両片思い

アーニャ達は6学年となった。

ダミアンの性格も、アーニャの性格も特別に変わったところはなく、

成長期になり、体の変化も訪れ始めた。

変わったことと言えばお互いがお互いをより意識するようになった事だろうか。

そう全く性格は変わらない

ただ6学年になって知識と見た目が変わっただけである。

ダミアンが口を抑える

そう。1学年の時のあのダミアンの行動は今となってはいわゆる黒歴史と言うやつだ

ダミアンが手を差し伸べる

3人はしょうがなく音楽室に向かった。

思春期のダミアンには、そうにしか考えられないのである

まぁこの状況なのだ。仕方ないと言えるだろう。

それぞれの考えを頭に浮かべながら、2人は音楽室へ向かった

ﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯ

ﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯ

お互いはどうしようもなくドキドキしていた。

そしてお互い顔を赤く染めていた

両方がなぜ自分がドキドキしているかに気づかずに。気づこうとせずに。

片方に聞こえてしまうのではないか。それぐらいのドキドキだった。

アーニャの整った顔が、ダミアンの近くに寄る。

もうダミアンはアーニャに喋って欲しくなかった。こんなに近いのに喋られたりなんかしたら、そんな可愛い顔でこちらを見つめられたら

おかしくなってしまう。

アーニャの顔はまるで受験に合格したのではないかと言うほど輝いていた

ｽﾞｲｯ

2人の顔が再び近くなる。

アーニャにドッチボールを教えて欲しいます!!!!!!!

アーニャはやっと言えて満足したような顔で、ダミアンの顔をうかがってきた。

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

まぁもちろん授業には遅れた。

そしてドッチボール大会当日

アーニャ達はたくさんの練習をしてきた

だがそのことをベッキー達には言わなかった

言ったらめんどくさくなりそうだからだ

だから2人の秘密にしていた

ダミアンは反対の右に寄った。

そして見事にボールをよけることか出来たのだ。

ﾄﾞﾀﾝｯ

アーニャは転んでしまった。

1年の時と同じである、

もちろんダミアンは悪い予感がした。

ボールがアーニャに当たる寸前だった。

ダミアンがアーニャを庇ったのは

しかし1年の時とはちがった

練習のかいがあったのもあるが、

ダミアンは成長したのだ。

アーニャ達は無事優勝した

さすがのダミアンも満足気な顔をしている

みんな喜んでキャーキャーしていた。

だがその中で、

ダミアンはアーニャの言葉を聞き逃さなかった。

ｷﾞｭｯ（ダミアンがアーニャの手を掴む）

プランBって。

アーニャの顔はすぐに青ざめた

ダミアンの目は真剣だった。

アーニャはダミアンの手を振り払った。

そして全力で駆け出した。

ﾊｧｯﾊｧｯﾊｧｯ

ばれた

ばれた

ばれた

プランBじなんにバレた…！