慊人
煉
呼ばれた気がして 後ろを振り返った
煉
凪斗(ナギト)
慊人
煉
煉さんは抱きついてきて 俺は抱き返しは しなかった
凪斗(ナギト)
慊人と目が合って 煉さんに視線を逸らした
凪斗(ナギト)
煉
凪斗(ナギト)
慊人
何も言わずに 黙っていた
慊人
首を強く締められた
凪斗(ナギト)
慊人
慊人
凪斗(ナギト)
慊人の泣き顔は 子供のようだった
慊人
慊人
慊人は被害者だ
鎖として産まれて 絆を誰よりも 大切にしてる
ただ 寂しがり屋の可哀想な子供だ
首を絞めていた手を離して 俺は咳き込んだ
慊人は着物を脱ぎ出した
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
慊人
慊人
何故 分からないッ!!
紫呉が君を 愛していることをッ!!
俺が ちゃんと君の事を大切に 思ってることをッ!!
慊人の腕を掴んで 止めさせた
凪斗(ナギト)
慊人
目を手で覆い隠した
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
慊人
呪いが解けてないと 不安なのだろうか
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
慊人
この言葉は 紫呉と一緒に 君に伝えた言葉だ
凪斗(ナギト)
不安だったんだよね
皆が自分の傍を離れていくのが、
1人になるのが 怖かったんだよね
凪斗(ナギト)
紅野
紅野...?
紅野
しょ、食事を もう何日も 取られてないんです...
このままじゃ、 死んでしまう...
凪斗(ナギト)
助けてッ...あげて...!!
凪斗(ナギト)
紅野
凪斗様ッ...!?
凪斗(ナギト)
俺は必死で 怒鳴ってしまった
紅野
紅野
凪斗(ナギト)
そこには リンが閉じ込められていて やせ細って ボロボロだった
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
紅野
紅野
さっきまでの話を聞いていて 胸が苦しくなった
慊人
紅野
紅野
紅野
慊人の元へ近づいた
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
俺は流石に耐えられなくて 鋭い目付きで 慊人を見つめた
撥春
紅野
ハルは辛そうに 眉をひそめた
慊人
紅野
慊人
紅野の差し伸べる手を 振り払った
撥春
撥春
撥春
慊人
俺は否定して欲しかった
慊人
慊人
ハルは慊人に 手をあげようとした
紅野
撥春
撥春
依鈴
依鈴
そうだ…俺 分かってた
これは リンの首を絞めるんじゃ ないのかって
慊人の執着や 怒りが…
何処に向かうか 知ってた
本当は気づいてたんだ、
なのに俺 リンを手に入れたかった…
独占したかった…
守りたいって気持ち以上に、 俺だけのものにしたかっただけなんだ
大丈夫なんかじゃ 無いよ
俺も あの大人達と何も 変わんないよ…
俺がいたって ちっとも 大丈夫じゃないよ
知らん振りして、 その影で リンが傷ついてたなら…
どんなに好きだって、 思ったって ぐだらないよ…
慊人
撥春
撥春
俺は慊人を睨みつけた
撥春
慊人
慊人
慊人の声は無視して 後ろを 振り返らなかった
慊人
慊人
ハルは何を思ったのか 振り返った
凪斗(ナギト)
紅野
紅野
ハルは優しく微笑むと また進んだ
ピキッ
紅野
慊人
凪斗(ナギト)
俺達は慊人と 目線を合わせて話した
紅野
慊人
また紅野の差し伸べる手を 振り払った
慊人
慊人
慊人
あの言葉が 呪いになっているのだろう
慊人
慊人
慊人
慊人
助けて…
帰る場所が……
はとり
ガラガラッ
はとり
見つからないの
何故 あの様な真似を...
彼女を勝手に運び出すなど...
慊人さんに対する 裏切りと お気づきにならなかったか、
紅野
俺は感情を押し殺す為に 唇を噛んだ
それが 慊人さんの 望むことならば..。
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
俺は久しぶりに怒鳴って 睨みつけた
ふざけているのは 貴方達です!!
慊人さんの為に 生まれ生きる 十二支でありながら...
このような裏切りッ!!
貴方達は誰の味方です!!
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
慊人さんが居なきゃ、 十二支は 貓憑きと同じ大差の 無い 化け物だということをッ!!
凪斗(ナギト)
紅野
紅野
凪斗(ナギト)
こんな人と話していると 人を殺しかねない
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
紅野の腕を引っ張って 部屋に向かった
紅野
凪斗様ッ!!お待ちなさいッ!!
バタンッッッッ
紅野
俺は さっきまでの怒りを 全開にしていた
紅野
凪斗(ナギト)
紅野
流石に冗談だ いや 本気だったかもしれない
凪斗(ナギト)
紅野
凪斗(ナギト)
紅野
凪斗(ナギト)
俺は怒りで 可笑しくなっていたらしい
コメント
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続き、楽しみにしてます!!!
ありがとうございます!! 次も楽しみにしてます!