宇髄
不死川ーー!!生きてってかぁー
不死川
へいへい、生きてますよォ
宇髄
おぉーそりゃよかった!!
不死川
てか、家入ってきた時の挨拶じゃねぇだろそれェ
宇髄
まぁまぁw…で、調子はどうだい?
不死川
別にィ
宇髄
あのなぁ不死川…前回もそう言ったけどよぉ……見る度に弱ってんぜ、あんた
不死川
………………
不死川
別に俺はァ、いつ死んでもいいんだよォ……守る者もねェ…幸せもねェ…生きてる意味がねェんだよ
不死川は俯いた
宇髄
おいおい…そんな地味な事言うなよ
不死川
まァ、いつ死んでもいいようにしておいたァ…後はよろしくなァ
宇髄
……分かった
宇髄
残るのは俺と不死川だけかぁ……
宇髄
つまんねぇの
不死川
別に俺が死んだってお前の人生変わんねぇだろォ
不死川
嫁3人もいんだしよォ
宇髄
なんだ?羨ましいかぁ?w
不死川
別にィ
不死川はそっぽをむく
宇髄
まあ、今日は不死川がそろそろだって言うからよ…嫁ズは置いてきた
不死川
悪いねェ
宇髄
連れてけぇー!!って騒いでたけどなw
不死川
ははは…笑
宇髄
ん?どうした?
不死川
ん?なんでもねェ……
宇髄
あ!!そうだ……
宇髄
これ、嫁達がせめてもってけって
宇髄
おはぎ
不死川
ふはっ笑 こんないらねェよォ笑
不死川は笑った
宇髄
まぁまぁwそんな事言わずにさ、死ぬ前にたらふく食えよ
不死川
じゃ、いただきまァす
不死川
んっ…うめェ
不死川
宇髄も食えよォ
宇髄
んー?じゃ、お言葉に甘えて…
不死川
これ、石川屋のおはぎだろォ
宇髄
あぁ…多分そうだけど…
宇髄
よくわかったな
不死川
あそこの親父、常連しかださねェんだぜ、おはぎ
宇髄
よく買い行ってるからな
宇髄
出してくれたんじゃねぇの?w
不死川
そうかァ笑
それから2人はくだらないたわいもない話を続け 春の生暖かい風を受けながら 過ごした
不死川
……………
おはぎを食べていた 不死川の手が止まった
宇髄
どうした?不死川?
宇髄
もう腹いっぱいか?
……それともそろそろか?
……それともそろそろか?
宇髄
逝くなら布団出してやるけど?
不死川
………ん?……いい……
宇髄
布団の方が良いぜ?ここじゃぁケツが痛てぇだろ?
不死川
大丈夫だァ……
不死川
風が暖ったけぇから……
不死川
少し寝みィだけだからァ………
宇髄
……………
不死川
……………………
不死川
…………スゥ、スゥ…
不死川は眠りについた
宇髄
…………………
宇髄
はぁ……
宇髄
まだ逝くなよ……
宇髄地味にボソッと呟いた
宇髄
おい……不死川、不死川
起きろ
起きろ
宇髄
ここで寝てると冷えるぞ
不死川
……ん?
不死川
あァ、悪ぃ……
宇髄
ったく……寝てる間に逝くんじゃねぇかって心臓バクバクだったわw
不死川
最後の日に思ってもねェ事口にすんな馬鹿がァ笑
その言葉には何が違和感があった
宇髄
…………(?)
宇髄
へいへい笑
宇髄
じゃ、俺は帰っけどいいかい?
不死川
ん……、悪ぃなァ
宇髄
別にいいんだよ
宇髄
じゃ、明日もくっから
不死川
あァ
不死川
気をつけろよォ
宇髄
じゃ!!
次の日
隠
おい!!まだ見つからないのか?!
隠
どこを探してもいらっしゃいません!!
隠
……どこ行っちゃったんだよ、不死川様ぁ……
宇髄
ん?どうしたお前ら
隠
あ!!宇髄様!! 不死川様がいらっしゃらないんです!! 見かけてませんか?!
宇髄
いや……見てねぇし、俺不死川の様子見に来てんだよ
宇髄
何?不死川がいねぇの?
隠
はい……
宇髄
悪ぃけど知らねぇな
隠
そうですか…
隠
はぁ……隊服と刀も消えてるし…
どこ行っちゃったんだよ……
どこ行っちゃったんだよ……
宇髄
は?隊服と刀?
隠
はい…無くなってしまったんです…もう、鬼なんて居ないのに……!!
宇髄
……………………
宇髄
そういや昨日……
宇髄
ったく……寝てる間に逝くんじゃねぇかって心臓バクバクだったわw
不死川
最後の日に思ってもねェ事口にすんな馬鹿がァ笑
宇髄
……………
宇髄
………最後の日………
宇髄
なるほどねぇ……
隠
宇髄様?
宇髄
はぁ……………
宇髄
あいつは猫だよ……
こんな時でも地味な野郎だ…笑
こんな時でも地味な野郎だ…笑
隠
ねこ?
隠
?
彡ヒュゥゥゥゥウウ彡
隠
うわっ!!凄い風っ!!
隠
うっ…………!
隠
…………あっっ!!
隠
あ、あそこに不死川様が!!
隠
何?!
隠
……し、不死川様!!
宇髄
風柱様のお出ましってか…
宇髄
はっ……
ド派手だなぁ…笑
ド派手だなぁ…笑
そこには 背中に殺と書いた隊服 輝く深緑の刀を持ち 失ったものが多すぎた 傷だらけの 銀髪の男が立っていた……