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すまない先生

最後…って…ちょっと待ってくれ!!話を聞いt

マネー(覚醒)

ちなみにこの覚醒は時間無制限で使える…というか「命」が持つ限りは使える

マネー(覚醒)

その代わり…使った分、命が俺から消える、寿命と言うべきだろうか……

マネー(覚醒)

____まぁ、俺は…生きられなくなると思っていいですよ

すまない先生

聞いてくれ!そんな事は聞きたくn

マネー(覚醒)

…威力も上がるし…絶体絶命の今じゃ、丁度いいかと

マネー(覚醒)

命を懸けてでも…やり通しますよ。俺は…すまない先生

すまない先生

だから!マネー君!頼むよ……だから…!

すまない先生自身も、何を言っているのか分からないのではないか

そんな先生を、マネーはしっかり見つめると、静かに言った

マネー(覚醒)

こうなってしまったからには、俺の‪”‬動き‪”‬を許してくださいよ…

マネー(覚醒)

もうとっくに「切符」から一つ外れたのに…気付いてください

ブラック

…諦めるものですか…

ブラック

私は…今どうこう出来る位置ではないのは知っています。

ブラック

ただ…貴方がする事は検討もつきませんが…嫌な予感しかしません…

ブラック

やめて…下さいよ……ミスターマネー…!

ブラック

っ、ゴホッ……

すまない先生

大丈夫か!?…僕は仮にも教師だ。手に届く人々は…守る

すまない先生

自分の事は自分で守れ……って言ってるけど、君は僕の生徒だ

マネー(覚醒)

…………すまない先s

すまない先生は更に言葉を強くした

すまない先生

ブラックも君も…生徒だよ。

すまない先生

最近はみんな強くなってきて、自分で守れるようになって来たけど……

すまない先生

その事実は決して変わらない

すまない先生

だから…今は言うことしか出来ないけど…

すまない先生の言葉に、何かが乗る

静かだかはっきりした声が、マネーの耳に残った

すまない先生

ここに───残っていてくれよ、ミスターマネー君!!

マネー(覚醒)

っ……………………、

マネー(覚醒)

すまない先生…その手でも貴方に敵う人は存在しないだろうな

マネー(覚醒)

____だが……

マネーはがしゃっと眼鏡を投げ捨てた

今更だが彼は、眼鏡を付けたまま覚醒したのだ。もう道具には頼っていなく、自分自身の力で……覚醒した

今外したって、何も起こらない…そんな事は百も承知だった。 だけど____だけど───

マネー(覚醒)

すまないな…もう俺は向かう。きっとこれが最良の判断だと信じている

すまない先生

…まさか…君がこれからする事って…待ってくれ…ちょっと……

ブラック

…貴方…そんな事は…断じて、無いですよね…?

マネー(覚醒)

貴様の天才的頭脳で考えたらどうだ?

ブラック

…私の脳は毎日貴方のせいでパンクしてましたよ…

ブラック

でも今は貴方が別の意味でパンクしている様ですね…もう少し冷静になったらいかがですか…?

マネー(覚醒)

俺は普通だ。そちらがやたらと気にかけてくるだけだ

『おかしい』 そう二人は頭の中でぼやいた。どう考えても今のマネーは違う

冷静になって周りの気が狂う事はあったが…今はなんと例えればいいのだろうか

例えるなら…「気を使うな」的な____真っ直ぐ見過ぎておかしくなっているかもしれない

何を伝えたいのか…意味が呑み込めなかった

いや、現実から目を逸らしていたのは‪”‬こっち‪”‬だ。 現実を真っ直ぐに見つめていたのは…‪”‬あっち‪”‬。

こっちが、飲み込みたくなかっただけだと、いつ気付くのだろう

両方の心境が、バチバチと火花を散らしているようだった

すまない先生達!後ろッ!!

すまない先生

え……?

銀さん

「シルバーウォール」!

ガキン!!

赤ちゃん

すまない先生!そっちは平気か!?

銀さん

こっちが終わったから加勢しに来たぜ!

ブラック

え…?有難いのですが…二人の方を行った方が良かったのでは……?

赤ちゃん

そうなんだけど…丁度大爆発が起きてて近付けなかったんだ…

赤ちゃん

多分まだ続いてるぜ?だったら行ける方を行った方がいいって話だぜ

赤ちゃん

…俺達は軽く治したから心配すんな!

ブラック

そう…でs、ガハッゴホッ………

赤ちゃん

ってお前がやばそうだな!先生、俺が時間稼いどきますよ!

すまない先生

ありがとうミスター赤ちゃん!じゃあ銀さんは治療をお願い!

すまない先生

僕は……止めなくちゃならないんだ…

銀さん

止める……?あ、そういう事ですか…

すまない先生の必死さと、マネーの様子で察してくれたのか、力強く銀さんは頷いていた

すまない先生からしたら、何となくでも、分かってくれたのは本当にありがたい。

銀さんと赤ちゃんは、別方向に散って行く。彼の方に向かう前に、ブラックの方に向かった

すまない先生

ミスターブラック君、少しいいかい?

ブラックは出血した首を抑えながら頷く

すまない先生

ありがとう。彼が…やるってのは分かるんだけど、どうやってやる気なんだ…?

すまない先生

一人では…残り時間も考えて無理だと思うんだよね……

ブラックは「ですが、」と口を挟んだ

ブラック

…一気に…トドメを刺すつもりでしょうか、超広範囲の技なら…二体のSPを同時に倒す事も可能と言えますね

ブラック

一体ずつ倒す事の手間も考えて…その手でしょうね……

ブラック

でも彼に、そんな技…ありましたっ…ガハッ…

銀さん

お、おいおい無理すんなブラック!今やってやるから!

すぐに銀さんはブラックの背中をさすり、傷口を抑えて止血すると、銀さんは先生に視線を向ける。

瞳には複雑な感情が宿っていた

銀さん

…やっぱりそういう事だったんですか

銀さん

____もう、ここでさっくり言っときますね。俺たちがやつを倒せたのは…

銀さん

ミスターバナナのおかげ何ですよ…俺達は助けて貰った…それだけなんですよ…ウッ

銀さんの目にじわりと涙が浮かんだ

先生は察してしまい、言葉が口の中から消えてしまう。ブラックもいたたまれないことだろう

銀さん

バナナもマネーも……自分一人で抱え込む癖みたいなのがあるんだよな…

銀さん

自分だけを犠牲にして抱え込む悪い癖が…

銀さん

───先生、

銀さんは静かに囁くような声で、すまない先生のことを呼んだ カクンと小さく首を上に向けて。

銀さん

俺が止められなかった分…全力でやって下さいね…

銀さん

俺の方は……もう気付いた時には止める、っつう道が消えてて…

銀さん

ただ決意を認める事しか出来なかった…道が崩れる前に、先生…

銀さん

行ってください

すまない先生

………………嗚呼!

銀さんは優しく向こうにいけと背中を押してくれた。その姿が小さくなるのを感じながら、僕は今にも出発しそうな____彼の元へ走る

まだ早いということを伝える為に。

後ろで銀さんはそっと目を細めたが、何事も無かったようにブラックの治療に戻ったのだった

マネー(覚醒)

…また、いつかにな…では……

ガシッ。

腕に僅かな痛みが走る

マネー(覚醒)

っ…!?すまない先生…!?

すまない先生

ちょーっとお話しようと思ってね!ミスターマネー君。

すまない先生

さっきはなんか壊れてたけど、今は直ったっぽいからさ、聞いてくれないかな?

一言一音に圧が産まれ、それが鎖のようにマネーを絡めとってその場に留める

彼の左手を、ガシッと掴んだ

驚いた彼の顔を、しっかりと見つめると、先生は溜め込んだ声を一気に発砲した。

まるでバズーカの様に____

すまない先生

ねぇ、別のやり方は無いのかい?

すまない先生

ねぇ…そんな平然としたって、僕には分かるに決まってるでしょ?

すまない先生

───何する気なんだい?

マネー(覚醒)

これ以外に成功する事がありますか?

マネー(覚醒)

まぁ……すまない先生が分かっているかは別として

マネーは敵に向けるような攻撃的な視線を突きつける。

それは鬱陶しいのか、ただ突き進む覚悟の表れか、逆に…葛藤の表れか。

先生は分からなかったが───グイッと掴んでいた彼の左手を引っ張り、彼の左腕が真っ直ぐに伸ばされた。

口が乾く程に、張り裂けるような大声が鳴り響いた

すまない先生

…もちろん君が決めた覚悟なら全力で背中を押したい、けど!

少し瞳が輝きつつも、先生は叫び続ける

すまない先生

その道を進む事は……僕が止める…!

すまない先生

さっき銀さんから聞いたんだけど…銀さんの時はもう…不可能だったんだって

すまない先生

もう……完全に道が開いちゃって…後には戻れない。

すまない先生

それが…銀さん達が対面した「最低」の事態……

すまない先生

でも…君は…まだ扉が半開き、道もまだ…後ろに続いてるよ、

すまない先生

命がどうこうなって…君が元には戻らないかも知れないけど…

すまない先生

……ねぇ、お願いだよ

最初は力が入っていたマネーの左手だが、ほんの少しだけ…弱まった気がした

すまない先生

そんな…矢面に立って、ずっと突き進んで行かなくてもいいんだよ!!

マネー(覚醒)

すまない…先生

すまない先生

(……!)

今だと、すまない先生は更に左腕を自分の方に引っ張る。

それに釣られて、彼の体も大きく先生の方へ揺れ動く。

すまない先生の目に、光が湧く。

この種を瞳に広げようと、更にこちらに寄せる。

____そんな夢は、

すぐさま途切れた

───先生ッ!!!!

すまない先生

っ……!?

グシャッ…… ポタポタっ。

スカッ。

さっきまで掴んでいたマネーの左腕が、無い

変だと思って先生は上を見る。そこには───

何かで横から殴られたように吹っ飛ばされた、腕が飛んでいた。

腕が飛ぶはずがない。 そんな事は分か──────

すまない先生

───え?

出された言葉は、抜けていた

マネー(覚醒)

グハッ…!?

左腕が、根元からちぎれていたのだった

運命【サダメ】の裏表

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コメント

4

ユーザー

え!マネーの腕が……!絶対SPやん…本当に許せないわ!せっかくマネーを止めることが出来そうだったのに…でもまだいくらでも最後は変えられるよね、絶対マネーが死んでしまうって訳じゃないしね! 早く続きが見たいよ…不安を無くすためにも… あと「バズーカのように」っていう表現見つけて泣きそうになった…バナナじゃん…バナナァ…

ユーザー

え……?マネーの腕……?いや……え……? 道、か……もう前に進むしかなかったバナナは唯一の手段を使ってSPを自分の命と引き換えに倒した…… でも二度とそんな惨状を目の当たりにしたくない銀さんには見えてたんだね……マネーにはまだ後退の道がある事が…… 頼むよ……もう……誰の犠牲も見たくない……それは僕も同じだから……ね?

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