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テラーノベル(Teller Novel)

ゲームロード中…

完了しました。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

今日も勝ってやる!

黒岩 殺姐。

ゲームが好きで、

家に帰ると、すぐさま友達と

通信ゲーム。

今、小6…

中学に入ると、ゲーム時間が少なくなる。

そうすると、友達とできるのも…

少なくなるの、かも…

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

ずっと小6でいたいのに…

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

おねーちゃん!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

ん…?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

あ、志乃。

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

ママが宿題しなさいって言ってた!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

はあ…

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

志乃、それ言うなら、自分がやってからいいな。

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

志乃?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

うん。早く宿題やりなよ。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

志乃が終わらせたらやってあげる。

黒岩志乃。

私の妹。

1年生で、羨ましいなって思う。

ただ、1年は宿題の量が異常で

私は、2時間くらいかけて

お母さんと一緒に泣きながらやったっけ。

志乃がやり終わるまでは遊べる!

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

志乃ね、宿題もう終わったよ!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

え?

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

もうやったもん!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

宿題?

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

うん!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

嘘でしょ…

ため息をつきながら、

勉強机に向かう。

体重をできるだけ椅子にかけて

椅子をクルクルとまわす。

1年生の頃からハマってて

トリプルアクセルしたみたいな…って

もう6年なんだけどね。

ほおりだしたランドセルの中から

教科書とノートを取り出し、

やっているように鉛筆を持った。

黒岩 志乃 ─クロイワ シノ─

お姉ちゃん、ちゃんとやっておいてね!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

分かったよ、志乃。

妹がいなくなった瞬間…!

ゲームの方に向かう!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

友達と約束してた時間過ぎてるし!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

あー、もう早くっ!

ゲームロード中…

完了できません。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

は?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

待ってよ、約束してるんだってば!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

さっき出来たじゃん!

……………

完了しました。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

時間無駄にした!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

おっ、もう友達居る!

チャット

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

ごめーん、遅れた!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

もー、遅いよ!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

宿題しろって言われてさあ…

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

もうやったの!?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

いや、何もw

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

なんだ、良かった。

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

明日、一緒に宿題忘れていこー!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

おー!

石野美々香。

真面目な子でメガネかけてたんだけど、

私が、ゲームのこと教えたら、

ハマったみたいで

すっかりバカ仲間。

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

よし、敵倒してこ!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

私、装備これでいい?

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

え、何それ!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ガチャ?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

そそ、スーパーレアなんだ!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

いいなー

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

私、これしかないw

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

嘘でしょw

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ほんとほんとw

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

やばw

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

新しいステージ行く?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

いいよー!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

よし、ここ!

ロード中…

完了しました。

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

1回、チャット切ろうか!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

だね!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ばーい!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

ばい!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

よし、殺るか!w

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

敵さーん、おいでー!

がちゃん、がちゃん、

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

こんなの余裕の余裕〜!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

あれ、攻撃できない!?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

美々香も出来てない!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

チャットチャット!

チャット

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

美々香!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

できないよね!?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

雑魚キャラなのに負けたらやだよ!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

どーしよ…

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

HPが減るだけじゃん!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

あーもう!

シャイア女王

困っていますわね。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

誰あんた!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

女王?

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ゲームの説明者の人だ!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

ほんとだ!

シャイア女王

そうです、殺姐さん、あなたさっきロードが完了出来ていないのを怒りましたね。

シャイア女王

完全にロード完了していなかったのに…

シャイア女王

友達にも影響したのですね。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

嘘よ、そんなこと。

シャイア女王

ロードが完了していないのに無理矢理やる。

シャイア女王

誰の意見も聞かずに自分のことを進める。

シャイア女王

2人ともそうでしょう?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

そんなことしてないって!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

私たち、そんな悪いことしてるの!?

シャイア女王

ええ、してるわよ。

シャイア女王

殺姐さんは、宿題しなさいって言われたのに、ゲームをした。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

っ…!

シャイア女王

美々香さんは、おつかいに行ってと頼まれたのに、ゲームをした。

シャイア女王

二人ともそんなに私たちのゲームを優先してくれる。

シャイア女王

そうよね、あなた達が何よりも優先するゲームさえ、自分たちの言う事聞かなかったら、怒るわよね。

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

やめてよ!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

そうだよ、何いきなり!

シャイア女王

落ち着いてちょうだい。

シャイア女王

私たちのゲームの主人公はね、

シャイア女王

やる気が全然ないのよ。

シャイア女王

ゲームしかやることがなくて、

シャイア女王

あなた達みたいにいろいろなことをやりたいって。

シャイア女王

どう?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

何が?

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ほんと意味わかんない。

シャイア女王

入れ替わったら、どちらも嬉しいんじゃない?

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

は…?

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

ねえ、どういうこと。

シャイア女王

だから…

シュゴー!!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

うわっ!?

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

なに!?

シャイア女王

ちょっとだけ入れ替わってちょーだいっ!

黒岩 殺姐 ─クロイワ サツネ─

キャー!

石野 美々香 ─イシノ ミミカ─

吸い込まれるーー!!!

♥50でロード完了。

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