が吹いた。 夢主はフェンスにもたれて、蓮の方を見ない。
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
静かな声。 責める感じはまったくない。
夢主
雨宮 蓮
夢主
それでも胸のざわつきは消えなかった。
夢主
少しの沈黙。
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
蓮は首を軽く振る。
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
迷いのない声。
雨宮 蓮
夢主は胸が少しだけ軽くなる。
【屋上・フェンス横】
蓮が夢主の隣に立つ。 視線は同じ空の方。
夢主
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
蓮は少し照れたように言った。
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
夢主の胸の中のざわざわが静かに落ち着いていく。
夢主
雨宮 蓮
雨宮 蓮
夢主
雨宮 蓮
蓮は少し笑った
雨宮 蓮
夕焼けの屋上で 私はやっと、ちゃんと息ができた。