秘 密 の カ ク テ ル .

行 き 付 け の 店 の ､

何 時 も の 酒 。

私 に 軽 く 言 い 捨 て て 隣 の 席 に 腰 を 下 ろ す 。

此 れ も 何 時 も 通 り 。

" 柞 原 惟 さ ん 。"

偶 然 …… ね 。

そ う 。直 ぐ に ､ ね 。

柞 原 惟 。

絶 対 に 今 回 の 事 件 に 関 わ っ て い る 筈 な の に ､

証 拠 が 一 つ も な い 。

ど う し た も の か …… " 。

不 意 に 視 線 を 机 へ 落 と す と ､

ギ ム レ ッ ト と は 別 の カ ク テ ル が 置 か れ て い た 。

" 始 ま り は 此 処 か ら "

最 近 此 の 辺 り で 良 く 起 こ る 事 件 。

何 の 外 傷 も 異 常 も 無 い 人 間 が 血 を 吐 き 命 を 落 と す 。

原 因 は 解 ら な い が ､ " 同 一 人 物 に よ る 毒 殺 。"

こ れ 以 外 の 見 解 は 無 か っ た 。

取 り 敢 え ず 情 報 が 無 い 。

何 か 無 い の か … "

ﾄﾞ ﾝ ｯ ）

悩 ん で 居 た 所 為 か 珍 し く 人 に ぶ つ か っ た 。

あ ま り に も 返 事 が 返 っ て こ な い 為 ､ 気 に な っ て 相 手 の 顔 を 覗 く 。

2 0 〜 3 0 辺 り の 女 性 。 や つ れ が 酷 く 震 え て い る 様 に も 見 え る 。

" 何 か が あ っ た " 警 察 で 無 く て も 解 る 事 だ 。

女 性 の 口 が や っ と 開 い た 。

同 時 に 其 の 酷 い 怯 え が 伝 わ っ て 来 た 。

" 助 け て " 恐 ら く 女 性 が 言 お う と し た 言 葉 。

だ が 其 の 言 葉 は 途 切 れ ､

女 性 の 口 か ら 続 い て 出 た の は

" 紅 の 血 "

呼 吸 も 鼓 動 も 止 ま っ て い る 。

" 例 の 事 件 " と 同 じ 。

先 に 救 急 車 ｯ ､! ! "

"「 も う 遅 い 」"

ス マ ホ を 取 り 出 し た 俺 に " 静 止 し ろ " と 言 わ ん ば か り に 言 葉 で 遮 ら れ た 。

俺 は 其 の 異 様 な 光 景 に 口 が 閉 じ な か っ た 。

柞 原 惟 の 白 銀 髪 が 靡 く と 同 時 に ､

大 き な 鎌 が 煌 め き ､

彼 女 が 言 葉 を 発 す る と 同 時 に ､

羽 ペ ン が 手 帳 に 記 録 す る 。

あ ま り に も 非 日 常 的 な 其 の 光 景 に 。

決 心 な ど 無 い 。 気 付 け ば 口 が 勝 手 に 動 き ､ 彼 女 に 聞 い て い た 。

"「 死 神 」"

" 何 か の 冗 談 " と 言 う に は も う 遅 い 程 俺 が 見 て し ま っ た 光 景 は 異 様 だ っ た 。

頭 は 追 い つ い て い る の に 理 解 が 出 来 ず に い る 。

当 然 だ 。 普 通 の 人 間 に 理 解 出 来 る 筈 が 無 い 。

だ が 。

"「 死 神 で あ る 私 を 殺 す か 。」" "「 君 が 死 ぬ か 。」"

俺 の 理 解 を 待 っ て は く れ な か っ た 。

ｼ ﾏ ｻﾞｷ ﾕ ｳ ﾄ 嶋 崎 裕 翔 . 年 齢 / 2 6 歳 . 職 業 / 警 察 官 . 追 記 / 死 神 候 補 .

ﾐ ﾊ ﾗ ﾕ ｲ 柞 原 惟 . 年 齢 / ? ? 歳 . 追 記 / 死 神 .

警 察 × 死 神

"「 選 択 肢 は 2 つ 。」"

"「 私 を 殺 す か ､ 君 が 死 ぬ か 。」"

『 秘 密 の カ ク テ ル 』 # Mint's contest 一 次 創 作 部 門 .

To Be Continued…