いつもは何でもない朝
でも今日は少し違う朝
なんてったって
彼、大神くんが話しかけに来てくれるからだ
誰も話しかけてはくれない俺にとっては少し嬉しかった
何故か大神くんと趣味が合った
好きな本とか
好きなアニメとか
....でも
彼は音楽の話を全くしなかった
最初はなんでだろ~くらいだったけど
ここまで避けられると不思議になる
思い切って聞いてみようかな....
自分から避けてきた音楽についての質問を初めてした
あれだけピアノとか得意なんだし
好きな曲一つや二つはあるだろうと思った
彼は苦しそうな顔をして答えた
あれ、聞くはず無かったのに
音楽の話は自分からしたくないのに
気付けば口がそう動いてて
でも質問してから気付いた
彼は俺の事を睨んでいたんだ
どうしよう、状況を変えなきゃ、
とりあえず機嫌治ったようで良かったけど...
俺、なんか変なこと言ったかなぁ...?
今の俺には何故睨まれたのか分からなかった
今日は大神くんは練習しないらしくて
学校が終わったら颯爽と帰った
でも俺も今日は見れるような気分では無かった
大神くんと出会う前はそんなこと無かったのに....
俺今なんて、
いや、深く考えるのは辞めよう
今日は同じ夢見ないといいなぁ、
今日も疲れたな...
そう思いベッドに横になる
ぼーっとしていたらふと本棚が目に入った
そこにはCD、横にもCD、CDCDCD....
ガシャンッ!
気付いたら俺は叫んでいて
本棚にあったCD達はめちゃくちゃ
体が拒否反応を起こしているのだろうきっと
さっさと棚にしまおう...
俺こんなの持ってたっけ、?
大神くんなら、音楽に対して何も思わないだろうね
妬みのように思う
俺、最低だな...w
<ねぇ、それ何て言うか知ってる?
あぁ、またあの夢だ
<それ、音楽の才能が無いってやつだよw
....ちょっとまって
いつもは聞こえない声が今日は聞こえた
<じゃあ、音楽の才能がある人の気持ちって考えたことある?
音楽の才能がある人の気持ち...?
そりゃあ、"才能があってよかった"
それか才能が無い人を嘲笑う気持ちしかないでしょ
<才能がある人はね___
最悪なことにいい所で起きてしまった
俺はいつも通り鞄を持って家を出た
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