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華清(カセイ)
兄さんが何を言いたいのか分かって 自分は知らないふりをした
凪斗(ナギト)
華清(カセイ)
その今にも消えそうな弱々しい声を聞いて 俺は何も言うことは出来なかった
華清(カセイ)
凪斗(ナギト)
華清(カセイ)
華清(カセイ)
凪斗(ナギト)
兄さんは俺の声に驚き 言いかけていた言葉を飲み込んだ
華清(カセイ)
華清(カセイ)
華清(カセイ)
凪斗(ナギト)
兄さんが俺を思っての事だと理解してる。 でも理解しているからと言って十二支を 悪く言うことは許せない
何より兄さんならば理解してくれると 思っていたことを否定され苦しい
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
兄さんも俺の罪を知ってる。だからこそ 何も言えず顔を歪ませ黙って俺を 見つめていた
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
華清(カセイ)
どれだけの罪を犯していようと弟に 生きて欲しいと願わない兄なんて 居る訳がないだろッ!!
紫呉
紫呉
凪斗(ナギト)
紫呉
華清(カセイ)
凪斗(ナギト)
手を伸ばそうとしても兄さんとの距離は 余りに遠くて手が届く前には紫呉の顔は 絶望に染まっていた
華清(カセイ)
紫呉
耳を澄ませなければ聞こえないほど紫呉の 声は弱々しくて その目が余りにも 悲しかった
凪斗(ナギト)
紫呉
凪斗(ナギト)
紫呉
これまで隠し続けていたことが 水の泡になった
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
笑顔を作ることは出来なくて そこから 溢れ出るように気持ちを話していた
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
それからハッキリとした記憶は無い。 ただ覚えてるのは紫呉の辛そうな声と 兄さんの泣き崩れる姿だけ
凪斗(ナギト)
紫呉
凪斗(ナギト)
紫呉
俺は言葉を失った。紫呉なら分かって くれると思ったから、誰よりも呪いを 解こうとしていた紫呉なら
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
紫呉
凪斗(ナギト)
バチンッ
凪斗(ナギト)
紫呉
俺は何も言えなかった。分かってる 取り残されるのが どれほど辛いのか 痛いほど俺は知ってる
肩を落とした。もう最終手段しか 無いのだと突きつけられた気がしたから
凪斗(ナギト)
紫呉
凪斗(ナギト)
紫呉
凪斗(ナギト)
こんなに悲しい気持ちを感じたことは なくて とても怖かった。忘れられてしまう 恐怖は全身が震える程に酷いものだから
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
紫呉
紫呉
俺は目を見られないように下を向いた。 きっと目を見られてしまえば全てを 見透かされてしまうから
震える声を押し殺して決して 本心ではない言葉をぶつけた
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
凪斗(ナギト)
きっと俺には絶望しただろう。もう俺に 未練がましく執着してくることは無くなる
嬉しいこと...なはずなのに。苦しい。 こんなにも心臓が酷く痛むことを 俺は知らない
そんな俺に追い討ちをかけるように紫呉は 優しく俺の両手を握った。俺の手が冷め きっていたからなのか紫呉の手が酷く 暖かく感じる
紫呉
咄嗟に紫呉の方を向いてしまうと今まで 見たことの無いくらい優しく悲しい笑顔で 俺の事を見つめていた
そんな目で見られると耐えていた力が 抜けてしまい自然と涙が溢れた。
紫呉
紫呉
紫呉
当然の事なんかじゃない。 俺が怒っていいはずがないんだよ
君達にしてしまった過去の過ちの 罰を俺は受けているんだから
君達は されて当たり前の存在なんだ。 もっともっと俺を憎んでくれれば 良かったのに怒ってくれれば良かったのに
凪斗(ナギト)
自分が惨めで堪らなかった。凪斗に 何の言葉をかければいいのか分からない
何時も守られてばかりで 凪斗の辛さに気づけず
その結果 凪斗は1人で苦しんでる。 あんな辛そうな顔をして涙を流す 凪斗なんて見たことが無かった
あんなに声を荒らげて怒鳴るなんて 思ってなかった。
大人びてると感じていた人は まだまだ子供で誰かが支えてあげなきゃ なのに
僕らは その事に気づけなかった。 守られていたから
甘えてたんだ。凪斗の優しさに
由希
コメント
2件
続き楽しみです頑張って下さい
続きが気になる(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク