※この作品は緋月の 「もう一度、会えたとしても」 の微ネタバレを含みます

ネタバレ×の方は控えましょう

それではどうぞ

3月の始め…

これまでは、平和だったなぁ…

今までの戦争では生きることができていた

何せ相手の国が弱いという理由もあった

それにうちの国…白尾国は

負けることない、強い国だった

─当日─

ﾊﾞﾝ!

意味わかんない

きんときが俺を庇ってくれたの？

きんときは死んじゃうの？

やだｯ…

ただただ泣いた

でも俺はきんときと、

「生きる」って約束したから

また話したい…

また一緒に買い物したい…！

一緒に綺麗な星空の下で

くだらない話でもしようよ……

もういくら呼びかけても返事は無い

もう、死んでしまいたいとも思う

でも、きんときと約束したから…

きんときを抱えて、自分の街に戻った

商店街の1部が燃え

住宅街も点々と燃えていた

全てを失った気分

親友を失って、自分達の場所を失って

何もかもが嫌になる

もう、どうすればいいかなぁ…

あれから今日で12年か…

あれからこの街は、大分戻ったな

焼け跡などがある建物もあるし、完全に戻ったところも、前とは少し違くなったところも

俺はきんときのことを、忘れることが出来ないな

…あの時きんときがくれた赤いヘッドフォン

俺は小さい頃から音楽が大好きだったから

それを覚えててくれたのかな

これだけは、ずっと使ってるなぁ…