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大吾side
みんなとのご飯中...
おおにっちゃん好き? と聞かれて、咄嗟の恥ずかしさに
絶対ないっ!!!
と言ってしまった俺。
いつもならそんなに気にしない自分も... 何かいけないことを言ってしまったのではないか、 そうモヤモヤする気持ちになった。
そして、
ごめんなさいっ!!!!
おおにっちゃんの声が外から聞こえてきた。
正門はこんな時間に居るはずない、と言っていたが... あれは流星の声。 こんな時間に居るのも大問題だが さっきの俺の話を聞かれたと思うと... 体が咄嗟に動いていた。
大吾
大橋
俺は外に出て辺りを確かめるが... もうそこには誰も居なかった。
流星side
やばいっ!! もう少しで補導されるところだった...。
そんなことされたら事務所や親になんて言われるか...。
てか、まだお家に連絡してなかった! とりあえず電話して...
携帯を出すと...誰かにヒョイッと取られる。
流星
振り向くと...知らない人。
男性
男性
これは、補導されるよりもっとまずい...。 どうしよう。
男性
男性
流星
体を掴まれるが、中学生の僕にはビクともしない。 ただでさえ普通の中学生よりも小柄で 見た目は小学生なのに...
男性
体を抱き抱えられてもう、どうすることもできない。 これで...過去が違う意味で変わってしまうのか。 過去に戻りたいって言ったけど... 良いことばかりではなく、過去を悪いように変えてしまう リスクもある事に、身をって気付かされた。
僕って本当に...バカだなぁ。
もう、ダメや...そう思った時。
警察
男性
警察に見つかった途端...僕を投げ捨てて逃げていく 男性たち。
流星
目の前にはコンクリートの壁。 ダメやっ!ぶつかる...!!!
ドサッ...!!
あれっ...? 投げられたのに...何処にもぶつかってない。 ギュッと閉じていた目を開けると...
流星
大ちゃんが僕を受け止めてくれた。 そして凄い...怒ってる。
大吾
大吾
ビクッッ
大ちゃんに...怒られた。
こんなに怒られたの、初めて。 記憶が塗り替えられた瞬間...だった。
流星
流星
男の身柄を確保した警察官が僕らの方に戻ってくる。
警察
大吾
警察
そう言って警察の人は立ち去って行った。 僕と大ちゃんが残されて... お説教の続きが始まるのかなと思っていた。 僕を目の前に大ちゃんが近付いてくる。
さっきの怒鳴り声にビックリした僕は 反射的にギュッと目を瞑った...が
ぎゅっ...
急に暖かくて大好きな匂いが僕を包み込んだ。
大吾
流星
大吾
大吾
いきなり...そんな。
初めて聞いた。
大ちゃんにとっての僕の存在。 心の支えにされていた事。 なのに、僕何にも分かってなかった。 僕が居ないとダメ、その言葉を聞いて 自分のした事が... どんなに自分を雑に扱ってたのか。 胸が痛くなるほど反省した。
流星
大吾
大吾
大吾
終電...すっかり忘れてた。 大ちゃんが電話をかけてくれ、電話越しに怒られる僕。 本当はちょっとでも大ちゃんの心の中の記憶に 残ろうと、過去に来たけど 只只僕の心の記憶を嫌な思い出に書き換えちゃった。
ごめんね、昔の僕...。
ママの怒鳴り声は相変わらず昔も今も怖い。 そんなママを宥めてくれる大ちゃん。
電話が終わると...シュンとしている僕を見て そっと手を繋ぎ
大吾
そう言って歩き始めた。
途中大ちゃんは
大吾
そう言ってコンビニでココアを買ってくれた。 今はコーヒーを飲むことが多い僕。 でも、この頃はよくココアを飲んでたなぁ。
いろんな人に心配かけて... 警察まで出てきて 僕の心はズタズタなのに
このココアのおかげで... ちょっとだけ 何処か安心に浸ることができた。
大ちゃんの優しさに さらに心が熔けていくような感じがした。