とある東方幻想物語

起き上がる化け物に向かってもう一度魔力を込める

とどめを刺そうとした時、背後に殺気を感じ直ぐさま回避した

ポタッ

ポタタタッ..

そう、躱したはずだった

だが腕に鋭く深い切り傷ができていた

痛みと涙を堪えながら感じる殺気の方を見る

そこには影に包まれ真っ黒な、刀を持った人がいた

そしてそれは刀を構える

切られた左手を庇うように後ずさりする

しかし影はジリジリと間合いを詰めてくる

魔力を手に込め、一気に切りかかる

1番短いかつ、相手から見えにくい不意を突く方法で攻撃をする

振り上げていた手の力を抜きそのまま脱力する

相手は右手の力が抜けることに気を取られ左の幻影刃に遅れた

しかしその左手もジャキンッ..と相手が持っていた刀によって防がれてしまった

刀は左手の攻撃を受け続けている

そして右手が相手の首を狙う

しかし首に攻撃が届くと思う時、相手の刃が優の左手を抜け胴に触れようとしていることに気づいた

刀が当たるであろう場所に魔力を集め軽減する

しかしそんなすぐ溜めたような魔力では完全に防ぐことは出来なかった

優は後方に距離をとる

相手は無言のまま、下段に構える

右手に魔力を溜めていく..

そして相手が動く

その声と共に優の目の前に結界が貼られる

そう言うとすかさず霊夢さんに抱えられ後方へ瞬時に跳ぶ

相手はもう結界目の前まで来ていて刀を突いていた

そしてその刀は、結界を貫いていた

そうして霊夢さんに持ち上げられてその場を飛んで後にした

美鈴の周りに無数の弾幕が生成されるだが本命は弾幕ではなく、その拳に秘められた莫大な力である

弾幕が発射されると共に一直線に向かって攻撃を仕掛けに行く

カーン...

またもや数千のナイフ

しかしそのナイフは美鈴の後方である

カーン...

そうして後ろに振り返るが無数のナイフが押し寄せてくる

握った右手はそのままに、左手から弾幕を放ちナイフを落としていく

巨大な光の槍が生成される

足にかけられた鎖を易々と足の力で引きちぎりレミリアの方へと跳ぶ

そうして光の槍を左手で打ち砕く

そして渾身まで溜めたその右手は..レミリアに向けられた

咄嗟のグングニルでの防御も虚しく右手の魔力が放出される

それと共に爆発が起き..

直撃..それは吸血鬼でも堪えるものであった

パチュリーが魔法陣を展開し回復魔法を唱える

咲夜が震えている美鈴に駆け寄る

美鈴は一種のパニックに陥っていた

少年と対峙していたはずが、自分の主目掛けてスペルカードを発動したこと

それによってレミリアが瀕死状態なことも、目の前で瀕死の重症をおっている仲間を見て、自分のせいということぐらいしか判断できなかった

そうして少年はスゥっと影に消えた