亮平
僕と佐久間は、の前にあった公園に
入った。
入った。
佐久間
「あぁぁぁぁ〜ブランコ、何年ぶり
だろうーーーっ!!」
だろうーーーっ!!」
亮平
「あっ、佐久間っ!そんなにこいだら
ブランコが壊れるよ!」
ブランコが壊れるよ!」
亮平
佐久間は全力でブランコをこいでいる
佐久間
「俺よりブランコの心配〜?」
亮平
「佐久間の心配をしているの!!」
亮平
いっつも全力なんだから。
遊ぶのも、笑うのも、泣くのも……。
自分の気持ちにまっすぐな佐久間が
大好きだった。
こんな風にブランコをこぐなんて、
久しぶり。
佐久間がそばにいると、なんでも楽しく
感じるから不思議なんだよね。
遊ぶのも、笑うのも、泣くのも……。
自分の気持ちにまっすぐな佐久間が
大好きだった。
こんな風にブランコをこぐなんて、
久しぶり。
佐久間がそばにいると、なんでも楽しく
感じるから不思議なんだよね。
佐久間
「あべちゃーーん!!」
亮平
「なーにっ!!」
亮平
ブランコをこぎながら空に向かって
叫ぶ。
叫ぶ。
佐久間
「阿部ちゃん笑えるようになったん
だね!」
だね!」
亮平
「えっ……?」
亮平
ブランコをこぐ足が止まる。
隣でブランコをこぐ、佐久間を見つめた
隣でブランコをこぐ、佐久間を見つめた
佐久間
「最近の阿部ちゃん、なんか辛そう
だった!!何が阿部ちゃんを変えたかは
分からないけれど、本当によかった!」
だった!!何が阿部ちゃんを変えたかは
分からないけれど、本当によかった!」
亮平
佐久間……そんな風に思ってくれて
たんだ。
そういえば、病気ってわかってからの僕
は、佐久間とあまり話さなくなっていた
のかもしれない。
あれは白血病とわかって数日たったころ
朝学校へ来て早々、僕は深いため息を
ついた。
病気だなんて……また優しい深澤家の人
たちに負担をかけてしまう……。
ならいっそ、このまま何もせずに消えた
方がいい。
そう思うけど、辰哉さんもひかるお兄
ちゃんも、それを止める。
正直、毎日続く治療をするかどうかの話し合いに疲れてしまっていた。
たんだ。
そういえば、病気ってわかってからの僕
は、佐久間とあまり話さなくなっていた
のかもしれない。
あれは白血病とわかって数日たったころ
朝学校へ来て早々、僕は深いため息を
ついた。
病気だなんて……また優しい深澤家の人
たちに負担をかけてしまう……。
ならいっそ、このまま何もせずに消えた
方がいい。
そう思うけど、辰哉さんもひかるお兄
ちゃんも、それを止める。
正直、毎日続く治療をするかどうかの話し合いに疲れてしまっていた。
佐久間
「あべちゃん、顔色悪いよ?
なんかあった?」
なんかあった?」
亮平
「ううん、なんでもないよ」
佐久間
「でもさっきからため息ついてるし…」
亮平
「大丈夫だから」
亮平
何か言いたげな佐久間に大丈夫だと
言いはった。
言いはった。
佐久間
「阿部ちゃん…」
亮平
「ごめんね、少し1人で考えたくて」
亮平
はじめて、佐久間を拒絶させたかも
ない。
だけど……佐久間にまで、心配を
かけたくなかったんだ。
ない。
だけど……佐久間にまで、心配を
かけたくなかったんだ。
亮平
キィキィと佐久間がブランコをこぐ音で
我に返る。
辛そうだった……か。
僕の嘘も、佐久間にはバレバレだったの
かもしれない。
そして、僕を変えたなにかは…きっと…
我に返る。
辛そうだった……か。
僕の嘘も、佐久間にはバレバレだったの
かもしれない。
そして、僕を変えたなにかは…きっと…
亮平
「それは…」
亮平
そう見えるのだとしたら、それは多分
涼太さんに出会ったからだ。
涼太さんと過ごすうちに、いつの間にか
笑えるようになっていた。
涼太さんに出会ったからだ。
涼太さんと過ごすうちに、いつの間にか
笑えるようになっていた。
佐久間
「佐久間さんだって阿部ちゃんの味方
だからね!!阿部ちゃんはひとり
じゃないから」
だからね!!阿部ちゃんはひとり
じゃないから」
亮平
「佐…久間……」
佐久間
「話とか聞くから」
亮平
「っふ……ぐすっ……」
亮平
佐久間の言葉がうれしくて、次から次へ
と涙が溢れる。
と涙が溢れる。
佐久間
「ひとりでっ…ぐすっ…悩まないでーっ!!」
亮平
叫んでいる佐久間も泣いている
亮平
……佐久間……
このとき、僕がどれだけ佐久間に救われ
たか知ってる……?
佐久間が親友でいてくれたこと、僕の
自慢だよ。
このとき、僕がどれだけ佐久間に救われ
たか知ってる……?
佐久間が親友でいてくれたこと、僕の
自慢だよ。
佐久間
「阿部ちゃんがいないと、俺っちの話
誰が聞いてくれるの!!」
誰が聞いてくれるの!!」
亮平
「ふふっ、おおげさだよ佐久間」
亮平
「面白い本見つけたよーとか、新しいカフェ駅前にできたよーとか」!!
それから、離れていた時間を埋めるよう
に、大切な人がほしいとか、テストが近
いとか、今度遊ぼうとか……たくさん
話をした。
それから、離れていた時間を埋めるよう
に、大切な人がほしいとか、テストが近
いとか、今度遊ぼうとか……たくさん
話をした。
佐久間
「もっと阿部ちゃんと話したかったなー」
亮平
「ぼくもだよ……」
亮平
暗くなってきた空に、僕達は名残惜しい
気持ちでブランコに降り、歩き出す。
そして、公園の出口へ向き合った。
気持ちでブランコに降り、歩き出す。
そして、公園の出口へ向き合った。
佐久間
「阿部ちゃんがはなしてくらるまで、
なにがあったのかは聞かない。
だけど、どんな時でも、どんな選択を
しても、俺っちは阿部ちゃんを応援
するから」
なにがあったのかは聞かない。
だけど、どんな時でも、どんな選択を
しても、俺っちは阿部ちゃんを応援
するから」
亮平
「ありがとう…佐久間は、いつもそうだよね」
亮平
中学生のとき、深澤家にいても気を遣っ
てしまうぼくは、よく放課後に教室に
残っていた。
大好きで優しい人たちだけど、やっぱり
迷惑をかけてるんじゃないかと不安だっ
たから。
本当の息子じゃないことに引け目を感じ
て、家族に素直に甘えられなかった。
そんな僕に佐久間は……。
てしまうぼくは、よく放課後に教室に
残っていた。
大好きで優しい人たちだけど、やっぱり
迷惑をかけてるんじゃないかと不安だっ
たから。
本当の息子じゃないことに引け目を感じ
て、家族に素直に甘えられなかった。
そんな僕に佐久間は……。
佐久間
「悩んでるなら話して?」と声をかけて
くれた。
くれた。
亮平
僕が悩みを打ちあけると……。
佐久間
俺っちは阿部ちゃんの優しくて素直な
ところが好きだよ。だから、大好きな
親友にはいっぱい頼って欲しい。
義理のお父さんとお兄さんも、僕と
同じ気持ちだと思う。
阿部ちゃんのこと、好きにならない人
なんていないって、俺っち、断言でき
るんだから!!
ところが好きだよ。だから、大好きな
親友にはいっぱい頼って欲しい。
義理のお父さんとお兄さんも、僕と
同じ気持ちだと思う。
阿部ちゃんのこと、好きにならない人
なんていないって、俺っち、断言でき
るんだから!!
亮平
そう言ってくれたっけ。
いつも笑顔で、どんなことでも僕の背中
を押してくれる大切な存在。
いつも笑顔で、どんなことでも僕の背中
を押してくれる大切な存在。
佐久間
「阿部ちゃんのこと待っている人がいる
ってこと、忘れないで」
ってこと、忘れないで」
亮平
そう言って僕の手を握る佐久間に、僕は
まだ、返せる答えを見つけられていなか
った。
まだ、返せる答えを見つけられていなか
った。
亮平
「ごめん、ありがとう、佐久間」
亮平
曖昧にしか返せない僕に佐久間は優しく
笑ってくれた。
笑ってくれた。
佐久間
「阿部ちゃん、学校で待ってる。
絶対、一緒に卒業しよう?」
絶対、一緒に卒業しよう?」
亮平
「さくま……」
亮平
卒業か……。
今の僕に撮って、それを現実にする力は
ない。なのに、佐久間の言葉が頭から離
れない。
待ってくれている人………。
僕にもそんな人たちがいることを、最近
になって知った。
今まで、僕はずっとひとりで生きてきた
ような、そんな気がしてたから。
でも、そんな人たちを裏切ることになっ
てしまう。
ぼくは、どうしたらいいんだろう……。
今の僕に撮って、それを現実にする力は
ない。なのに、佐久間の言葉が頭から離
れない。
待ってくれている人………。
僕にもそんな人たちがいることを、最近
になって知った。
今まで、僕はずっとひとりで生きてきた
ような、そんな気がしてたから。
でも、そんな人たちを裏切ることになっ
てしまう。
ぼくは、どうしたらいいんだろう……。
亮平
____ガチャン。
公園で佐久間と別れてマンションに戻っ
てくる頃には、外は真っ暗になっていた
公園で佐久間と別れてマンションに戻っ
てくる頃には、外は真っ暗になっていた
亮平
「ただいまーって……誰もいないよね」
亮平
涼太さんはまだ帰ってこないだろうし。
買ったものを冷蔵庫にしまって、途中だ
った夕飯の支度をする。
買ったものを冷蔵庫にしまって、途中だ
った夕飯の支度をする。
亮平
「肉じゃが、味つけしなきゃ」
亮平
これでも料理の腕には自信がある。
深澤家にはお母さんがいなかったから、
僕がみんなのご飯を作っていた。
僕を引き取ってくれた深澤家の役に立ち
たくて、料理を始めたんだ。
深澤家にはお母さんがいなかったから、
僕がみんなのご飯を作っていた。
僕を引き取ってくれた深澤家の役に立ち
たくて、料理を始めたんだ。
亮平
「こんなとこで役に立つとは思わなかったなぁ」
亮平
あと2ヶ月半。
こんなふうに過ごすのも……いいかもし
ない。
でも、涼太さんは僕が死んだ時どう思う
だろう。
悲しんだり、泣いたりしてくれる?
だとしたら、僕は……亮太さんを悲しませてしまうんじゃ……。
それでも、そばにいたいと思うことは、
いけないことなのかな……。
こんなふうに過ごすのも……いいかもし
ない。
でも、涼太さんは僕が死んだ時どう思う
だろう。
悲しんだり、泣いたりしてくれる?
だとしたら、僕は……亮太さんを悲しませてしまうんじゃ……。
それでも、そばにいたいと思うことは、
いけないことなのかな……。
亮平
「そうだ……お風呂で洗っておこう」
亮平
涼太さんが帰ってきたらすぐ入れるよう
にしておかなきゃね。
僕は沈む気持ちから目をそらすように、
お風呂場へと向かった。
ージャーッ!!
にしておかなきゃね。
僕は沈む気持ちから目をそらすように、
お風呂場へと向かった。
ージャーッ!!
亮平
「……ふぅ、綺麗になった!
亮平
腰が痛い。
ずっと同じ体勢だったからかな。
ずっと同じ体勢だったからかな。
亮平
「ーんぅーっ」
亮平
シャワーを持ったまま座った体勢から
立ち上がり、背伸びをした瞬間……。
立ち上がり、背伸びをした瞬間……。
亮平
グラッ。
亮平
「……っ!?
亮平
強いめまいがした。
世界がグルグル回ってるみたい……。
世界がグルグル回ってるみたい……。
亮平
「……うっ……おぇっ……」
亮平
冷や汗がとまらない。
気持ち悪い……吐き気がする。
あわてて浴槽に手をついて座り込んだ。
気持ち悪い……吐き気がする。
あわてて浴槽に手をついて座り込んだ。
亮平
「……はぁっ……うっ……」
亮平
息がしづらい。
吐きそう。気持ち悪いよ……。
こんなところでまた貧血?
吐きそう。気持ち悪いよ……。
こんなところでまた貧血?
亮平
「……はっ……苦しっ……」
亮平
ーバタッ!!
あれ……?
床が目の前にある……。
手に持っていたはずのシャワーが僕の服
を濡らし、体が重くなっていく。
あ……意識が……。
誰か……。
涼太さん……。
そしてプツンッと、僕は意識を手放した
___ジャー。(シャワーの音
あれ……?
床が目の前にある……。
手に持っていたはずのシャワーが僕の服
を濡らし、体が重くなっていく。
あ……意識が……。
誰か……。
涼太さん……。
そしてプツンッと、僕は意識を手放した
___ジャー。(シャワーの音






