キーンコーンカーンコーン
合唱コンクールまであと少しとなった頃
一つの事件が起きた
大神くんが伴奏担当を辞退した
クラスメイトも先生も大焦り
伴奏って大事だもんね、( 笑
結局多少ピアノができる全く関わりが無い女子になった
...ていうか、大神くん
そんないい機会貰ってるのに何で自ら手放すの?
意味分かんないんだけど、
そう考えるのも辛くなってきたな、
キーンコーンカーンコーン
学校の終わりを告げるチャイムが鳴ると
すぐに音楽室へ向かった
そこには相変わらずピアノを弾いている大神くん
俺はそんなことお構い無しに大神くんに話し掛ける
伴奏をやめてこちらを見る大神くん
一瞬にして空気が凍りついた
大神くんは下を向いて黙り込んでいる
そしてしばらくの沈黙の後出た回答が
なにそれ
しまった
言いたくないことも勢いで言ってしまった
ガチャ
行ってしまった
明日謝ろうと思った
でも
大神くんは次の日から来なくなった
そんなある日
今日は何だか気持ちがモヤモヤしていて
真っ直ぐ家に帰りたい気分ではなかった
そう思ってスマホを手に取った時
何処からか息苦しそうな声が聞こえた
行く気は無かった
どうせ子供が泣いているのだろうと思った
でも
俺の足が勝手にその声の方向へ向かっていた
そこで俺が見たのは
息苦しそうに悶えてる大神くんの姿だった
"助けて"
俺にはそう聞こえた
あのやり取りがあったから少し話すのは気まずい
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コメント
3件
素敵です。((短くてごめんなさい。この言葉一つだけです。
気になる